学校にも家庭にも居場所がない高校生の神代ユウは、あるきっかけでボクシングのワンツーを独学で覚え、いつしか不良たちを撃退する実力をつけ始めた。
その噂は「不良狩りのボクサー」として広がっていき、さらに強い者たちに狙われるユウ。
柔道使いの岩戸や街のカリスマ 伊沢マサキに導かれながら、自分の存在を賭けて更なる戦いに身を投じていく。
代沢高の空手使い 緑山ショウゴとの決闘を経て親友となるが、度重なる戦いを通じて急成長していくユウと次第に2人は道を違えるようになっていく。
ショウゴが自分の強さを追求するあまり道を踏み外していく一方、ユウは不良だけでなく表の格闘技者たちからも注目を浴びるように。
そしてキックボクサーの小原ヨシトとのタイマンを経てユウは街の代表格として認知されるようになる。
一方、同様に今後の進退に注目が集まるマサキ。
マサキは何を求めて街に来たのか、その過去が明かされる―。
14巻のあらすじを振り返ってみましょう。以下ネタバレ注意です。
マサキの過去
自分をリンチした先輩たちを1人ずつ闇討ちしていくマサキ。
相手にあの時の自分と同じ許しを乞う言葉を言わせ、マサキは調子を取り戻す。
〈マサキの復讐 [ホーリーランド 14巻](c)白泉社/森恒二〉
しかし過去を完全に消し去るため、マサキは暴力の闇に飲まれるように復讐を継続。
それが学校にもバレてしまい、保身を図った学校側はマサキをボクシング部から除名。
表舞台での道を閉ざされたマサキは彷徨うように再び夜の街に身を置くようになり、敗北のコンプレックスから逃げるために些細な喧嘩で優越感に浸っていく。
〈荒れていくマサキ [ホーリーランド 14巻](c)白泉社/森恒二〉
暴力を最低の行為と知りつつ止められない自分に嫌気が差し、一時はリストカットで自殺も考えた。
幸いにも妹に見つかり自殺は未遂に終わるが、それ以降は暴力や薬の大量摂取など荒れ果てた生活を送るマサキ。
立ち向かってくる相手との喧嘩で心の虚無感を埋めるようにして、マサキは勝ちを重ねてカリスマ的存在になっていく。
〈カリスマ誕生 [ホーリーランド 14巻](c)白泉社/森恒二〉
集団を相手に逃げ込んだ協会で少女と出会い、それがきっかけとなって自分の本心を悟る。
その少女は身体が弱く、間もなくして天国へ旅立ってしまうが、形見となる十字架を手に刹那的な生き方から立ち直ったのだった。
〈運命の出会い [ホーリーランド 14巻](c)白泉社/森恒二〉
マイの告白
さらに実力をあげ、腕に自信のある者たちの挑戦を受けながら勝利を重ねるユウ。
〈実力を上げるユウ [ホーリーランド 14巻](c)白泉社/森恒二〉
まだユウを兄の姿に重ねて思いを寄せるマイは、ついにユウに告白する。
人からの好意をまっすぐ受けたことがないユウは戸惑いながらも、心にずっとあったわだかまりが解けていくように感じる。
〈マイの告白 [ホーリーランド 14巻](c)白泉社/森恒二〉
言葉にはできないが、自分もマイのことが好き。
2人の距離は確実に縮まっていた。
忍び寄る魔の手
タイマンが広まったことで大規模な抗争はなりを潜め、平和になった夜の街。
しかし、危険ドラッグが蔓延し新たな歪が生まれ始めていた。
〈ドラッグの影 [ホーリーランド 14巻](c)白泉社/森恒二〉
強い中毒性を持つ「トゥルー」というドラッグが半グレ組織によってばら撒かれ、10代の不良たちの間で常習者が増えていく。
マイの友人であるメグも薬にハマり、ドラッグの魔の手はユウたちのすぐそこまで忍び寄っていた。
〈メグも中毒に [ホーリーランド 14巻](c)白泉社/森恒二〉
ドラッグ密売グループ
トゥルーを売りさばいているのは「ドラッグキング」と呼ばれる大学生の男。
幹部には八木の姿もあり、用心棒には”鉄”というスキンヘッドの男と"竜"というモヒカンの男、さらにショウゴもいる。
〈密売グループにショウゴも加担 [ホーリーランド 14巻](c)白泉社/森恒二〉
マサキはいち早くドラッグキングの拠点であるクラブを突き止め、街から手を引かなければ潰すと警告。
しかしドラッグキングは意にも介していない様だ。
そんなドラッグキングの前に今度は加藤が乗り込んでくるのだった。
〈加藤が乗り込む [ホーリーランド 14巻](c)白泉社/森恒二〉
【14巻のまとめ】
さらに実力を上げていくユウ。
マイとの距離も縮まっていき、街に平和が訪れたかのように見えた。
しかしその裏ではドラッグキング率いるドラッグ密売グループが徐々に勢力を伸ばし、若者たちの間で危険ドラッグが流行していく。
その用心棒にはショウゴの姿も。
街への危機を察知したマサキが警戒する一方、加藤もその利権を狙って密売グループに乗り込むのだった。
次巻へ続きます。
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