学校にも家庭にも居場所がない高校生の神代ユウは、あるきっかけでボクシングのワンツーを独学で覚え、いつしか不良たちを撃退する実力をつけ始めた。
その噂は「不良狩りのボクサー」として広がっていき、さらに強い者たちに狙われるユウ。
柔道使いの岩戸や街のカリスマ 伊沢マサキに導かれながら、自分の存在を賭けて更なる戦いに身を投じていく。
代沢高の空手使い 緑山ショウゴとの決闘を経て親友となるが、度重なる戦いを通じて急成長していくユウと次第に2人は道を違えるようになっていく。
ショウゴが自分の強さを追求するあまり道を踏み外していく一方、ユウは不良だけでなく表の格闘技者たちからも注目を浴びるように。
ユウは相手を倒すのに夢中になってしまう自分に絶望しながらも、加害者となるのを承知で自分に挑んでくる者を返り討ちにする日々を送るようになっていった。
そんなユウに目をつけたのはキックボクサーの小原ヨシト。
タイマンが実現するが、気持ちの乗らないまま臨んだユウは何もできずに惨敗し、周囲の期待を裏切ってしまう。
街に居場所を失うが、暴力から身を引くいい機会に―。
そう思い込もうとするユウの本心をシンイチは見抜き、ヨシトとの再戦に向けて背中を押すのだった。
12巻のあらすじを振り返ってみましょう。以下ネタバレ注意です。
ヨシトとの再戦に向けて
シンイチの言葉を受け、自分のやりたいこと、居場所、本心に向き合うユウ。
今度はありのままの自分をすべてぶつけるため、ヨシトとの再戦に向けて動き出す。
〈再戦の決意 [ホーリーランド 12巻](c)白泉社/森恒二〉
キックボクシングに対するディフェンスを磨くことを考えるが、一朝一夕で身につくものではない。
そこで自分の攻撃で唯一通用しそうなストレートをより改善するため、ユウは山崎に教えを乞う。
一度勝った相手だが、ユウが今まで見た中で最高のストレートを山崎は持っていた。
〈山崎に教えを乞う[ホーリーランド 12巻](c)白泉社/森恒二〉
最初は不快感を示した山崎も、ユウの熱意に負け、ストレートの特訓が始まっていく。
相討ち狙いの大勝負
その頃、街の強者を追い求めるヨシトはマサキに勝負を申し込む。
しかしマサキは「街の主役は不良狩り(ユウ)だ」といって辞退し、復活したユウと再戦するように勧める。
〈マサキがユウを推す[ホーリーランド 12巻](c)白泉社/森恒二〉
山崎との特訓で動きを磨いていくユウ。
明らかに格上のヨシトを相手に、山崎は攻防を捨てて相打ちからの一発を狙う戦法を伝授。
〈勝機はわずか[ホーリーランド 12巻](c)白泉社/森恒二〉
山崎と師弟関係を結び、自分の居場所を増やしたユウがいよいよヨシトに挑む。
ドラッグに手を出したショウゴ
ヨシトとの再戦を前に、再びショウゴと会うユウ。
ショウゴは加藤と一緒に居た不良の八木と行動を共にし、ついに自分もドラッグに手を染めてしまったのか、痩せて顔色も悪かった。
〈道を踏み外したショウゴ[ホーリーランド 12巻](c)白泉社/森恒二〉
ユウはそんなショウゴが更生することを願いながら、ヨシトとの再戦を見に来るように告げる。
再び街の注目を集める一戦が始まろうとしていた。
街を代表してヨシトに挑むユウ
マサキ、土屋、ショウゴ、山崎、そしてギャラリーが多く集まるなか再び対峙するユウとヨシト。
〈注目の一戦[ホーリーランド 12巻](c)白泉社/森恒二〉
もともとストリートファイト出身のヨシトは、プロになる前の卒業式としてユウを街の代表として対戦相手に選んだ。
街の代表として不良たちの期待を一身に受け、ユウの集中は研ぎ澄まされていく。
下馬評はヨシトの方が上、ユウはどんな戦いを見せるのか―。
〈ユウの調子は万全[ホーリーランド 12巻](c)白泉社/森恒二〉
【12巻のまとめ】
今度はありのままの自分をぶつけるため、相討ち狙いでストレートに磨きをかけていくユウ。
マサキもユウを街の代表として認め、いよいよヨシトとの再戦が近づく。
ストリートファイト出身のヨシトにとって、ユウは街を卒業するための最高の相手となるのだった。
次巻へ続きます。
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