目立たずともチームを支え続け、チームをJ1優勝に導いた理論派センターバックの我王だが、契約更改で待っていたのは実質のクビとJ2の北九州モンキーズへの移籍だった。
特にディフェンダーにとっては一度入ると返り咲くのは難しいJ2の沼。
世界一稼ぐフットボーラーを目指す我王は、フィジカルは弱いながらも頭脳をめぐらせ、チームの中心的存在だった元日本代表ボランチのジョーからスタメンの座を奪うことに成功。
そしていよいよJ2開幕を迎えるのであった。
2巻のあらすじを振り返ってみましょう。
開幕戦は大惨敗
J2開幕戦、相手は昨季J1から降格となったライノース大阪。
だがライノースは中軸である丸岡、三角、的場の3人を残留させている一方、モンキーズは中盤も最終ラインも全く連携が取れておらず、前半だけで5失点と一方的な展開に。
「ナリキンフットボール」2巻©講談社/清水海斗・明石英之
中心だったジョーがいないだけでガタガタになるのがモンキーズの致命的な弱点。
ハーフタイムで今のチームに勝ち目がないことを確信した我王は、後半からは自分のアピールに専念することを決意する。
「ナリキンフットボール」2巻©講談社/清水海斗・明石英之
独断で最終ラインを離れて攻撃にも参加するリベロとして動き出し、自らミドルシュート。
そのこぼれ球を紫音が決め、一矢報いた。
だが試合は1-8と大惨敗。
サポーターの数も圧倒的に少なく、モンキーズの課題は山積みなのだった。
チームの意識を変える
第2節もジョーはベンチ。
メンバーは新たなキングとして我王にチームを率いてもらおうとするが、我王にはその気はなく試合も0-3と完敗。
「ナリキンフットボール」2巻©講談社/清水海斗・明石英之
我王がチームが抱える深刻な問題を見抜く一方、藤浪監督も次の試合までの中1日は完全オフでトレーニング禁止とし、みんなでバーベキューをすることに。
監督の狙いどおり、トレーニングすら禁止された各選手はサッカーに対するハングリー精神を取り戻し、誰かに依存するのではなく本来は自分が主役であることを思い出す。
そしてチームが少しずつ変わり始めるなか、内心では引退も考えていたジョーも我王の言葉で再び奮い立つのであった。
ライバルとのダービーマッチ
第3節はライバルである川崎マッドドッグスとの犬猿ダービー。
「ナリキンフットボール」2巻©講談社/清水海斗・明石英之
前半から畳みかけてくる相手に対し、意識がかわり積極性が生まれたモンキーズが見事なカウンターで先制点を奪う。
対するマッドドッグスは前半からフォワードの天道 翔を投入。
「ナリキンフットボール」2巻©講談社/清水海斗・明石英之
超がつくほどの感覚派プレーヤーである天道は、予想もつかない動きから見事なスルーパスを通し、マッドドッグスの同点弾を演出してみせた。
ハーフタイム、モンキーズは予測不能な天道への対策として我王がマンマークにつくことに。
「ナリキンフットボール」2巻©講談社/清水海斗・明石英之
フィジカルでは張り合えないが、我王は天道からボールを奪うのではなく、道連れにして試合から存在感を消す策に出るのであった。
【2巻のまとめ】
開幕戦、第2節と惨敗を喫し、課題が山積みのモンキーズ。
ジョーがスタメンから抜けたことでジョーに依存していたチームは崩壊寸前。
そんななか、監督はリフレッシュのバーベキューで選手たちの意識を変え、ジョーもまた我王との交流で奮い立つ。
そして第3節のライバル・川崎マッドドッグスとのダービーマッチでは生まれ変わったモンキーズが先生に成功。
しかしマッドドッグスも前半から切り札の感覚派フォワード・天道を投入し、予測不能なプレーから同点に追いつく。
後半から天道のマンマークを命じられた我王は、天道を道連れにして試合から存在感を消す策に出るのであった。
次巻へ続きます。
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