書道家の半田清舟は、自作を酷評されたことに腹を立て書道展示館の館長を感情に任せて殴りつけてしまう。
清舟は見かねた父によって自然豊かな五島へ左遷され、そこで出会った個性的な島民たちとの生活を経て少しずつ人間として成長していく。
都会の温室で育った若者が田舎での触れ合いによって人格を形成していく、ギャグあり涙ありのほっこり漫画。
さっそく、1巻のあらすじを振り返ってみましょう。
ド田舎ライフの始まり
若き書道家の半田清舟は、ある賞を受賞した際に展示館の館長から「型にはまったつまらない字」と批評されてカッとなり、館長を殴ってしまう。
その騒動がきっかけとなって父の命令で都会を離れ、頭を冷やすためにド田舎の島でしばらく暮らすこととなった清舟。
バスも電車もタクシーもなく、移動手段は村人の車のヒッチハイクであり、ようやく着いた生活拠点の古民家は、琴石なるをはじめとする村の子供たちの秘密基地と化していた。
子供嫌いの清舟は子供たちを追い出してすぐにでも書道に集中しようとするが、家にはところどころ秘密の抜け道があり、なるは何度でも中に入ってくる。
なるの底なしの明るさによって少しずつ気持ちに整理をつけながら、自分を見つめなおすためのド田舎ライフが始まるのであった。
カエルの呪い?
引っ越しも家の中の整理は全て手作業でやるしかなく、遊びに来るなるの相手もあって途方に暮れる清舟。
しかし何も言わずとも村の人々が手を貸してくれ、村の助け合いの精神に触れることとなる。
郷長に村の分校へと案内されると、そこでは教頭と9人の生徒たちがいた。
なると同い年で内向的なひなや悪ガキのケン太らと出会い、子供たちを教えることの大変さを知る清舟。
ケン太はカエルを殺したことでなると喧嘩になってしまい、仲裁に入った教頭はケン太に「カエルの呪いにかかった」と脅して収拾を図るが、今度はケン太が死ぬかもしれないと子供たちはパニックに。
翌日ケン太は風邪を引いてしまい、カエルの呪いにかかったと怖がってしまうが、その面倒を見ることとなった清舟はケン太がなるにカッコイイところを見せたくてカエルをやっつけようとしただけだと見抜き、「いいとこ見せたいならカエル倒すより優しいとこ見せろ」と声をかけて安心させた。
風邪が治るとケン太はなるに新しいカエルをプレゼントし、仲直りするのであった。
平凡に悩む不良のヒロシ
清舟の家を秘密基地に使っていた女子中学生の美和とタマ(漫画家志望)が遊びに来た。
上手いこと口車に乗せられつつ夏休みの習字の宿題を見るハメになった清舟は、さらになるやひなも毎日のように遊びに来ることとなりバタバタに巻き込まれていく。
年の近い若者との会話が足りていない清舟は、高3になるという郷長の息子ヒロシの存在を知るが、ヒロシは全てにおいて平凡であることに悩んだ末、グレて金髪の不良になったらしい。
そのヒロシは郷長の奥さんの差し入れを清舟の家に持って行った際、徹夜で書道の練習をした結果倒れそうになっている清舟と出会う。
部屋一面を字が覆いつくすほど清舟が努力しているのを知ったヒロシは、何事も努力が自分には足りていなかったことを知った。
別の日、ヒロシは母の負担を考え、清舟への差し入れは今回で最後にしたいと言い出す。
清舟はすんなりと了承したものの、自炊などしたこともなくカレーすらまともに作ることができない始末。
見かねたヒロシは清舟の世話を焼くことが母の喜びになっていた側面を肌で感じ、翌日からも差し入れを継続することにするのだった。
もち拾いで少し元気を取り戻す
村からも書道展に作品を出展していた清舟だが、1位を自分より年下の18歳に奪われたと知ってかなり落ち込む。
なるはそんな清舟を元気づけるために村のイベントであるもち拾いに誘った。
船から投げられるもちを村人たちが拾うお祭りであり、長年の経験で毎年最も多く拾うヤスばや取ったもちを横取りしてくるパンチらがライバル。
初参加の清舟は全くうまく取ることができず、できない自分を認めて書道に関しても諦めの境地に至りかける。
しかしヤスばは地面に落ちて誰も見ないもちを拾い集めていることや、人に取られても欲しがるのではなく譲ればいい、という考え方を清舟に伝授。
立ち直った清舟は結局パンチにもちを横取りされて1つも拾うことができなかったものの、パンチはもち拾いの後に皆にもち料理を配って回っていた。
何はともあれ、もち拾いによって清舟は少し元気を取り戻すのであった。
【1巻のまとめ】
若き書道家の半田清舟は、自作を酷評されたことに腹を立て書道展示館の館長を感情に任せて殴りつけてしまい、見かねた父によって自然豊かな五島へ左遷されてきた。
自分の家は村の子供たちである琴石なるや美和、タマなどの溜まり場と化しており、都会とは全く違う村の生活に振り回されることとなる。
なるの底なしの明るさや村人たちとの関わりによって少しずつ気持ちに整理をつけながら、自分を見つめなおすためのド田舎ライフが始まるのであった。
次巻へ続きます。
この漫画をもう一度読みたい方はこちら
全巻まとめに戻る
-
参考挫折を味わった若き書道家がド田舎ライフで人間として成長していくギャグあり涙ありのほっこり漫画『ばらかもん』全19巻【ネタバレ注意】
続きを見る