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前巻はこちら掃討作戦決行!しかし後藤は仕留めきれずシンイチとの対決へ、奇襲に失敗しミギーを失う窮地に『寄生獣』9巻【ネタバレ注意】
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最終巻のあらすじを振り返ってみましょう。
またも逃げ延びたシンイチ
ミギーを失った悲嘆に暮れながら、山道を歩き続けるシンイチは、日が暮れた頃にある民家を見つけ、水をもらおうとしたところを住人の老婆に見つかってしまう。

住人の美津代は初めは泥棒かと警戒したが、シンイチが礼儀正しく、また傷を抱えているのを見て、シンイチを家で介抱することにした。
閉鎖的な村では外部の人間は目立つが、美津代は気にも介さずにシンイチを「自分の甥」と言い張って擁護。
買い出しに手伝わせる途中で、シンイチは村に不法投棄された産業廃棄物の山を見つける。
長居するつもりはなかったが、美津代は何かとシンイチを引き留めようとし、またミギーがいない状態でどうしたらいいかもわからず、そのまま数日間を美津代の元で過ごす。

そして夢の中でミギーに会ったシンイチは、自分の右腕の先にわずかにミギーの細胞が残っていることに気付く。
だが、必死にミギーに呼びかけてもミギーの細胞は小さすぎて思考や会話をするには至らなかった。
ミギーを惜しみ、シンイチはまた涙を流すのだった。
自分ひとり逃げるわけにはいかない
美津代の村でも異変が立て続けに起き、住民たちは騒然とし始めた。
ゴミの不法投棄に加え、山道で起きた車の衝突事故、そして今度は住民が何者かに惨殺される事件が発生。
化け物が人を食い殺すところを見たという目撃者の証言を聞いたシンイチは、それが後藤の仕業だと気づいて戦慄する。
聞けば、今いる村はミギーを失った戦いの現場から2~3キロしか離れていなかったのである。
警察や住民、ハンターたちによる捜索が行われ、よそ者のシンイチにも疑念の眼が向けられるなか、シンイチは「自分ひとり逃げるわけにはいかない」と戦う覚悟を固める。

夜に出発することにしたシンイチ。
美津代は心配しながらもシンイチを見送ることとし、せめてもの武器として錆びた鉈を貸すのだった。
わずかな可能性に賭けて
夜の野山で五感を研ぎ澄ませながら後藤を探すシンイチ。
勝算や戦略があるわけではないが、なぜか不思議と心は落ち着いていた。
シンイチは寄生生物としての信号を発していないため、後藤とは互いに相手を視認するしかない。
そして奇跡的にも、眠っている後藤を先にシンイチが発見する。

シンイチは眠っている後藤に忍び寄って首筋に鉈を振り下ろすが、鉈の切れ味は悪く後藤を怒らせただけ。
茂みに身を隠しながら戦い方を必死で考え、木の枝を削って作った槍を手に木に登るシンイチ。
だが全体重をかけて上から突き刺す前に察知され、手痛い反撃を食らってしまった。

不法投棄されたゴミの山まで吹っ飛ばされたシンイチは死を覚悟するが、その脳裏に田村の「か弱い存在」という言葉や、市庁舎での戦いの際の後藤の様子がよぎる。
あのとき、「疲れた」といって去っていった後藤の脇腹からは、確かに血が出ていた。
それが返り血なのか、後藤の身体にあるわずかな隙間なのかはわからない。

だがその小さな可能性に賭け、シンイチは側に落ちていた鉄の棒を拾い上げ、近くに来ていた警官たちに木を取られていた後藤の脇腹に突き刺すのだった。
後藤の最期
幸いなことに、鉄の棒はうまく後藤の身体に刺さった。
怒りながらシンイチを追ってくる後藤だが、体内にいる他の寄生生物たちが何やら後藤の統制に反発している様子。
力ずくで統制を取り戻した後藤がシンイチにトドメを刺そうとし、シンイチはミギーの細胞のある右腕の先でそれを受けると、突如として電流のようなものが流れ、後藤の身体のなかに合流して生き延びていたミギーがシンイチの身体へと戻ってきた。

