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感染症のアウトブレイクが発生、致死率100%の悪夢のような状況で混乱と恐怖が街を襲う『リウーを待ちながら』1巻【ネタバレ注意】

富士山麓の街で起こったアウトブレイク。静かに死にゆく街で、懸命にに生きようとする人々の姿を描く!

富士の見える町、横走市にある横走中央病院の医師・玉木。 ある日、駐屯する自衛隊の隊員・滝原、肉屋・中畑の2人が重篤な状態で立て続けに担ぎ込まれる。

似たような病状であったが、滝原は安定するも中畑は死亡。そのうえ滝原は、玉木の知らぬ間に自衛隊病院へと転院させられる……。

医療サスペンスの新星が、あり得べき危機をシミュレートする、警告の書。

さっそく、1巻のあらすじを振り返ってみましょう。

横走へようこそ

自衛隊の駐屯地のある富士山麓の街、横走。
横走中央病院の医師である玉木涼穂は病院に着くと看護師の鮎澤に話しかけられ、反抗期の娘が食べなかった弁当をもらう。
いつもと変わらない日だが、お昼の時間になると、病院の清掃スタッフのカルロスが、病院の前で倒れている人を発見した。
玉木は急いで患者を運び、鮎澤と共に治療を開始。
これが悪夢の始まりとはまだ知る由もないのであった。

最初の患者

倒れていたのは自衛隊員の滝原。
懸命の治療の甲斐あって一命をとりとめたが、意識不明で予断を許さない状況である。
さらに立て続けに街の精肉店の主人である中畑明雄が滝原と似た症状の急患が運びこまれ、高齢だったこともあってかそのまま亡くなってしまう。
2人の症状の関連を疑うたまきは、そのサンプルを国立疫病研究所へ送り、帰路につく。
その帰り道でも救急車や自衛隊の車とすれ違う玉木。
不穏な気配が流れ始めているのだった。

人から人へ感染

次の日、玉木が出勤すると入院しているはずの滝原がいなくなっていた。
病院にとっての重要顧客である自衛隊の要請を受け、院長の川島田が主治医の玉木に無断で転院を許可してしまったと聞き、玉木は抗議するも、川島田は聞く耳を持たない。

「リウーを待ちながら」1巻©講談社/朱戸アオ

さらに、鮎澤も体調不良で休んでいるとのこと。
玉木は滝原の治療中に滝原の体液が鮎澤にかかっていたことを思い出して心配になる。
そして亡くなった中畑が駐屯地の食堂にも肉を卸して出入りしていたことを知り、患者2人に関連があることが判明すると、玉木は勤務中にもかかわらず急いで鮎澤の安否を確かめることに。
滝原の移送先である自衛隊新富士病院に電話をかけても滝原のことについては一切教えてもらえない。
玉木はカルロスに仕事が終わり次第鮎澤の家に行って様子を見に行くように頼み、鮎澤の娘・潤月の立ち合いのもとでカルロスが家に入ると、倒れている鮎澤を発見する。
鮎澤はすぐに玉木の元に搬送されたが、そのまま亡くなってしまう。

「リウーを待ちながら」1巻©講談社/朱戸アオ

呆然としながら、母への反抗を後悔する潤月。
寄り添う玉木も、鮎澤の死を受けて後悔のないように行動することを胸に誓うのであった。

「リウーを待ちながら」1巻©講談社/朱戸アオ

実は滝原の治療の際に鮎澤はマスクをしっかり着用していなかったのだ…
管理人

病原体の正体が明らかに

鮎澤が亡くなったことで、人から人へ病気が伝染することは明らか。
玉木は院内感染の調査を提案するが、川島田は5年前にこの病院でサルモネラ菌の騒動が起きた際に客足が遠のき経営も苦しくなった経験から、なかなか動こうとしない。

