しかしそれは荒邦と立てた作戦であり、孔蘭が上手く動いたことで3年4組は孤堂一家の次女・夕憐を捕らえたうえに孤堂一家のアジトの場所を特定。
孤堂一家が狙う正人を自首させて刑務所のなかに安全な状況を確保し、さらに孔蘭の救出に成功した。
だが孤堂一家も夕憐が生徒会の生徒を洗脳し、さらに長女・悦がその生徒を利用して骨子の暗殺を狙っていることが発覚。
洗脳された生徒を突き止めるため、荒邦は探偵となった正親を頼り、正親が転校生として錚々児高校の3年4組に潜入するのだった。
10巻のあらすじを振り返ってみましょう。
目次
正親の手柄
正親が学校の生徒としていることを驚く骨子。
無茶苦茶な高校生活を謳歌している正親は次々とトラブルを起こし、入学して2日半で早々に停学処分となった。
だが、そこにはきちんとした狙いがあった。
正親は生徒会を困らせ、わざと接触する機会を得ており、彼らの学生証の中に盗聴器を仕込むことに成功したのだ。
これで銃を持っている犯人が誰で、どうやって骨子を殺そうとしているのか、全てお見通し―。
こうして、犯人を誘き寄せる作戦が始まった。
恋人偽装作戦
まず、正親は荒邦と付き合いはじめたことを学校中にアピール。
これには3年4組の皆も驚きを隠せない。
しかしこれはもちろん、付き合っているフリ。
犯人の狙いは骨子ではなく荒邦を苦しませることと推理し、荒邦の彼女である自分にターゲットを移す狙いがあるのだった。
ついに生徒会の中の犯人を突き止める
生徒会の中に潜む犯人の捜査が進み、ホテルから採取した指紋と生徒会のメンツの指紋の照合をした結果、黄戸が犯人であることがわかった。
荒邦を尊敬し、荒邦と本気の喧嘩を望んでいた黄戸は、骨子を殺して荒邦の本気を引き出せばいいと夕憐からと暗示をかけられていた。
そして荒邦と正親が2人きりになったところで動く黄戸。
黄戸が犯人であることを突き止め、覚悟を固めていた荒邦は、正々堂々とその喧嘩を買った。
黄戸が銃を撃ってもものともせず、正面から打ちのめす荒邦。
正気を取り戻し、負けを認める黄戸に対し、荒邦も「気が向いたらまた相手してやる」と手を差し出して和解するのだった。
本当の犯人と骨子の最後の仕事
無事に犯人が捕まり一件落着したように思われたが、黄戸の持っていた銃がいつのまにかなくなっていた。
すぐさま監視カメラで映像を確認すると、桃浜が銃を拾っていた。
そして桃浜は生徒会選挙立会演説会が行われる体育館で、最後のスピーチをしようとする骨子に銃口を向ける。
骨子から優しくされたのを好意と勘違いし、一方的に恋心を募らせていた桃浜は、荒邦と仲良くする骨子に対し「自分のものにならないなら殺してやりたい」とまで考えるようになっていたのである。
桃浜の凶弾が骨子を襲うが、間一髪のところで荒邦が骨子の前に立ちはだかって守った。
荒邦は腹を撃たれたが、シャツの中に仕込んでいた分厚い漫画雑誌によって事なきを得た。
荒邦は本気で弾を撃ったことに対して激高。
桃浜は冗談だと誤魔化そうとするが、荒邦は「自分の意志で銃口を向け、引き金を引いた事実はもう取り返しがつかない」として本気で殴り飛ばす。
それは、同じように母親を銃で殺された荒邦だからこそ言える言葉だった。
骨子は全校生徒の前で謝罪のうえ、改めて演説会を行うことを説明。
こうして骨子の生徒会長としての最後の仕事が終わるのだった。
孤堂悦の失敗
骨子の暗殺計画が実行される様子について、高みの見物をしていた悦だが、ニュースで死傷者は1人も出ていないことを知る。
逆に荒邦がテレビカメラを通じて悦が独自に描いていた計画が失敗に終わったことを暴露。
勝手な行動に走り失敗した悦は、惣慈から制裁されることとなる。
惣慈は自分に似て野心がある悦を処分することを決め、夜薙を使って始末しようとするのだった。
正親、正人との和解
最悪の生徒会選挙から1週間…桃浜は退学、そして青波が新しい生徒会長に選ばれた。
これにて一件落着。
荒邦は正親を正人の面会へと連れ出し、久しぶりに親子水入らずの対面を実現させる。
