平凡な毎日が突然終わりを告げた。
明石靖人は親友の青山との喧嘩が原因で学校をサボるが、このときに突如として全国の高校で生死を賭けた理不尽な選別ゲームが始まる。
出席した生徒たちは「神の子」として神小路かみまろが選別する一方、明石をはじめこの日学校に行かなかった不良たちはセイン・カミという少年が選別。
結果として、明石、丑三清志郎、夏川めぐ(ナツメグ)、柴村影丸、蓬莱やえの5人が特殊能力「戯」を手に入れ生き残った。
しかし最終試練を終えた明石が拠点に戻るとセインが姉のアシッド・マナによって殺されており、急展開を迎える。
マナは独断でレッスンを引き継ぎ、明石と柴村を「神の子」に合流させて上空で行われる「ケンケンパ」のゲームを開始する。
明石は「神の子」である天馬 遊や頭脳明晰で冷徹な東浜らと共に「空中ケンパ」に挑む明石たちは落下死の恐怖に耐えながらルールを解き明かし、チームを組んで誰かが必ず犠牲になるが着実にクリア者を出す作戦を決行する。
ところがその作戦も明石が柴村の救出を優先したことによって瓦解しかけてしまうのだった。
12巻のあらすじを振り返ってみましょう。以下ネタバレ注意です。
明石に目をつける東浜
物心つく前から天才的なIQを持ち他人を見下し続けてきた東浜にとって、理解しがたい明石の思考回路は興味の対象となり、東浜は明石を試すために動くようになる。
〈明石に目をつける東浜 [神さまの言うとおり弐 12巻](c)講談社/金城宗幸・藤村緋二〉
その明石が譲ったゴールは他の生存者にとられ、代わりに柴村が明石たちのチームに入った。
東浜の策略
一度作戦は壊れかけるが、明石が自ら最後の1人になることを名乗り出て、再び「バイバイ明石」作戦として動き出す。
〈バイバイ明石作戦 [神さまの言うとおり弐 12巻](c)講談社/金城宗幸・藤村緋二〉
そしてじゃんけんに勝った柴村がクリアし、そして出現していた2時のゴールにも別の生存者が飛び込む。
残るゴールは5つ、しかしここで異変が起こった。
東浜は明石の作戦に乗るフリをしながら皆の動きを誘導し、足場を内側と外側でうまく分断。
外側に残った自分と明石だけが「11時」「12時」で確実にゴールできる一方、内側に取り残された天馬らを切り離したのである。
〈東浜の策略 [神さまの言うとおり弐 12巻](c)講談社/金城宗幸・藤村緋二〉
「仲間のため」という明石の行動原理を潰すための東浜の策略だった。
チームは崩壊し、パニックを起こす内側の生存者たち。
限られたゴールを巡って醜い争いが起こり、1人がゴールする。
明石はなんとかしてゴールプレートを出現させて助けてやりたいが、確実にゴールできる明石の申し出は誰からも信じてもらえない。
そんな状況で明石はわざと「11時」のスペルを崩し、確実にゴールできる状況を捨ててまで東浜の作り出した策を潰しにかかる。
〈明石が東浜を突き動かす [神さまの言うとおり弐 12巻](c)講談社/金城宗幸・藤村緋二〉
そして天馬と自分たち2人が助かる作戦を東浜に再び考えさせるのだった。
「空中ケンパ」決着
明石のペースに巻き込まれた東浜は徐々に「他人を信用する」という行為について考えさせられ、天馬のためにゴールプレートを出現させる。
天馬が無事ゴールした後、東浜は明石に最後の勝負を持ち掛けた。
あえて明石を信じた代わりに、明石が消した「11時」のスペルを再び見つけ出せなければ最後のゴールを東浜に譲る、という勝負である。
〈2人の勝負 [神さまの言うとおり弐 12巻](c)講談社/金城宗幸・藤村緋二〉
いつの間にか自分と正反対の行動原理を持つ明石に乱されていく東浜。
結果、東浜の歩幅でしか踏めない位置に「11時」のスペルが見つかる。
勝負は次のステージに持ち越しとして、明石のために東浜が「11時」のゴールを譲り、明石がゴール。
ところがここで制限時間の「24時間」が過ぎ、東浜はゴールできずに死んだ。
〈時間制限で東浜はクリアならず [神さまの言うとおり弐 12巻](c)講談社/金城宗幸・藤村緋二〉
「空中ケンパ」の生存者は8名に絞られたのだった。
全員参加の「地獄変」へ
(※ここから第1部のラストと合流)
小森は奥平にマサルの住所を伝え、奥平と拓海が真相を解き明かすためにその住所へ急行する。
「神の子」の試練では「ぜつぼうたおし」が始まっており、同人誌では「地獄変へ続く」として結末は確認できない。
「神の子」や「カミーズJr」全員が参加する最後の「地獄変」は、マナが作り上げようとしていた。
〈地獄変へと続く [神さまの言うとおり弐 12巻](c)講談社/金城宗幸・藤村緋二〉
「ぜつぼうたおし」では瞬と天谷がかみまろへの反撃を試みるも失敗し、反則として上空から突き落とされる。
マナに強制転送された丑三がそこに「戯」とともに現れ、落下する2人を助け出すのだった。
〈丑三が瞬と天谷を救出 [神さまの言うとおり弐 12巻](c)講談社/金城宗幸・藤村緋二〉
【12巻のまとめ】
頭脳明晰な東浜の策略によってチームは分断されかけるが、結果として東浜は死に、明石、柴村、天馬ら合計8人が「空中ケンパ」を生き残った。
その頃「神の子」の試練でも最終局面を迎えており、かみまろに反逆を試みた高畑瞬と天谷武が罰として上空から突き落とされる。
2人は駆けつけた丑三によって助けられるが、一連の試練はマナの作る「地獄変」へと続いていくのだった。
次巻へ続きます。
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