宮本青果店の店長の息子である宮本明は、謎の女との出会いで数年前に婚約者と共に行方不明になった兄がある島で生きていることを知る。
その島は吸血鬼たちに侵された島。
まだ吸血鬼の存在も怖さも知らない明だが、幼馴染のケン・ユキ・西山・加藤・ポンの5人と共に謎の女の正体を確かめようとしたいきさつで同行していた大柄な男に襲われてしまう。
人間離れした耐久力とパワーで襲いかかってくる男の髪は白く、目は赤黒く変化し、その口元には長い2本の歯が。
なんとか吸血鬼を殺すことに成功した明たちだが、その恐怖から元凶である謎の女を問い詰める。
女は青山冷という名前と、母と妹を吸血鬼たちに人質に取られ逆らえない事情を打ち明け、明たちに助けを求めた。
明の兄と冷を助けるため、明たちは知人たちを集めて冷の故郷である村に向かうことに。
しかし連れていかれた先は孤島、彼岸島。
吸血鬼に支配された島で凄絶な戦いが始まるとは、まだ知る由もないのであった。
3巻のあらすじを振り返ってみましょう。以下ネタバレ注意です。
吸血鬼たちによる奇襲
ボートが着く港には大勢の村人が集まり、緊張感が漂う。
警戒する明たち、しかし海中に潜んでいた吸血鬼たちが襲いかかり、仲間たちが次々と水の中へ引きずりこまれていった。
待ち受けていた村人たちは全員が吸血鬼。
西山が噛まれて動けなくなり、逃げるために何とかボートを動かそうとする明。
しかし明も操舵室で吸血鬼に噛まれ、動けなくなってしまうのだった。
仲間たちが全員捕えられてしまう
ボートが動くまで必死に抵抗するケンたち。
吸血鬼の唾液には麻酔のような成分が含まれており、噛まれたら身体中の体液が放出されて動けなくなってしまう。
同じく噛まれて抵抗できない明を発見した冷が助けに入る一方、甲板ではポンやケンたちも噛まれてしまう。
明と冷が操舵室を制圧するが、時既に遅し。
2人以外は噛まれ、大人しく投降するしかないのであった。
拉致された先は牢獄での生き地獄
吸血鬼たちに捕まった明たちは、そのまま村へと拉致されていく。
唯一、冷だけは吸血鬼たちの隙を突いて逃走。
明たちは牢獄に監禁され、生贄の順番待ちをさせられることに。
その牢獄では先に捕まった人間たちが椅子に拘束され、死を選ぶこともできないまま生き血を吸われる拷問にあっていたのだった。
生贄を選べ
持っていたライターで縄を切った明たちは、牢獄からの脱出手段を考え始める。
扉の鍵は看守しか持っておらず、ただ機を待つしかない。
恐怖と空腹で数日もするとみな苛立ち始めるが、状況は変わらないまま。
そしてついに、拘束されていた人間が1人死に、空きができてしまった。
吸血鬼たちは明たちの中から1人生贄を選ぶように迫るのだった。
漢気を見せたケン
選択を迫られ疑心暗鬼に陥る明たち。
加藤と西山は一番役立たずなポンを生贄に差し出そうとするが、内心同意していた明もその光景に仲間たちの絆が壊れたことを感じる。
しかし男気を見せたケンがポンの代わりに名乗り出た。
ケンは明に皆の指揮を託し、連れていかれるときに暴れて抵抗する。
その場で取り押さえられるケン、しかしそのどさくさに紛れて看守から鍵を盗み、バレないように明たちの方へと投げていたのだった。
牢獄からの脱出に成功
捕まったケンを後で助けに行くことを誓いながら、その夜のうちに脱出を決行することにした明たち。
しかし西山たちに一度見捨てられたポンは敵意を剥き出しにしている。
死体安置所で手に入れたノコギリを武器に出口の見張り番を倒し、脱出に成功した明たち。
まだ生きているはずの明の兄を頼るため、まずは見晴らしのいい山の頂上を目指すことに。
ところが明たちが逃げたことはすぐにバレ、吸血鬼たちがゾロゾロと捜索に出てくる。
明たちは山頂で落ち合うことを誓いあい、散り散りに逃げるのであった。
生きていた明の兄と接近
ひとり山の中に入った明は、生きているかどうかもわからない兄のことを考えながら山頂を目指す。
他方、たまたまその近くにいた明の兄は山小屋に身を隠しつつ、捜索に出ていた吸血鬼たちを始末していた。
そして明と兄は互いが近くにいるとはつゆ知らず、何者かの気配に警戒しながら接近していくのだった。
【3巻のまとめ】
島について早々に吸血鬼たちの奇襲を受け、牢獄に囚われてしまった明たち。
そこでは人間が拘束椅子で生き血を吸われ続ける拷問にあっており、仲間たちから生贄を選ぶ選択を迫られることに。
加藤と西山が足手まといのポンを差し出そうとしたところで漢気を見せたケンが名乗りを上げ、明たちは必ず助け出すことを誓いながら脱獄。
吸血鬼たちに追われるなか、見晴らしのいい山頂で落ち合うことを決めて散り散りに逃げる明たち。
そして明は山の中でまだ生きていた兄と偶然にも接近するのだった。
次巻へ続きます。
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