ある日突然「王様」を名乗る人物からクラスの生徒たちに命令が届く。
最初は誰かの悪戯だと思っていたが、命令の内容は次第にエスカレートし、服従しなかった生徒には死の罰が与えられた。
正義感の強い伸明はなんとかこのゲームを終わらせようと手がかりを探るが、王様から「直也が10分以内に性交する。従わなければ焼身自殺」という理不尽な命令が届く。
そのメールを親友の直也と恋人の智恵美と一緒に居る時に確認した伸明。
恋人の貞操を取るか、親友の命を取るか、究極の選択を迫られた伸明は直也の命を守るために無理やり智恵美と性交させる。
その次も王様の命令によって死者が出るが、王様との繋がりが疑われる「カミハテ」というゲーマーの存在が浮上する。
さらに「死者たちの携帯に一文字だけの未送信メールが残っている」という手がかりも突き止めた。
次の命令では、伸明に好意を寄せる奈美が「自分が王様に触る」という命令を出して存在を特定しようとする。
しかし一番怪しかった莉愛を含め、クラス全員に奈美が触れても服従はされなかった。
命令を実行できなかった罰として両目を失明し、自殺を考える奈美。
智恵美と別れてまで奈美を助けたかった伸明だが、奈美はそのまま入水自殺してしまった。
王様へ近づくための手がかりを犠牲者たちの携帯から探す伸明の前に莉愛が現れ、自分がカミハテであることを明かす。
王様ゲームを抜けるためには王様を殺すしかないと言い切る冷徹な莉愛に対し、伸明はクラスメイト達を助けることを諦めない。
しかし次の「不要なことを犯すな」という命令が「涙を流すな」という意味であることに気づくまでに多くの命が失われてしまった。
心が折れかける伸明だが、ここで陽介が「王様ゲームが過去にも行われていた」という重要な手がかりを掴むのだった。
4巻のあらすじを振り返ってみましょう。以下ネタバレ注意です。
王様は3人のうちの誰か?
電話で夜鳴村の情報を伸明に伝える陽介。
陽介も涙を流してしまっており、王様からの罰が下るまでほとんど時間が残されていなかった。
陽介は好きだった香織に自分の想いを伝えるよりも、王様ゲームからの脱却を優先させた陽介は、死ぬ前になんとか夜鳴村の情報をまとめて伸明にメールし、息絶えた。
〈命懸けの陽介 [王様ゲーム 4巻](c)双葉社/金沢伸明・連打一人〉
陽介の死を乗り越えて夜道を彷徨う伸明の前に、智恵美・莉愛・香織・真美の4人が姿を現す。
智恵美の無事を確認して安堵する一方で、莉愛は智恵美・香織・真美の誰かが王様の可能性があることを突き止め、3人の携帯を盗んでいたことを伸明に明かす。
〈王様は3人の誰か? [王様ゲーム 4巻](c)双葉社/金沢伸明・連打一人〉
伸明は3人の反応を見るために携帯を返し状況を説明するが、逆に真美は伸明が王様だと疑いをかけた。
生き残っているクラスメイトは13人。
この中に王様がいるはずー。
険悪な空気のまま別れ、伸明は翌日に手掛かりを求めて夜鳴村を目指すことにした。
しかし別れた直後、真美に突然「首切りの罰」が与えられる。
〈真美にも罰が [王様ゲーム 4巻](c)双葉社/金沢伸明・連打一人〉
真美は伸明を電話越しになじりつつ死んでいった。
32年前に存在を消された夜鳴村へ
早速、夜鳴村を目指す伸明。
32年前に王様ゲームが行われ、今は地図からも存在を消された場所。
ヒッチハイクした地元の人も絶対に近寄ろうとしない忌むべき村に伸明がたどり着いた。
〈夜鳴村へ [王様ゲーム 4巻](c)双葉社/金沢伸明・連打一人〉
村の入り口を封鎖するように積まれたレンガの壁。
そこに空いた穴から侵入していく。
陽の光は届かず、当時王様ゲームが行われていたであろう村役場に行くと、そこにはまだ凄惨な血しぶきの跡が残っていた。
異様な雰囲気の中、郵便局で当時の王様ゲームの様子を記した資料を見つける。
〈見つけた当時の資料 [王様ゲーム 4巻](c)双葉社/金沢伸明・連打一人〉
その資料は事件の17年後に本多奈津子という研究者が作成したものだった。
「本多」という苗字を見て智恵美との関係を疑う伸明。
伸明にも罰が…
と、そこに背後から何者かに襲われてしまう。
伸明を襲ったのは香織だった。
〈香織が伸明を襲う [王様ゲーム 4巻](c)双葉社/金沢伸明・連打一人〉
香織もまた伸明を王様と疑っており、陽介が死んだ仇を討とうとしていたのである。
伸明は香織の誤解を何とか解くが、陽介の最期の様子を知った香織の目に涙が。
と同時に王様からと思われるメールも届く。
香織はそのまま倒れ込んでしまい、手を縛られたままの伸明はまた守れなかったことに絶望して涙を流してしまう。
〈伸明も泣いてしまう [王様ゲーム 4巻](c)双葉社/金沢伸明・連打一人〉
涙を流したことで伸明も間もなく死ぬだろう。
そこに姿を現した莉愛。
死を覚悟した伸明は自分が集めた未送信メールの手掛かりを莉愛に託し、倒れた。
伸明へ「心臓麻痺の罰」を告げるメールが流れ、直也たちに絶望が広まるのだった。
〈莉愛に託し、罰を受ける伸明 [王様ゲーム 4巻](c)双葉社/金沢伸明・連打一人〉
【4巻のまとめ】
陽介が命懸けで掴んだ情報をもとに過去に王様ゲームが行われた夜鳴村で手がかりを探す伸明。
そこで伸明は智恵美と同じ苗字をもつ「本田奈津子」という女性が残したレポートを見つける。
しかし伸明のことを王様と思い込み陽介の仇を討とうとする香織に後をつけられ襲われてしまう。
誤解は解けたものの香織は泣いてしまい罰を受け、伸明もまた涙を流してしまった。
王様の命令に背いてしまった伸明は同じく姿を現した莉愛にすべてを託す。
そして伸明が罰を受けるメールが流れるのだった。
次巻へ続きます。
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