一方でモチベーションを失いつつあったトレンパーは、母を亡くしたことをきっかけに問う者を行動を共にする。
アメリカ相手に干渉をやめるよう警告を行う中、大槻が米軍基地を襲いだした。
決着を付けるべく駆けつけたユウキたちは、ついに大槻を殺すことに成功する。
ワンネスの力を得たユウキは問う者への賛同者を集め、能力者を増やすべく、儀式を執り行った。
7巻のあらすじを振り返ってみましょう。
使徒
ユウキの行動に気づいたマコトはワンネスに干渉する。
儀式が行られる傍らでトレンパーがマコトを突き放した。
問う者にとって、小さな幸福を求めるマコトはもう仲間ではなかったのだ。
初めからマコトのちっぽけな正義感はユウキにもわかっていたのだろうか。
ユウキのワンネスに順応できないものは次々と死んでいった。
おびえる皆はユウキを拠り所とし、ユウキに帰依できない者は死ぬ。
残ったものは造反することのない使徒となるだろう。
ユウキは自分が神と呼ばれることを否定しなかった。
能力者を増やすことに成功した問う者から、各報道機関に記者会見の要請が送られ、世界中が注目する。
アメリカは姿を現した問う者を即時爆撃するつもりだ。
日本は自衛隊を出動させるが、アメリカからの圧力に屈し撤退させられる。
日本が火の海になるのは目前だった。
ところがユウキは世界各国のTV局に次々と現れ、警告を発していく。
問う者にとっては、国境もセキュリティもすべて意味をなさないものだった。
神を自称するユウキ
ユウキはアメリカに手を引くよう警告していた。
出来なければ海軍を軍艦を破壊する。
ペンタゴンは日本からの撤退命令を出すしかなかった。
さらには、宇宙にあるISSへ飛ぶことにも成功する。
爆弾の落ちてこない宇宙空間は各国との対話に最適だった。
アメリカの首脳陣とコンタクトし、警告を発する。
急激な人口の増加は地球を食い尽くすだろう。
一方で、欲望を満たすことが繁栄だと思う者たちに平和や平等は成し遂げられない。
大量破壊兵器を破棄し、軍事費を減らさなければ破壊対象とする。
遂にユウキは、自分が人類をただすために現れた神だと宣言した。
これを受けてアメリカは各国に共闘を呼び掛ける。
しかし、それに応じた各軍の基地が破壊されていった。
マコトの告白
TVの画面に映るユウキの姿。
それを見ていた小島はマコトの家に向かう。
中村もまた、ユウキが通う高校からマコトの関連を確信した。
だが、マコトの家は留守だった。
岩木と中村は小島の身柄を確保し、マコトの家を捜索する。
部屋のいたるところに見つかるワンネスによる破壊の痕跡。
問う者とマコトの関連を確信した。
取り調べが終わった小島は自宅へ向かう。
そこへマコトが現れ、自分が問う者の一員だったことを告げた。
小島を監視していた警察はマコトを取り囲む。
拘束しようとする警察に力を見せつけたマコトは、この場で中村とだけなら話すと告げた。
警察である中村に自分がかつて問う者だったこと、自分は人に力を向けることができなかったことを告白する。
中村は自分たちに協力する様説得する。
しかし、マコトはユウキを止めることなどできない。
この世界は間違っているのだ。
ユウキはそれを変えようとしている。
その時、マコトは不意にワンネスの世界へはいってしまう。
とっさに腕をつかんだ中村もまたワンネスの世界へ引きずり込まれた。
中村は自身の憤りやマコトたちの怒りにも触れる。
しかし、マコトが望む小さな幸せは自分が守ろうとしているものと同じことに気づいた。
ワンネスの世界から抜け出す2人。
中村はマコトの望む小さな幸せこそが大事なものだとマコトに告げる。
マコトは困惑しつつ、その場から姿を消した。
守りたいもの
夜の街を歩きながらマコトは中村の言葉を思い出す。
ユウキは間違ったこの世界を壊し、正そうとしている。
その一方で、中村の様にこの世界を命がけで守ろうとする者がいる。
マコトにはどちらの言うことも正しく思えた。
そのころ、中村は再度マコトを説得しようとしていた。
ワンネスに触れたことで、マコトの考えの殆どを理解してしまった。
自分や友のやってしまったことに苦しむ、普通の良識を持った少年だ。
味方になるかどうかわからないが、少なくともユウキたちに対抗できる力を持つ者はマコト以外にいない。
警察側にとって唯一の希望だった。
マコトは警察の監視を逃れ、小島と公園で話をした。
自分が問う者だったこと、大勢を殺す力が怖くなったこと、小島たちのやさしさに触れて考えが変わったこと。
マコトはこの世界に存在し続ける理由は、巻き込んでしまった小島を守ることだけだった。
祖母の形見の指輪を照れくさそうに渡す。
これなら小島がどこにいても、すぐに飛んでいける目印になるのだ。
【7巻のまとめ】
ユウキの下で儀式は成功し、問う者の能力者が増えた。
自らを神と称し、各国に警告を発する。
警察はユウキの素性を知り、マコトにも捜査の手が及んだ
中村はマコトのワンネスに触れ、味方につけようと説得する。
ユウキの考えも中村の考えも正しく思え、悩むマコト。
巻き込んでしまった小島を守ることだけが、今の存在意義だった。
【7巻の見どころ】
この巻の見どころは、ユウキがついに“神”として世界に宣戦布告する一方で、マコトが自らの信念に迷い始める点です。
ユウキは儀式を成功させ、圧倒的な力で各国を脅かします。
特に、宇宙空間に現れアメリカ首脳陣と対話する場面は、ワンネスの力の異次元ぶりを感じさせる圧巻の展開です。
一方、マコトは中村との対話を通じ、自分が本当に守りたいものを模索します。
ワンネスの世界で交わされる二人の思念が、単なる敵味方を超えた人間ドラマを生み出す名シーンです。
そして、公園で小島に指輪を託すマコトの姿は、彼の内に残る優しさを象徴しています。

次巻へ続きます。
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