様々な事件の遺族が、罪を償わずに生き延びる犯人たちへの恨みを晴らすために復讐を依頼する「カモメ古書店」。
請負人のカモとトラは悪を許さず、犯人たちに制裁を加える。
訪れる依頼者は様々。
復讐をしても彼らの傷が癒えることはないが、彼らの心に寄り添い悪を成敗するのがカモとトラの信条なのである。
一家殺害事件が発生し、唯一の生存者である開成奈々子が犯人への復讐をカモとトラに依頼する。
奈々子は自らを囮に犯人をおびき寄せるが、カモとトラはあと少しのところで犯人を逃してしまった、
犯人の園田夢二は出版社の編集者として生活している。
奈々子は犯人に迫るまでカモメ古書店に身を寄せることとなり、カモとトラとの共同生活が始まるのだった。
3巻のあらすじを振り返ってみましょう。以下ネタバレ注意です。
目次
感情があふれ出す奈々子
奈々子も交えて和気あいあいと鍋をつつくカモとトラ。
久しぶりの家族団らんのような空気を味わって緊張がゆるんだのか、マヒしていた感情が押し寄せた奈々子が思わず泣きだすのだった。
〈緊張がゆるんだ奈々子 [善悪の屑 3巻](c)少年画報社/渡邊ダイスケ〉
連続幼女殺害事件への復讐(モデル:東京・埼玉連続幼女誘拐殺人事件)
カモによって拉致・監禁された男。
ペニスの千切りという拷問を受ける寸前で来客が入り、男は隙を見て逃走を図る。
〈逃走する男 [善悪の屑 3巻](c)少年画報社/渡邊ダイスケ〉
実はこの男が監禁されていたのはカモメ古書店の奥。
なぜ自分が襲われているのかまったく自覚がない男は、奈々子とすれ違って外へと逃走した。
しかしこのとき奈々子は男のポケットにスマホを入れ、GPSで追跡する。
人気のない林道で男が女児が襲う寸前でカモとトラが男を確保。
〈幼女を襲う寸前 [善悪の屑 3巻](c)少年画報社/渡邊ダイスケ〉
男は幼い女児ばかりを狙う、連続幼女殺害事件の犯人だった。
男はカモたちによって全身を切り刻まれ、殺されるのだった。
シリアルキラー園田が次の事件を起こす
開成一家殺害事件の犯人、園田はまた別の女性を手にかけようとしていた。
園田は高校生の時に最初に殺人を犯して以来、5人を殺めている。
女性を椅子に縛り付けたうえで、これから殺される恐怖を前に人はどんな反応をするのかという興味から殺しを実行しようとしていた。
高校の頃は他人をどこかで見下していた同級生の女子の首を絞めて殺害し、死体の表情をスケッチしていたほどのサイコパス。
〈園田の初めての殺人 [善悪の屑 3巻](c)少年画報社/渡邊ダイスケ〉
監禁された女性は悲鳴をあげるが、自宅マンションが防音になっていることもあり助けは届かない。
作家志望でもある園田は女性の胸を刺し、母を呼ぶ最後のかすれ声を聞いて満足する。
〈死に際のリアルな声を求める園田 [善悪の屑 3巻](c)少年画報社/渡邊ダイスケ〉
と、そのときタイミング悪く女性の弟とその友人らがマンションを訪れた。
園田は急いで遺体を箱に隠し、女性の彼氏を装ってその場を取り繕う。
園田は友人たちも襲って殺害し、ますます罪を重ねていくのだった。
〈殺人を重ねる [善悪の屑 3巻](c)少年画報社/渡邊ダイスケ〉
ナンパセミナー集団強姦事件への復讐(モデル:スーパーフリー事件)
女性に酒を飲ませて強姦する方法を講義するセミナーの主催者、ジェイク堀尾。
簡単に股を開かない女性に対しては「スペシャルコース」として息のかかった居酒屋での強姦手段も用意している。
男女ともにサクラの客を用意し、引っかかった女性に強力な酒を飲ませ、酩酊状態のところを襲う算段である。
〈卑劣な集団強姦 [善悪の屑 3巻](c)少年画報社/渡邊ダイスケ〉
この日、ある女子大生とその妹が運悪くひっかかってしまい、2人とも輪姦。
妹の和沙はその事件のせいで外出時は大人用のオムツをはかざるを得なくなり、姉は妊娠・堕胎したうえで妹を巻き込んだ責任に押しつぶされて自殺した。
話を聞いて怒ったのは奈々子。
自らオトリとなってジェイクに接近し、息のかかった居酒屋に客として潜入する。
〈奈々子が囮に [善悪の屑 3巻](c)少年画報社/渡邊ダイスケ〉
裏口からいつの間にか路地に運ばれたた気づくのが遅れ焦るカモとトラだが、奈々子が強姦される前にジェイクを確保。
女性たちが受けた卑劣な仕打ちの復讐として、ジェイクはペニスを切られて自分のアナルに突っ込まれ街中にさらされる。
〈犯人に社会的な制裁 [善悪の屑 3巻](c)少年画報社/渡邊ダイスケ〉
その写真はSNSで拡散され、ジェイクは社会的に殺された。
また加担した仲間数人も後日警察に逮捕され、悪質なセミナーの事件は幕を閉じるのだった。
【3巻のまとめ】
カモとトラが連続幼女殺人事件とナンパセミナー集団強姦事件への復讐を完遂。
一方、園田はさらに別の事件を起こし、罪を重ねていくのだった。
次巻へ続きます。
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