空手の大会に颯爽と現れ、あっさりと優勝した範馬刃牙。
その正体は東京ドームの地下に存在する禁じ手なしの裏闘技場のチャンピオンだった。
地下の闘技場では現役横綱やプロレスラーをはじめ、様々な闘技者が禁じ手なしの異種格闘技戦を繰り広げる。
幼少の頃から刃牙は「地上最強の生物」と謳われる父、範馬勇次郎に勝つことを目標にし、大富豪である母、朱沢江珠の管理を離れて家出。
山籠もりの修行で脳内麻薬の制御と死に際の集中力を体得し、過酷な修行の末、夜叉猿や日本一強いヤクザ、花山薫との死闘にも打ち勝つ。
さらに刃牙は勇次郎に匹敵すると称されるガイアをも倒し、ついに勇次郎との決戦を迎えた。
母、江珠の愛を勝ち取るために刃牙は奮起するが、結果は惨敗。
最愛の母も刃牙を守るために戦いに割って入り、勇次郎の腕に抱かれながら息を引き取った。
勇次郎と刃牙の決闘は幕を引き、刃牙は母の仇を討つために武者修行へ出る。
そしてたどり着いた先が後楽園の地下闘技場。
刃牙はご老公に直談判して正ファイターの座を勝ち取り、その後瞬く間にチャンピオンにまで上り詰めることとなるのだった。
その後楽園に再び強者が集い、地上最強を決める最大トーナメントの開催が決定する。
愚地独歩の義息子にして天才空手家の克己も参戦。
Aブロックでは刃牙、ズール、アントニオ猪狩、金竜山が一回戦を突破。
Bブロックでは夜叉猿Jrの乱入というアクシデントがあったが、烈海王、マウント斗羽、花山薫、愚地克己が一回戦を突破した。
選手控室には勇次郎が乱入し、お墨付きを与える天内悠を大会に送り込んだ。
Cブロックではアイアン・マイケル、柴千春、三崎健吾、ジャック・ハンマーが勝ち上がる。
特にドーピングにより人間離れしたパワーを見せつけたジャックには勇次郎も興味をそそられている。
Dブロックでは天内悠、愚地独歩、渋川剛気、鎬昂昇が二回戦へ進出。
二回戦では刃牙が不意を突かれて一度は敗退しかけるも、ズールに逆転勝利。
そしてアントニオ猪狩、烈海王も順調に勝ち上がり、克己も激闘の末花山を破った。
続く試合ではアイアン・マイケルを相手に柴千春が暴走族の喧嘩を仕掛け、気合と根性だけで勝利をもぎ取った柴千春。
しかしダメージは深刻で、新たなリザーバーのアレクサンダー・ガーレンが出場の機会を待っていた。
30巻のあらすじを振り返ってみましょう。以下ネタバレ注意です。
控室で暴れるガーレン
ガーレンは怒っていた。
タクタロフの情けない敗北を目の当たりにし、自らの手でロシア民族の最強を証明する義務感に駆られていたのである。
シベリアで100kgはあるツルハシを手に一人でウランの採掘をしてのけた巨漢、ガーレンが控室に足を踏み入れる。
レスリング王者のロジャーがガーレンに畏敬の念を表し、出場を諦めていない千春が喰ってかかる。
ガーレンは千春の身体を投げ上げて天井へ突き刺すと、千春に目をかけていた花山がキレる。
〈ガーレンにキレる花山 [グラップラー刃牙 30巻](c)秋田書店/板垣恵介〉
花山のパンチを食らってもガーレンは倒れず、逆にレスリングの投げで花山をダウンさせる。
その圧倒的なパワーにジャックが興味を示し、試合をすぐに終わらせて戻ると言葉を残して出ていった。
二回戦第六試合 ジャック・ハンマー vs 三崎健吾
第六試合はジャック・ハンマーvs三崎健吾。
三崎がジャックの猛打を鉄壁の防御で崩し、少林寺拳法の連撃を繰り出すが、そのさなかに左腕から出血する。
〈謎の出血 [グラップラー刃牙 30巻](c)秋田書店/板垣恵介〉
三崎は冷静にジャックの攻撃をいなしながら主導権を握るが、関節技で抑え込んだジャックへダメ押しの足刀を出していたところでまたも右足から出血。
試合が中断され、ジャックの身体検査が行われるが凶器の類は見つからない。
何も見つからず試合続行となるが、出血の量が多く時間のない三崎が仕掛ける。
しかしジャックが三崎の左手首に噛みつき、手首の皮を残して噛み千切った。
〈ジャックの噛みつき [グラップラー刃牙 30巻](c)秋田書店/板垣恵介〉
ジャックはそのまま強烈なパンチを三崎に見舞い、KO。
梢江に連れ出される刃牙
凄惨な試合を終え、刃牙が「格闘技じゃねェッ」とジャックに吐きかけるが、ジャックは余裕たっぷりに刃牙の身体を持ち上げて去っていった。
ガーレンもまた、ジャックの戦い方を批判し、自ら闘うことを意気込んだ。
超人たちの戦いを目の当たりにし、梢江は泣きながら刃牙のことを心配する。
〈刃牙の身を案じる梢江 [グラップラー刃牙 30巻](c)秋田書店/板垣恵介〉
そして大会の途中でタクシーで刃牙を外へ連れ出していく。
二回戦第七試合 天内悠 vs 愚地独歩
第七試合は天内悠vs愚地独歩。
二日前に愚地流が完成したと言い、試合に臨む独歩。
〈愚地流が完成…? [グラップラー刃牙 30巻](c)秋田書店/板垣恵介〉
勇次郎のお墨付きを相手に通じるか。
【30巻のまとめ】
ジャック・ハンマーが三崎健吾に圧勝。
その試合の凄惨さを見かねた梢江が刃牙を試合会場の外へ連れ出す。
その間も大会は続き、愚地独歩が天内悠と対峙する。
完成した愚地流はどこまで通用するか。
次巻へ続きます。
この漫画をもう一度読みたい方はこちら