ブラフや不意打ち、奇襲を駆使してルールのない喧嘩に勝ち続けてきた高校生の佐藤 十兵衛は、ある日ヤクザに雇われた”喧嘩師”工藤に狙われることになる。
いつも通りブラフや不意打ち、奇襲を駆使して撃退しようとする十兵衛だが、人並み外れたパワーとタフネスを持つ工藤は何度倒しても立ち上がってくる。
一旦は距離を取って撤退する十兵衛だが、追ってきた工藤とビルの屋上で対峙し、失禁しながら命乞いをする屈辱の敗北を喫した。
工藤へのリベンジを胸に誓う十兵衛は古武術富田流の師匠・入江文学のもとで本格的に修行に入り、相手の心臓への強烈な打撃で失神に至らしめる富田流の奥義「金剛」を習得する。
そして進藤塾の開祖・山本 陸や数々の男気溢れる武勇伝を持つ「喧嘩王」上杉 均を始め、進藤塾の中でも極秘扱いとされる秘技「煉獄」の正体が5手ずつのパターンを組み合わせた連撃であることを突き止めた十兵衛と文学は、煉獄を富田流に組み込むことに。
かつて文学の父・無一は富田流の当主として山本 陸と決闘することとなったが、その直前に進藤塾出身の田島が山本 陸を襲い、左目を潰したことで運命が変わった。
山本 陸を襲った犯人と勘違いした上杉が陸の息子である海を引き連れて無一のもとに乗り込み、その後無一は田島との決闘に敗れて意識不明の重体に。
それが原因で命を落とした父の仇を討つため、文学は田島への復讐を胸に誓っていた。
他方、痛みを抑えて火事場の馬鹿力を意図的に出す富田流の秘技「無極」も身につけた十兵衛。
金剛、煉獄、無極、3つの武器が揃い、いよいよ工藤との再戦を意識するのであった。
14巻のあらすじを振り返ってみましょう。以下ネタバレ注意です。
勝利の為にはどんなことでもする柔道家・金田 保
柔道100キロ超級のオリンピック代表の座をかけ、2大会連続の金メダリスト村井 虎四郎と徳川杯で日本一を掴み勢いに乗る川上 竜が争っていた。
どちらを代表にするか世論を巻き込んで注目が集まり、全日本選手権での勝者が代表につくこととなる。
ところが最終的に代表の座を掴んだのは2人の後輩にあたる金田 保だった。
金田は言葉巧みに2人それぞれにドーピング薬入りの飲み物を飲ませ、両者失格の漁夫の利を得たのである。
自分が勝つためにはどんな卑劣な手段を使うことも厭わないのが金田のやり方なのであった。
工藤との再戦に向けた戦いの場が整う
文学のもとでの修行を終えた十兵衛は、新たに旗揚げされた”見せるプロレス”「フェノメノン」の旗揚げ興行に乱入する。
スポンサーである板垣組の関係者も観客に紛れる中、メインイベントの有刺鉄線デスマッチで選手らをなぎ倒した十兵衛は、小細工の利かないリングの上でサーモン森をも撃破。
十兵衛の狙いは板垣組を煽って工藤との再戦に近づくこと。
他方、プロモーターのコングレススリーパー社長・中島は大晦日に柔道金メダリストの金田と彗星の如く現れた高校生の十兵衛を戦わせることを決める。
十兵衛は「金田に勝ったら工藤の居場所を教えてもらう」ことを条件に金田との戦いを受諾するのだった。
卑劣漢の金田
ヤクザの父親に育てられた金田は、クリーンなイメージとは裏腹に勝利の為にはドーピング剤を使うのも厭わず、大晦日の戦いに向けて薬の調整を続けていた。
中学の時には給食費を盗んだ罪を、唯一自分を庇ってくれた正義感の強い後藤になすりつけ、孤立した後藤に寄り添うフリをして支配。
さらに担任の椎名先生を強姦・凌辱して中学卒業まで関係を持たせつづけた。
その後椎名先生は後藤と結婚するが、後藤は海外で医師として勉強を続け、金田のためにドーピングの薬を提供するパートナーなのであった。
十兵衛と金田の激突が近づく
工藤の情報を得るために橋口らに喧嘩を仕掛けた金田は、その工藤と十兵衛の戦いや橋口も十兵衛に負けたことなどを知り、十兵衛の強さに興味を持つ。
しかし自分の父を殺し最強と謳われる工藤を自分に有利なリングの上で殺すことを画策する金田にとって、まだ十兵衛は脅威ではない。
対する十兵衛は柔道家である金田をいかにハメるかの練習中。
十兵衛と金田、互いに工藤との戦いを懸けて激突が近づくのであった。
【14巻のまとめ】
プロモーターに自分を売り込むことに成功した十兵衛は、勝てば工藤の居場所を教えてもらうことを条件に大晦日の総合格闘技イベントに出場することが決まる。
対戦相手はその日総合格闘家としてデビューする柔道オリンピック金メダリストの金田。
しかし金田は十兵衛と同様に勝つためなら何でもする卑劣漢であり、学生時代から騙し続けている後藤に協力させてドーピング薬にも手を出しているのであった。
次巻へ続きます。
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