兵庫県に住むキー坊は古武術・灘神影流の継承者で地元の不良や暴走族も敵わない高校生。
ある日キー坊は父・静虎と一緒に居る時にワールドプロレスのプロレスラーに絡まれ、その総帥・アイアン木場も姿を現した。
過去に異種格闘技戦で静虎と死闘を繰り広げ、左目を失った因縁のある木場は、それ以来灘神影流を目の敵にしている。
木場は灘神影流に正式に宣戦布告し、ワールドプロレスからの刺客として壊し屋・オニ平がキー坊と決闘を果たす。
数多の寝技と関節技をマスターしたオニ平だが、キー坊の清々しい戦いぶりに共感して裏稼業からの引退を決意し、決闘はキー坊の勝利に終わった。
オニ平の技と強靭な肉体・闘争本能を持つ超格闘家・左門清正が刺客として灘神影流を狙うが、オニ平との特訓を経て死闘を制したキー坊。
しかし未だに灘神影流を目の敵にする木場は、自身の引退試合への挑戦権を餌に複数の刺客を差し向ける。
そのうちの一人、”人喰い”の異名を持つ高石はキー坊と意気投合するも、元力士のレムコがキー坊の前に立ちはだかった。
「デビル・ファクトリー」の運営者・阿久津のもとでドーピングや洗脳を施され、悪魔となったレムコと山奥に掘られた深い穴のなかで決闘となるキー坊。
しかし灘神影流の看板に賭けて負けられないキー坊も執拗なローキックで反撃し、最後はがら空きの頭部に渾身のハイキック。
鬼に挑む一寸法師のように戦い抜き、キー坊がKO勝ちを挙げるのだった。
10巻のあらすじを振り返ってみましょう。以下ネタバレ注意です。
次の相手は高石か、それとも…?
レムコと和解したキー坊だが、敗者に容赦のない阿久津はデビル・ファクトリーの精鋭3人に命じてレムコをリンチしようとする。
手負いのキー坊に代わって高石が代わりに立ちはだかり、あっという間に精鋭3人を倒した。
高石は改めてキー坊に宣戦布告し、決闘を申し入れる。
〈高石がキー坊に宣戦布告 [高校鉄拳伝タフ 10巻](c)集英社/猿渡哲也〉
快諾したキー坊は高石との決闘に向けて再びトレーニングを開始。
しかしロードワークの道中、素手で巨大な鐘を鳴らす猛者と出会うのだった。
〈キー坊に目をつける謎の青年 [高校鉄拳伝タフ 10巻](c)集英社/猿渡哲也〉
剛越流柔術の門下生、葵新吾
キー坊と高石の決闘のことをなぜか知っていたその青年の名は葵 新吾。
葵財閥の御曹司にして幼少期から古武術・剛越流柔術を修練し、世界中の格闘技に精通する青年である。
木場は新吾を焚き付けてキー坊にぶつけることを画策するのだった。
〈木場が新吾を焚き付ける [高校鉄拳伝タフ 10巻](c)集英社/猿渡哲也〉
キー坊と高石の決闘に割り込む新吾
キー坊と高石の決闘は、2人が河川敷で出会ったときに突然始まる。
高石のヘビー級の打撃にキー坊も本気で応え、高石の必殺技・キャノン・ドライバーをあえて誘いながら灘神影流・腕卍固めで高石の腕を極める。
高石は砂による目つぶしで何とか逃れ、2人は互角の勝負を繰り広げていく。
〈キー坊vs高石は互角の勝負 [高校鉄拳伝タフ 10巻](c)集英社/猿渡哲也〉
するとそこに新吾がヘリで降り立ち、持ち前の洞察力からくる戦いの先読みでキー坊が負けることを予告。
勝負に水を差されたことに怒る高石が新吾に挑むが、新吾は1分以内に高石の腕を折ることを宣言し、新吾は開始から瞬く間に剛越流柔術・蛇豪固めで高石を締め上げ、もがく高石の右腕を折った。
〈新吾が決闘に割り込む [高校鉄拳伝タフ 10巻](c)集英社/猿渡哲也〉
それでも挑みかかろうとする高石をキー坊が締め落とし、選手交代。
新吾はキー坊との決戦を1週間後に仕切り直すことを告げ、去っていくのだった。
〈キー坊vs新吾が決定 [高校鉄拳伝タフ 10巻](c)集英社/猿渡哲也〉
静虎も一目置く流派、剛越流柔術
剛越流は他流試合で相手を完膚なきまでに壊すことで有名な流派で、静虎ですらも一目置く存在。
宗家の茨 幻舟は傷害と殺人未遂で収監されているほど危険な柔術である。
木場ですら、灘神影流との決戦を見据えてわざわざ幻舟に面会し、奥義・不知火の伝授を請うほど。
〈宗家の茨幻舟 [高校鉄拳伝タフ 10巻](c)集英社/猿渡哲也〉
木場が灘神影流を相手にしていると聞いた幻舟は、近々来る仮釈放に向けて不敵な笑みを浮かべる。
一方、静虎もキー坊が木場の見ている前で新吾と決闘すると聞き、剛越流柔術を倒すためにキー坊の修行に手を貸すことを決意するのだった。
〈静虎がキー坊に稽古をつける [高校鉄拳伝タフ 10巻](c)集英社/猿渡哲也〉
灘神影流と剛越流柔術が激突へ
仮出所した幻舟がデビル・ファクトリーに収容されている2mの巨漢と肩慣らしに対峙する。
幻舟は究極の当身である奥義・不知火で巨漢の内臓を一撃で破裂させ、さらに関節技の奥義・破龍で躊躇なく破壊した。
〈相手を破壊する剛越流柔術 [高校鉄拳伝タフ 10巻](c)集英社/猿渡哲也〉
一方、相手の気を読むために目隠しでの立ちあいで修行に励むキー坊。
だんだんと動きを読むことに慣れてきたキー坊に、静虎は新たな関節技の奥義・襷固めを授けるのだった。
〈新たな奥義・襷固め [高校鉄拳伝タフ 10巻](c)集英社/猿渡哲也〉
【10巻のまとめ】
レムコとの激闘を制したキー坊、次に立ちはだかったのは相手を完膚なきまでに破壊する剛越流柔術の門下生、葵新吾。
剛越流柔術の宗家、茨幻舟は静虎ですら一目置く危険な相手であり、究極の当身である奥義・不知火は木場も伝授を請うほどの技。
強敵を相手に静虎はキー坊に新たな関節技の奥義・襷固めを授け、勝負に備えるのだった。
次巻へ続きます。
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参考これぞリアル系長寿格闘漫画の原点!『高校鉄拳伝タフ』全42巻【ネタバレ注意】
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