裏路地でのバトルを偶然目撃したことから冴えないサラリーマンの山下一夫の人生が一変する。
争いを収めるための手段として300年前から続く代表闘技者同士の戦い、拳願仕合の新しい闘技者である十鬼蛇王馬の世話役を命じられ、王馬と行動を共にすることに。
王馬と一夫の雇用主である乃木は拳願会会長の片原滅堂に挑戦状をたたきつけ、会長指名権を賭けた「拳願絶命トーナメント」の開催が決定。
乃木グループは従来の正闘技者である初見 泉を代表とし、いつの間にか山下商事として起業させられた一夫も拳願会会員の資格を勝ち取って王馬を闘技者とした。
そして野望を抱く拳願会会員たちは次々と強い闘技者を立てていき、その中には王馬と過去に因縁のある桐生 刹那の姿もある。
バトルロワイヤル形式の予選と水面下での戦いを経て、一行は決戦の地「願流島」に到着し、32社によるトーナメント本戦が開幕。
大会は2回戦を終え、"絞殺王"今井 コスモ・"阿修羅"十鬼蛇 王馬・歴代最多勝利者の"猛虎"若槻 武士、"虐殺者"ムテバ・ギゼンガ、"雷神"御雷 零、"魔槍"黒木 玄斎、"浮雲"初見 泉、"滅堂の牙"加納 アギトが勝利を挙げて3回戦へ進出した。
何とか勝ち上がる王馬だが、二虎流ではない覚醒技「前借り」には重大なデメリットがあり、代償で寿命が削られているうえ、仕合のダメージで意識不明に。
精神の世界で師匠の二虎と再会し、徐々に記憶を取り戻しながら本来の実力を取り戻すカギを呼び覚ましていく。
他方、場外では東洋電力の速水が大量の守護者を率いてクーデターを敢行し、各所で戦闘が勃発。
闘技者たちが抵抗し、さらに滅堂も造園として手配した呉一族などの活躍もあり、速水の策は失敗に終わった。
その中でも守護者のなかに王馬の身柄を狙う者もいたが、二虎流の奥義「鬼鏖」とともに意識を取り戻した王馬が「前借り」を使う守護者を破った。
そしていよいよトーナメントは最終日。
3回戦では王馬、若槻、黒木が勝利し、準決勝へ進んだ。
24巻のあらすじを振り返ってみましょう。以下ネタバレ注意です。
3回戦最終仕合 初見泉vs加納アギト
3回戦最終仕合は初見 泉vs加納アギト。
拳願会会長の座を悲願とする乃木にとって、最大の試練が訪れる。
仕合前にウォーミングアップの相手に王馬を指名した初見は、ギアをトップにまで持っていく。
対するアギトも王森との決闘を経て万全の状態に。
原点に立ち返り強烈な打撃を浴びせるアギトだが、初見も難なくかわす。
〈全開の初見[ｹﾝｶﾞﾝｱｼｭﾗ 24巻](c)小学館/だろめおん・ｻﾝﾄﾞﾛﾋﾞｯﾁ ﾔﾊﾞ子〉
初見もまた、「滅堂の牙」になる資格を有していたほどの実力者だった。
若いころに実力を買われ、「滅堂の牙」の候補者としてスカウトされた初見。
1週間でやる気が失せた初見がバックレたため実現はしなかったが、途中で投げ出さなければ「滅堂の牙」の座は確実視されていた。
〈かつては滅堂の牙候補だった[ｹﾝｶﾞﾝｱｼｭﾗ 24巻](c)小学館/だろめおん・ｻﾝﾄﾞﾛﾋﾞｯﾁ ﾔﾊﾞ子〉
ミリ単位で動きを見極め、最小の動きで躱しながら初見が距離を詰めて攻める。
アギトの動きを読み切り初見流合気道の技を仕掛けるも、アギトには通用しなかった。
全開の初見を子ども扱いし、奥義にカウンターを見事に合わせたアギト。
〈初見がカウンターを被弾[ｹﾝｶﾞﾝｱｼｭﾗ 24巻](c)小学館/だろめおん・ｻﾝﾄﾞﾛﾋﾞｯﾁ ﾔﾊﾞ子〉
何をされたかわからぬまま手痛いダメージを負った初見はたまらずクリンチに逃げる。
しかしアギトは寸勁で初見を引きはがし、強烈な打撃でKO。
〈初見、無念の敗北[ｹﾝｶﾞﾝｱｼｭﾗ 24巻](c)小学館/だろめおん・ｻﾝﾄﾞﾛﾋﾞｯﾁ ﾔﾊﾞ子〉
無意識に威力を受け流した初見は致命傷を避けたものの、無念の敗北を喫した。
狂った刹那と王馬が対峙
準決勝が始まるまでトーナメントの休憩時間となる。
一夫は護衛者を片っ端から殺しまわっている刹那に遭遇。
刹那は精神が狂いだし、目に入った者が仇敵の二虎に見えるほど幻覚がひどくなっていた。
刹那が一夫に襲い掛かったところに王馬が割って入り、図らずして王馬と刹那の戦いが始まる。
〈王馬vs刹那[ｹﾝｶﾞﾝｱｼｭﾗ 24巻](c)小学館/だろめおん・ｻﾝﾄﾞﾛﾋﾞｯﾁ ﾔﾊﾞ子〉
王馬と刹那の過去
2人が初めて対峙したのは10年前。
「前借り」を使って刹那を追い詰めた王馬を二虎が命がけで止めて重傷を負い、そのまま刹那の師匠と対峙して命を落としたとき以来だった。
王馬に「前借り」を教えたのは「本物の二虎」と名乗る謎の男。
〈前借りを教えた謎の男[ｹﾝｶﾞﾝｱｼｭﾗ 24巻](c)小学館/だろめおん・ｻﾝﾄﾞﾛﾋﾞｯﾁ ﾔﾊﾞ子〉
この男が二虎に殺意を抱く刹那を導き、二虎流の技を教えていた。
10年前、「本物の二虎」を負う王馬の前に狐影流と二虎流の技術を習得した刹那が現れたのが2人の初めての対決。
刹那にやられかけた王馬が「前借り」を使い、ここから10年前の悲劇につながるのだった。
〈10年前の王馬の暴走[ｹﾝｶﾞﾝｱｼｭﾗ 24巻](c)小学館/だろめおん・ｻﾝﾄﾞﾛﾋﾞｯﾁ ﾔﾊﾞ子〉
【24巻のまとめ】
3回戦最終仕合は初見vsアギト。
滅堂の牙に匹敵する実力を持った初見だったが、その全開の初見でさえもアギトは子ども扱いし、実力の差を見せつけて勝利した。
準決勝が始まるまでの休憩時間。
精神に異常をきたし周囲を襲い始める刹那の前に王馬が立ちはだかる。
10年前に因縁ができて以来の再戦。
2人の勝負の行方は―。
次巻へ続きます。
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