薄幸サラリーマン更科二郎が、ひょんなことからロードレースを始めることになりました。
妻が失踪し、娘のふくのも手がかかる存在ですが、自転車に乗っているときだけは何もかも忘れられます。
日本人だけでツール・ド・フランスを目指すヨーコのチームに誘われ、監督にMAX比嘉、選手は桜島をキャプテンとし、更科、小菅、勇二郎、弾吉によるチーム「BLUE SEAGULL」が発足。スポンサーは半田グループです。
しかしチームとしての実績がないほか、比嘉監督も黒い過去を抱えており、さらにあと1人選手が足りないなど、ツール・ド・フランスへの道は険しいものとなっています。
そんななか梶プロにアシストとしての伸びしろと才能を買われた更科。
BLUE SEAGULLの初陣となるレースで梶プロのチームに負ければ更科は梶プロのチームに引き込まれてしまいます。
レースの展開は経験の浅さからBSには不利な展開になりますが、勝負はゴールスプリントへ。
後ろから復活して追いついてきた更科のアシストにより、BSのエースにして切り札の小菅が梶プロと最後の勝負に挑みます。
果たして勝者は。
15巻のあらすじを振り返ってみましょう。以下ネタバレ注意です。
小菅 vs 梶プロ 決着
残り100m。更科のアシストを受けて発射した小菅に対し、梶プロも執念を見せて加速します。
梶プロが爆発的な加速でリードしますが短時間しかもたず、最後の最後でトップスピードに乗ったままの小菅が追い抜いてトップでゴールしました。
〈小菅がトップでゴール [かもめ☆チャンス15巻](c)小学館/玉井雪雄〉
最終結果は
1位 小菅(BS)
2位 梶プロ(FEH)
3位 赤城一美(GUNMA)
4位 吉沢(YAMATODA)
5位 前島(YAMATODA)
6位 更科(BS)
となり、BSが初出場にして優勝を飾りました。
BSをサポートしていた晶も、いつの間にか小菅に惹かれていました。
〈小菅に惹かれる晶 [かもめ☆チャンス15巻](c)小学館/玉井雪雄〉
小菅もまた、恋愛経験はないながらも晶のことが好きなようです。
モチベーションを取り戻すMAX比嘉
約束通り、MAX比嘉は破られた手紙をかき集めて中を読みます。
手紙やレース結果でMAX比嘉は監督としてツール・ド・フランスを目指すモチベーションを取り戻していきます。
BSの次なる目標
BSの次の目標はツール・ド・北海道。
プロチームや海外の選手たちも本気で優勝を狙う、日本最大のレースです。
最終的なチームの成長のため、MAX比嘉は小菅と勇二郎の二人を呼び出し、フランスへ武者修行に行くことを指示します。
〈小菅と勇二郎はフランスへ…? [かもめ☆チャンス15巻](c)小学館/玉井雪雄〉
桜島はフランス行きの人選から漏れたことに動揺しますが、比嘉は「桜島にチームのキャプテンとしての役割を自覚して成長しろ」と言葉を投げかけます。
〈フランスに行けず動揺を隠せない桜島 [かもめ☆チャンス15巻](c)小学館/玉井雪雄〉
チームがまた少しずつバラバラになるかのように、さらにここで予期せぬトラブルが。
BSはまだ実績が浅いため出場の推薦を受けることができず、正式に出るにはチームの資格登録のためスポンサーから資金をさらに調達しなければならないどころか、資格登録の期限を過ぎてしまっていたのです。
どうあがいても出場できない、そう結論づけようとしたとき、梶プロがある提案をもって登場します。
それは「梶プロのチームであるFEHと合併すること」。
〈BSにとっては渡りに船となる提案…? [かもめ☆チャンス15巻](c)小学館/玉井雪雄〉
BSにとってはツール・ド・北海道の出場権を得ることができますが、梶プロから不要な選手が切られ、チームがバラバラになるリスクも孕んでいます。
結局、小菅は日本に残ることを選び、勇二郎だけがフランスへ旅立つこととなりました。
小菅は晶と付き合い始めたようですが、恋愛経験のなさがネックとなりあまりうまくいっていないようです。
また、桜島もキャプテンとしての責務を全うすることを決意します。
エミールの失踪と更科のスランプ
エミール・クリストの兄、ロッキー・クリストが麻薬不法所持で逮捕されたことを受け、イメージダウンを理由にエミールもチームを解雇されてしまいました。
さらに、エミールの解雇には更科に向かって投げかけた「俺にはロマの血が流れている」という告白を撮影した動画が出回ったことも影響したようです。
〈更科への激励のせいでエミールが解雇されていた [かもめ☆チャンス15巻](c)小学館/玉井雪雄〉
「ロマ」というのは特にフランスや東欧では迫害の対象になる民族です。
エミールはこの事件以来消息を絶ってしまい、またそのことを知った更科も、自分への激励が発端となったことから自責の念に駆られます。
なかなか自転車に集中できず、スランプにも陥ってしまいました。
〈自責の念に駆られスランプに陥る更科 [かもめ☆チャンス15巻](c)小学館/玉井雪雄〉
ツール・ド・北海道に向けた新しい方向性
BSの新しい方向性は、「ツール・ド・北海道に限りFEHとの混合チームとして出場する」ことになりました。
ただし、BSとFEHのうち第1~4の各ステージで順位の良かった方にポイントを重ね、最終的にポイントの多いチームが相手を吸収合併する、というチームバトルロワイヤルです。
もちろん、総合優勝すれば完全な勝ち。
そして選手は5人のうちBSが桜島、小菅、更科、弾吉を占め、FEHからは梶プロだけです。
BS(更科以外)がそれぞれに闘志を燃やす一方、梶プロは持病を抱えながら無理をしていることが明かされます。
〈持病を抱えていた梶プロ [かもめ☆チャンス15巻](c)小学館/玉井雪雄〉
レース本番まで3か月。
果たしてBSに未来はあるのでしょうか。
【15巻のまとめ】
更科の運命を賭けた梶プロとの勝負、全日本実業団東日本ロードはBSの勝利に終わりました。
勇二郎が武者修行のためフランスへ旅立ちます。
次なるステージであるツール・ド・北海道では、チームの存亡を賭けたBSとFEH(梶プロ)のチームバトルロワイヤルが繰り広げられることとなりました。
エミールの失踪をうけてスランプに陥った更科を除き、BSのそれぞれが闘志を燃やす一方、梶プロはまさかの持病を抱えながらの出場。
次巻へ続きます。
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参考人生をやり直すためにツール・ド・フランスを目指す『かもめ☆チャンス』全20巻
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