殺人犯の佐野文吾の息子、田村心は突然父が事件を起こす前、1989年の音臼村へタイムスリップしてしまう。
心は事件を未然に防ぐべく行動するが、失敗し現代に戻る。
心は真犯人が元音臼小学生のみきおだと突き止め音臼村で再会するが、一緒に1989年にタイムスリップしてしまう。
佐野は家族の身に危険を感じ村の外へ逃がすも、和子が何者かに監禁され音信不通に。
心と佐野はみきおと信也を探し続けるが、見つからないままお泊り会当日を迎えた。
それでは最終巻のあらすじを振り返ってみましょう。
お泊り会の始まり
学校でさつきの行方がわからなくなったことを知る心と佐野。
そこで校内放送でみきおの声が聞こえ、心と佐野は慌てて放送室へ向かう。
そこには普段通り振舞うみきおがいた。
佐野と心はみきおを強く警戒し、皆が口にする飲食物にかなり神経を尖らせるが、そんな2人をあざ笑うようにみきおは毒を飲む振りをするなど楽しそうに過ごすのだった。
家族の行方
佐々木紀子が気を失った慎吾を学校へ連れて来た。
紀子は村に来る途中で逃げてきた慎吾に会い、慎吾が言うには和子と鈴が知らない男性に連れ去られたらしい。
佐野は即座にお泊り会を中止、みきおを教室に閉じ込めた。
心は慎吾が持っていた不気味な絵(信也が書いたもの)を元に和子と鈴を探しに行こうとするが、佐野に危険だと止められる。
だが帰る場所も捨てて覚悟を固めていた心は、自分はどうなっても良いから佐野と家族を守ると伝え、学校を飛び出すのであった。
みきおの狙い
心が小屋に着くと、中からカセットテープに録音されたみきおの自供が聞こえてきた。
ドアを開けようとした時、心は後ろから信也に岩で殴られ意識を失う。
目が覚めると小屋の中で拘束されていた。
隣には死んださつきが横たわっている。
信也は小屋に灯油をばらまきマッチに火をつけた。
信也はお泊り会での事件はもう起きない。
「純粋な鈴が欲しかっただけだ」と言い放つのだった。
鈴への恋心
みきおは音臼小に転校してきた当初から優しくしてくれた鈴のことが好きになり、邪魔になる人間は排除したいと思った。
事件後に佐野が逮捕された後も鈴を追い続けたが、鈴は家族を失い変わってしまった。
みきおは小学生の頃のような、純粋な鈴が良かった。
信也は、子供の頃の自分であるみきおとも話した結果、純粋な鈴を手に入れるための方法に気付き、行動に移すことを決意する。
それは自分が罪を被り、監禁されている和子と鈴をみきおが助けに行けば、みきおが鈴のヒーローになる、というものなのであった。
心とみきおの死
みきおは旧体育館に監禁されていた鈴を助け、佐野や子供たちがいる前に現れた。
みきおは信也が全ての罪を被るような遺書を持っていたが、佐野はみきおの計画だとすぐに気が付いた。
後ろから信也がナイフを持って佐野に迫るが、心が間に入り、ナイフは心の胸に刺さる。
心はみきおの自供が録音されたカセットテープを持って、燃える小屋から脱出していたのである。
みきおの殺人の証拠を確保しそのまま倒れる心、再度佐野を刺し殺そうとする信也を、佐野が発砲して射殺。
佐野は心に父親として声を掛けるが、心はここで命を落としてしまうのだった。
事件が起きなかった、2017年の世界
月日は流れ2017年、佐野家族は田村心の墓参りに訪れていた。
佐野、和子、鈴、慎吾はみんな元気だ。
当時和子のお腹の中にいた子も無事に生まれ、最初は「正義」と名付けるつもりだったが、恩人の名をもらって「心」と名付けた。
佐野らは久しぶりに埋めていたタイムカプセルを掘り起こすと、そこにはかつて心が埋めた指輪と、家系図で由紀との結婚・そしてそこに産まれるはずの未来の名があることを知る。
そこから由紀について探し始めようとしていたところ、今の世界線の心が由紀を恋人として家族に紹介してきた。
2人は先生として働く学校で、まるで運命のように繋がっていたのである。
他方、当時11歳だったみきおは逮捕、少年院を出所した後も、世間を震撼させた元少年Aとして週刊誌に追われている。
最初の世界線で佐野が死刑になった後の家族のように、身を隠してひっそりと暮らしているのであった。
【10巻(完)のまとめ】
みきおが数々の事件を起こしたのは鈴を手に入れるためだった。
信也は佐野を刺し殺そうとするが、心が間に入り心は死んでしまう。
2017年、音臼小の事件が起こらなかった世界では佐野の家族全員が元気に暮らしていた。
対してみきおは世間に気づかれないようにひっそりと暮らしている。
事件が起こっていた世界での、佐野家族のように。
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