「リウーを待ちながら」1巻©講談社/朱戸アオ

それでもただでは引き下がらない誓った玉木は、代わりに国立疫病研究所の検査結果が出るまで医療スタッフへ注意喚起すること、そして自衛隊新富士病院に電話をかけるようにお願いする。
やむを得ず川島田が自衛隊新富士病院に電話をかけて滝原のことを聞こうとすると、相手はわざわざ病院長まで出てきた。
結局何も聞き出せなかったものの、普通とは違う対応からとんでもないことが起きていることをうかがわせる結果となり、玉木は念には念を入れて微熱が見られる潤月をそのまま入院させる。
カルロスも入院させたかったが、熱はなく費用も出せないとのことで、入院は見送った。
杞憂かもしれないうちに、具体的な治療計画もなく入院させたことで川島田から叱責され、何も言い返すことができない玉木。
だがその晩、玉木は夜食を買いに外へ出た際に自衛隊新富士病院の車が目の前を通ると、急いで後を追って強引に足止めし、その車が運んでいる患者について直接問いただす。
その車には滝原の担当医でもある駒野が乗っていたが、駒野からは詳しい情報を得ることはできなかった。
玉木が病院に戻ると、潤月の容体が悪化しており、38度を超える熱を出している。
そこへ急患のふりをした駒野が玉木のもとを訪れ、亡くなった患者のカルテが見たいと言い出した。
何かの手掛かりになればと、カルテを見せる玉木。
何か知っている様子の駒野は詳しいことは教えてくれなかったが、入院中の患者や患者と接触のあった者、医療関係者らにも抗生物質を内服させるように強く口調でアドバイスする。

「リウーを待ちながら」1巻©講談社/朱戸アオ

そして「中央アジアで地獄を見た」とだけ明かして帰って行く駒野。
翌日、国立疫病研究所の原神から玉木のもとへ電話が入り、サンプルの検査結果が告げられる。
その結果は、歴史上数度に渡って世界的に猛威をふるった「ペスト」なのであった。

タルバガンの病

時は少し遡り、中央アジアの国・キルギスから帰国した滝原が倒れた後のこと。
駒野は帰国した滝原を探すと同時に自衛隊内で感染が広まっていないか調査するため、自衛隊駐屯地に派遣されてきた。
案内役の仁杉二曹に滝原を探させつつカルテを確認していると、外出中の滝原は昨日の時点で発熱があったことが発覚。
さらに他の隊員も続々と発熱症状を訴えはじめる。
焦る駒野はすぐさま発症した隊員を隔離するが、既に自衛隊内で感染は広まっていた。
自衛隊内の会議で駒野はペストのアウトブレイクの可能性を訴え、横走市内への感染拡大について調査と公表が必要だと訴える。
先走った発言に上司は怒り、聞く耳を持ってもらえなかったが、駒野の脳裏には同じようにしてアウトブレイクが発生したキルギスでの大惨事のトラウマが脳裏に焼き付いていた。
そんななか、駒野は自衛隊の車を追いかけてきた玉木と出会い、せめて自分に出来ることをするために独断で玉木のもとを訪ね、抗生物質の投与をアドバイスしたのである。
一方、原神は玉木から送られてきたサンプルの分析し、中央アジアに多く生息するシベリア・マーモット(モンゴル名:タルバガン)からばら撒かれた肺ペストだと確信していた。

「リウーを待ちながら」1巻©講談社/朱戸アオ

翌日、駒野の粘りが功を奏し、防衛省はペストのような感染症の隊員が確認され、一般市民にも感染が広がっている可能性があることを公表する。
同じ日に原神もサンプル分析の判定結果がペスト菌であることを特定し、すぐに横走へ向かうべく、新幹線の片道切符を買うのだった。

アウトブレイク

始発の電車で横走に降り立った原神だが、街では既に横走中央病院に患者が殺到し、大渋滞が起きていた。

「リウーを待ちながら」1巻©講談社/朱戸アオ

玉木がすぐに独断で一般外来の中止を決め、スタッフをかき集めて感染防止策や指示を飛ばす。
人手が圧倒的に足りない大混乱のなか、原神、そして偵察と称して独断で駒野が自衛隊員数名と共に応援に駆け付けた。