正親がどうしているか、荒邦から逐一報告を受けていた正人は、荒邦が正親を褒めているのを聞くたびに娘に対する愛が深まっていたことを涙ながらに明かす。
正親もそれに応えるかのように、尽組の看板を継ぐ者として必ず骨子を守り切ることを宣言。
正人の涙を初めて見た正親は、面会を終えてから我慢していた涙がこぼれる。
そんな正親に荒邦は「親泣かせて喜んでんじゃねぇよバーカ」と言葉をかけつつ、正親を労うのだった。
悦が投降
夜薙から命からがら逃げ延びた悦は、3年4組に報復するために錚々児高校の地区にある浄水施設に塩素化合物を仕掛けようと企む。
だが3年4組も孔蘭の情報提供のもと、悦が必ず生き延びて復讐に来ることを読んでおり、ターゲットになりそうな場所に張り込んでいた。
浄水施設を護衛していた丈夫は悦を制圧し、投降するよう呼びかける。
悦は毒がついたナイフを自分の首元に突き刺そうとするが、丈夫がその刃先を持ち、毒をあえて受けながら自殺を阻止。
そして親への反抗心を持つ悦を受け入れ、惣慈と一対一で話がしたいと要求する。
悦が取り次ぎ、丈夫と惣慈が直接面会することとなるのだった。
惣慈の「最後の秘密」
丈夫をバーで待つ惣慈だが、そこには丈夫の代わりに荒邦が姿を見せる。
惣慈は荒邦に「一人で来たら、自分に殺されても仕方ないんじゃないか」と挑発するが、荒邦も「やれるもんならやってみろ。今自分が殺されたら3年4組はもっと強くなって戦ってくる」と動じない。
さらに荒邦は、惣慈が隠している「最後の秘密」が分かった、と力説。
数日前、惣慈の弱点を探すなか、丈夫からの情報でかつて惣慈にも「勇美」という愛する女性がいたことを知った荒邦は、勇美の足取りを追って入院記録のある病院を訪れていた。
そこで同じ手掛かりを追っていた海代と遭遇。
海代は独自調査の結果として、勇美は既に亡くなっていること、双子の兄弟を産んでいたこと、そして病院で由真と別の赤ん坊を取り違える事故が起きていたことを明かす。
病院側によると、取り違え事故が発覚してすぐに双方の親に話して解決したそうだが、取り間違えられた夫婦は十数年前に殺されていた。
惣慈が取り間違えられた赤ん坊を二人とも手に入れるために殺したのである。
つまり、由真(モラル)と紫炎には血のつながりはなく、孤堂一家にはもう一人、本来は紫炎と双子の兄弟がいることになる。
そしてその兄弟こそ、澄彦だった。
その秘密を突きつけつつ、澄彦を孤堂一家に迎え入れようとしているのかと問いただす荒邦。
だが惣慈は、澄彦が自分の子であることをあっさりと認めつつ、「自分の脳を澄彦の体に移植する」という究極の狙いを明かした。
それを聞いた荒邦は「キモいよお前」と吐き捨てつつ、大晦日に3年4組から孤堂一家にカチコミをかけると宣戦布告。
勢いあまって勝手に最終決戦の日程を決めてしまった荒邦は3年4組から袋叩きにあうが、澄彦は冬休みに強化合宿をすることを決める。
しかし合宿先にはなぜか、骨子も一緒に来ていたのだった。
【10巻のまとめ】
正親の活躍によって生徒会のなかから骨子を狙う犯人を見つけ出し、骨子の暗殺は阻止された。
独断での計画が失敗に終わった悦は惣慈から見限られ、処分されそうに。
なんとか生き延びたところで丈夫の説得に応じて投降し、惣慈と丈夫が直接話をする機会をとりつける。
そして丈夫の代わりに惣慈と対面した荒邦は、澄彦が惣慈の実の息子であるという秘密を突きつけるが、惣慈はそれをあっさりと認めたうえで「自分の脳を澄彦の体に移植する」という狙いを明かした。
血を分けた家族を何とも思わない惣慈に怒る荒邦は、大晦日にカチコミをかけると宣戦布告。
最終決戦に向けて3年4組は強化合宿をすることになるのだった。
【10巻の見どころ】
この巻の見どころは、緊迫感あふれる犯人捜しと、惣慈の秘密の暴露です。
生徒会を混乱させつつ、巧みに盗聴器を仕掛けた正親の知略が光ります。

次巻へ続きます。
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