思わぬ再会に涙を浮かべるシンイチ。
さらにミギーは後藤の身体を離れる前に重要ないくつかの臓器にもダメージを負わせており、シンイチが突き刺した鉄の棒の毒もあって生命の危機に瀕する後藤の体内では寄生生物たちがパニックに。

後藤は激昂しながら無理やり統制をとって襲い掛かってくるが、冷静さを失った状態なら対処は簡単。
ミギーが一瞬で首筋にダメージを与えると、統制を失った後藤の全身がはじけ飛んだ。
それでも飛び散った肉片たちは必死に合流と再生を目指している様子。
シンイチは必死に生きようとする寄生生物を憐み、「殺したくない」という気持ちからトドメを刺さずに立ち去ろうとするが、途中で翻意し、涙を浮かべて後藤に謝罪しながらトドメを刺した。

その後、化け物が死んだことを知った美津代はいつの間にか返却されていた鉈を見て、シンイチの無事を悟るのであった。
ミギーとのお別れ
市庁舎での戦いの後、全国的に見ても寄生生物たちは人間社会にうまく潜伏し、目立つ動きは少なくなった。
中には食生活そのものを人間に近づけていった個体もおり、個体差はあるが少しずつ変化している。
そしてミギーもまた後藤との融合によって少し内部構造が変化し、別々の思索ができるようになったためにしばらくの間活動を停止して情報をシャットアウトしたいと言い出す。

それはつまり、永い眠りにつくというお別れの宣言。
夢の中で突然別れを告げられ、翌朝シンイチが目覚めたときには普通の右腕に戻っているのであった。
エピローグ
1年後、里美は大学生となり、シンイチは浪人しながら受験勉強中の身。
これまでの戦い、そして同じ地球上に生を受けた寄生生物に想いを馳せながら公園で里美とのデートを楽しむシンイチ。
だが逃走中の浦上がシンイチの前に姿を見せ、追いかけてきたシンイチを路地裏で撒いたうえで里美を拉致してしまう。
里美にナイフを突きつけながらビルの屋上へと向かう浦上。
浦上は屋上にいたカップルを容赦なく殺害したうえで、追ってきたシンイチとの対話を望んだ。
寄生生物ではないが、完全な人間でもないシンイチに「人間としての本能に従いながら人間を殺す自分こそ正常な人間だと思わないか」と答えを求める浦上。

里美が気丈にも浦上に「あんたこそ寄生生物以上のバケモン」と反抗すると、浦上は里美の首にナイフを押し当て、殺す決意を固める。
すぐさまシンイチが浦上に突進すると、浦上は屋上から里美を突き落とし、シンイチにナイフを振りかぶった。
左腕でナイフを受けながら浦上の顎を砕き、すぐさま右腕で里美の手を掴もうとするが、シンイチの計算が狂い、わずかに里美の手には届かない。
目の前で落下していく里美に絶望し、崩れ落ちるシンイチ。
しかしふと目を開けると、右腕はしっかりと里美の手を掴んでおり、辛うじて助けることができた。

きっと、シンイチにとってかけがえのない存在である里美を助けようとミギーが手を貸してくれたのである。
安堵し、里美を抱きかかえたまま空を見上げるシンイチ。
里美を抱いている右手は確かに人間のものだ。
そして里美も、これまで何度となくシンイチが本当に自分の知っているシンイチかどうか不安に駆られることがあったが、もうその心配はしていない様子なのだった。
【最終巻のまとめ】
何度も窮地に立たされたシンイチだが、わずかな可能性に賭けた攻撃が功を奏し、後藤を倒すことに成功。
後藤の体内に取り込まれていたミギーも戻ってきた。
その後、寄生生物たちはより巧妙に潜伏するようになったこともあり、世間は落ち着きを見せていく。
ミギーも自らシンイチに別れを告げ、永い眠りについた。
混乱に乗じて逃走していた浦上がシンイチと里美を狙った際には、ミギーが手を貸してくれたおかげで里美を助けることができたが、もう今はシンイチの右腕は元の人間の姿。
これまで何度も不安に駆られていた里美も、今はシンイチが本当に自分の知っているシンイチだと確信しているのであった。
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