「リウーを待ちながら」1巻©講談社/朱戸アオ

玉木は非常事態をどこか楽しそうにしている原神に呆れながらも、病院の扉を開け、患者の応対が始まる。
そして川島田が病院に着く頃には、病院の廊下にも患者があふれかえっており、まるで野戦病院のようになっていた。
川島田は独断専行の玉木や部外者なのに好き勝手に指揮している原神を問い詰めようとするが、そこでようやく県からの正式な対応依頼が原神に入る。
原神は冷静に、ここから川島田にも働いてもらうことを告げるのであった。

最悪の事態になる可能性

高熱にうなされながら、母への反抗の日々を思い返す潤月。
幸いにも熱は下がり、玉木は後悔を抱える潤月に寄り添いながら慰める。
病院には人工呼吸器や抗生物質などの物資が無事に届き、何とか激動の1日を凌ぐことができた。
自衛隊の協力や、応援の医師団も明日には来る予定である。
安堵する原神とは対照的に、川島田は以前サルモネラ菌の院内感染を起こしたことで多額の損失を出した経験から、今回もまたそうなるだろうと愚痴をこぼす。
すると、このサルモネラ菌の院内感染が起きたのがこの病院であることを知った原神の表情が一変する。
当時発生したのはサルモネラ菌は抗生物質が一切効かない性質のもの、そしてそれはペストにも受け渡される可能性があるのである。
もしそのサルモネラ菌が院内で生き残っていたとしたら、今回のペストも抗生物質の効かない状態で蔓延するかもしれない―。
原神と玉木は急いで、感染ルートを再検証することにしたのだった。

「リウーを待ちながら」1巻©講談社/朱戸アオ

致死率100%

原神と玉木が気づいたとき、院内では既に抗生物質が効かない患者が出始めていた。
川島田が信じようとしない一方、玉木と原神は畜産業者を通じて多剤耐性のサルモネラ菌とペスト菌が出会ったと仮説を立て、畜産業者と接触した可能性のある者を入院させることに。
最初に亡くなった中畑は精肉店の店主であり、その家族である智美は死亡、正子も同様に入院中で、容態が急変してしまう。
原神と玉木は正子を病院に搬送する際に付き添った配送業者のドライバーを特定し、急いで市中へ向かう。
しかしやっと見つけたドライバーも既に発症しており、死亡が確認。
さらにそのドライバーの勤務先でも職員達に感染が広まっており、抗生物質が効かずに亡くなる人が続出する。
現在のところ、抗生物質の効かないペストにかかった患者の致死率は100%。

「リウーを待ちながら」1巻©講談社/朱戸アオ

悪夢のような事態に現実逃避を始める川島田。
一方、原神は冷静にこれからの事態を予測し、ありったけの防護服と死体袋を発注するのだった。

【1巻のまとめ】

富士の見える町、横走市にある横走中央病院の医師・玉木。 ある日、駐屯する自衛隊の隊員・滝原、肉屋・中畑の2人が重篤な状態で立て続けに担ぎ込まれる。

似たような病状であったが、滝原は安定するも中畑は死亡。

そのうえ滝原は、玉木の知らぬ間に自衛隊病院へと転院させられていた。

そうした中、前週まで元気そうに働いていた女性看護師の鮎澤も来なくなり、高校生の娘・潤月によってベッドで亡くなっている姿が発見された。

何かが起こり始めていると考えた玉木の懸念は現実のものとなり、横走市では大勢の患者が似たような症状を訴えて病院へ殺到。

混乱のなか、国立疫病研究所の原神はサンプルの分析から肺ペストのアウトブレイクが発生していることを突き止めた。

中央アジアで流行していたものを、派遣されていた自衛隊員の滝原が持ち帰り、駐屯地の内外で感染が拡大してしまったのである。

感染拡大を防ぐために奔走する玉木と原神、だがペスト菌はさらに変化し、抗生物質が効かずに亡くなる人が続出。

悪夢のような事態に見舞われ、原神はこれからの事態に備えてありったけの防護服と死体袋を発注するのだった。

次巻へ続きます。

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