ある日、高校1年生の玄野計は小学生時代の親友だった加藤勝と共に地下鉄のホームで線路に落ちた酔っ払いを助けようとして電車に轢かれ命を落としてしまった。
目を覚ました次の瞬間、2人がいたのはとあるマンションの一室。そこには同じように死んだはずの人々が集められていた。
部屋の中央には「ガンツ」と呼ばれる謎の大きな黒い球。
同じ部屋に集められたメンバーとともに、玄野たちは理由もわからないまま星人を「やっつける」ように指示され、別の場所へと強制的に転送されていく。
ゲームを繰り返して100点を取れば記憶を消されて解放か、強い武器か、誰かを生き返らせることができる。
GANTZの元メンバーであり戦いのスリルを求める和泉、気弱なオジサンやグラビアアイドルのレイカ、超能力者の坂田・桜井、求道者の風、生意気な中学生の西らがGATNZのメンバーに加わり、メンバー達を束ねるリーダーとしての自覚が芽生えていく玄野だが、バンパイアたちがGANTZの敵対勢力として現れた。
そしてその舞台に偶然居合わせた玄野の彼女の多恵が巻き込まれて狙われた末、玄野の願い虚しく命を落としてしまう。
悲嘆に暮れる玄野は多恵を再生することを決意し奮闘、これまでに一度死んだ仲間も生き返らせながら多恵を再生させ、自らも皆に見送られながら解放、自由を得た。
多恵と共に平穏な暮らしを手に入れた玄野だったが、菊地というフリーライターとの接触で自分がGANTZの元メンバーであるということを悟っていく。
しかしバンパイアに捕まった菊地が取材の交換条件にGANTZのメンバーの個人情報を売り、多数のバンパイアたちに狙われた和泉が死亡した。
その襲撃は玄野にも及び、レイカや加藤たちの援護は間に合わず玄野も命を落としてしまう。
バンパイアの2人はそのままレイカとオジサンを羽交い絞めにし、ちょうど始まったGANTZの部屋への転送を利用して侵入するが、そのまま新たなゲームに強制参加することに。
今回の舞台は大阪、相手は妖怪たち。経験豊富で残虐非道な狩りを楽しむ猛者ぞろいのGANTZ大阪チームもゲームに加わり、これまでにない規模で戦闘が繰り広げられる。
大阪チームですらも壊滅状態に追い込まれる中、多くの犠牲を出しながらも、加藤が最後にラスボスにトドメを刺すことに成功。
100点を取った加藤は玄野を再生させるが、GANTZのメンバー達は人類が滅亡の危機に瀕するカタストロフィまで残された時間はあと1週間しかないことが判明する。
そして最後のゲームが始まり、イタリアを舞台にGANTZのスーツを着た世界各国のメンバーが集うが、そこは死体がそこら中に転がる地獄絵図。
素早い動きと恐るべきパワーで蹂躙してくる敵を相手に、稲葉が早々に囲まれてしまうのだった。
27巻のあらすじを振り返ってみましょう。以下ネタバレ注意です。
強制終了で生還
戦闘に参加しているガンツのメンバーは世界中から集められていたが、次々と死んでいく凄惨な戦場。
オジサンが稲葉を助けに入るが、天使の彫刻たちに四肢をもがれてしまう。
恐怖と戦いながらも奮起する稲葉、しかし最後は巨大な彫刻に踏み潰されて命を落とした。
徐々に追い詰められていく玄野たち。
ところがここでガンツの部屋へと転送が順番に始まり、ゲームは強制終了。
玄野、加藤、レイカ、風、タケシ、桜井、バンパイアの2人が何とか生還を果たした。
ゲームは終わり?最後にレイカが再生させたのは…
採点では何点を取っていても「おわり」の文字が。
つまりこれで死んだ人間の再生はもうできない。
100点を越えた西はその場で強い武器を求め、同じく100点を越えたレイカはオジサンの再生を試みる。
しかしガンツは強制終了し、再生は果たされない。
部屋からも解放され、自由を得たメンバーたち。
ひとりガンツの部屋に戻ったレイカは、ガンツの中にいた男と遭遇。
男はレイカに誰か再生させることを告げ、黒い球をいじって再起動し始める。
レイカは少し迷い、オジサンではなくもうひとりの玄野(玄野B)を再生するのであった。
もう1人の玄野はレイカと結ばれる
既に多恵と一緒にいる自分が別にいることを知り動揺する玄野B。
泣いてすがるレイカを振り切って自分の家に向かうと、やはりもう一人の自分がそこにはいた。
行き場もなく孤独をかかえることになった玄野Bは、やむなくレイカといっしょ暮らすことに。
一晩あけてもう一人の自分と話し、そのまま元の自分が多恵を、Bがレイカを幸せにすることで気持ちの整理をつける。
レイカは仕事も辞めて終末までの時間を玄野Bと愛しあうのであった。
GANTZの真相とシナリオ
頭の中に仕込まれた爆弾も消え、完全にガンツから解放されたンバーたち。
一方、ドイツでの取材を続ける菊地はセバスチャンに連れられ、マイエルバッハ会長のハインツ・ベルンシュタインに取材することに。
広大な屋敷に出迎えられ、菊地はガンツの真相を知る。
すべてはハインツが用意してやらせていたことで、ゲームはリアルタイムで世界に中継されるとともに富裕層の賭けの対象になっていた。
脳に障害があるハインツの娘はランダムな数字を呟いていたが、それには高度な意味を持つ数式であることを解読して以来、ハインツの会社は拡大するとともにじんちを越える黒い球を大量生産するまでに至ったらしい。
世間に記事として公表してもとても信じてもらえそうにない真相。
これまで同じようにCNNやBBCが取材ひてきたが、共に公表を諦めたようだ。
それでもどこか腑に落ちず、頭を抱える菊地。
その夜、セバスチャンが菊地を呼び出してその正体を明かす。
これまでに明かしたのは全て、セバスチャンがでっち上げたシナリオ。
突然流暢な日本語で菊地に納得のいくような別の理屈を話し始め、さらに未来予知のようにして周囲に不幸な事故を起こしていくセバスチャン。
セバスチャンは地球人ではなく、動揺する菊地をそのままにどこかへ転送して姿を消すのであった。
カタストロフィを迎える
ついにカタストロフィの時が来た。
世界中の空が赤く染まり、不穏な空気が地球を包む。
最初に被害を受けたのはアメリカ。
飛来した謎の機動船によって空母が全壊し、さらに無数の雷によって都市が消滅、アメリカが一瞬で壊滅するのであった。
【27巻のまとめ】
オジサンが稲葉が命を落とす中、強制終了で全てのゲームが終わった。
これでもう誰も生き返らせることができなくなったが、レイカは最後に取った100点のメニューで自分の恋心を満たすためにもう1人の玄野を再生させ、結ばれる。
GANTZが高度な文明を持つ地球外生命体によって作られたものであることが明らかとなるなか、ついにカタストロフィの時を迎えた。
アメリカが一瞬で壊滅し、衝撃と共に地球に危機が訪れるのであった。
次巻へ続きます。
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