ジジイの立てる計画のもと、殺し屋のイチがヤクザ組長の安生を殺害。
若頭の垣原は事件と確信し、犯人探しを徹底的に行うことを決意した。
しかしそれもジジイの計画通り。
ジジイは情報を操作し、安生の殺害の容疑を船鬼一家に被せた。
船鬼一家は真犯人ではないことはすぐにバレたが、垣原たちと船鬼一家の間に遺恨を残すことに成功したジジイ。
しかしジジイの捜索に本腰をあげた垣原は、ヘロインの密売ルートから井上を見つけ出して殺害する。
自分がイチのターゲットと知った垣原は期待とスリルに胸を膨らませる一方、ジジイたちは垣原を恨む鈴木から垣原殺しの依頼を引き出し、3億もの大金を取り付けた。
垣原は鈴木らの暗躍もあり三光連合から絶縁となるが、自ら組を立ち上げ、暴力を前面に押し出して新宿中を闊歩する。
その頃イチはジジイの指示のもとヤクザマンション内に潜伏し、垣原たちの殺害に備えていく。
しかしイチの精神は不安定で、ジジイの思うとおりに動かない。
果たしてジジイの計画はうまく運ぶのか。
5巻のあらすじを振り返ってみましょう。以下ネタバレ注意です。
イチが殺害を開始
ターゲットにされた垣原組の構成員3人は、部屋にこもって裏ビデオのダビング作業をしていた。
イチはかかと落としでドアのカギを切断し、中へ侵入。
2人を始末し、残る1人の銃撃が胸のアーマーに当たる。
イチはエアガンでイジめられた過去を思い出し、泣きながら残る1人を惨殺。
〈マンションに響くイチの泣き声 [殺し屋1 5巻](c)小学館/山本英夫〉
イチの鳴き声は垣原たちにも届いていた。
「安生が消えた夜も同じような鳴き声が聞こえた」という金子の意見から、3人の様子を見に行く垣原たち。
一方、部屋から脱出したイチは非常階段でおでこを抑えた少年、金子タケシと再会する。
タケシもこのマンションに住んでいるようである。
イチのスランプ
垣原たちが部屋に入ると、そこは血の海だった。
想像以上の暴力に胸を膨らませる垣原だったが、部屋の隅に嘔吐の跡があるのを見つけ、イチが悩みを抱えているのを見抜く。
〈イチの不調を見抜く垣原 [殺し屋1 5巻](c)小学館/山本英夫〉
垣原の推理の通り、イチはスランプに陥っていた。
「もうやめたい」とジジイに電話で告げ、指示を無視してマンションから出ようとする。
〈もうやめたいと言い出すイチ [殺し屋1 5巻](c)小学館/山本英夫〉
血の付いた服や装備を洗うためにコインランドリーへ向かうイチ。
運よくマンション中を捜索している垣原組に見つかることはなかったが、ランドリーで金子と再会した。
相変わらず気弱なイチに対し、兄貴肌を見せる金子。
イチは性的にもスランプに陥っていく。
金子に導かれるイチ
翌日。イチの見せしめの効果が出たのか、恐れをなした垣原組の構成員は次々と逃げ出し、残るは4人だけになっていた。
ジジイはイチに会い、再び思い通りにすり込もうとするものの、イチのスランプは深刻。
精神安定剤をジジイから渡されるイチだったが、薬の効果が切れると勃起を抑えるためにピンサロへ。
そこでトラブルを起こしてしまったところを再び金子に助けられることとなる。
金子に導かれるまま、イチは一人の男として新宿での生き方を知り始める。
〈イチを導く金子 [殺し屋1 5巻](c)小学館/山本英夫〉
垣原が呼んだ増援
さすがに4人では心もとないと感じた垣原は、援軍として昔同じ組で派手に暴れまわっていた二郎・三郎兄弟を呼んだ。
〈垣原が呼んだ二郎と三郎 [殺し屋1 5巻](c)小学館/山本英夫〉
二郎・三郎は阿蘇組という伝説的な暴力団の生き残りである双子で、現在は刑務所に入っている組長クラスのヤクザの女を寝取って脅すことで金を引っ張っていたが、それがバレたことで2つの組を敵に回していた。
2人は垣原の求めに快く応じる代わりに、カレンを通じて上玉の女を2人紹介してもらう。
双子が女遊びに興じている間、カレンが新たな情報を入手した。
キャバクラで接触した際の龍について、女に貢がせるスケコマシという情報から、「中国人のヒモに貢いでいる風俗嬢」という線で情報収集を始める。
〈次のターゲットは龍 [殺し屋1 5巻](c)小学館/山本英夫〉
龍と昇はジジイの言いつけ通りにアジトに潜伏。外出できずに2人の性欲は溜まるばかりである。
一方、一通りSEXを終えた双子と女たち。
しかし「どっちが気持ちよかった?」という意地悪な質問に対し、「弟さんかな?」と答えた女は兄から髪をすべてむしり取られる暴行を受け、「お兄さんの方が、よかったです」と答えれば弟のナイフで乳首を切り落とされる。
やはりこの双子はイカれている。しかし、垣原にとっては間違いない戦力になるだろう。
【5巻のまとめ】
イチはジジイの指示通りに垣原組の構成員を見せしめに惨殺。
しかしイチはスランプに陥り、偶然居合わせた金子に導かれて一人の男としての生き方を知っていく。
その頃イチの見せしめの効果は抜群で垣原組は構成員が次々と逃げ出し、残りは4人となった。
そこで垣原は昔一緒に暴れまわっていた二郎・三郎兄弟を援軍に呼び寄せた。
二人とも残虐極まりない性格の持ち主で、垣原にとっては大きな戦力である。
垣原が次に狙いを定めたのは龍。
次巻へ続きます。
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