東京都にある二ツ坂高校に進学した、東島旭。中学時代は美術部であった。高校では運動部に入ることを考えていた入学初日、通学中の電車の中で宮路真春と出会う。
その日の学校での部活動紹介で「薙刀部」に見学に行く羽目になり、見学に行ったところ真春にあこがれ、強い人になりたいという理由で入部を決意する―。
さっそく、1巻のあらすじを振り返ってみましょう。以下ネタバレ注意です。
冴えない女子が薙刀にチャレンジすることに
二ツ坂高校1年生の東島旭は高校デビューを目指す登校初日から露出狂のおじさんに絡まれているところを薙刀を持ったぶっきらぼうな先輩女子に助けられる。
入部オリエンテーションで薙刀部のパフォーマンスでその先輩女子がおり、旭を含め目をつけられた新入生3人が武道場に呼び出された。
紺野さくらという長身のお嬢様、八十村将子という剣道経験者を加え、ここから旭の薙刀部生活が始まる。
初めは巻き込まれただけの旭だったが、薙刀はスポーツに縁のなかった人間が突然全国にその名を轟かすようになる、高校部活界におけるアメリカンドリームという言葉に感銘を受け、薙刀にチャレンジする決意を固めた。
初日に助けてくれた先輩はエースの宮路真春、その他に2年は野上えりと大倉文乃、そして3年は4人という小ぢんまりした部。
初日は恒例の新入生しごきとしてアヒルのような体勢で長い坂を練り歩くトレーニングから。
さらっと皮肉を言う紺野、早くも大倉とバチバチに火花を散らす八十村をよそに、運動音痴の旭は途中で転んで鼻血を出してしまう。
そこを密かに恋心を抱いていた男子に見られ、青春を諦めた旭は吹っ切れた。
坂の上にある神社まで辛い思いをしながらアヒル歩きに耐えると、階段の下には夕暮れの美しい町並みの絶景が。
旭は青春を早くも失った代わりに薙刀を一生懸命やる覚悟を固めたのであった。
インターハイ予選 二ツ坂vs聖泉
ひたすら基礎練習に打ち込み数週間後、インターハイの予選当日を迎える。
引率するのは素人でちゃらんぽらんな顧問の小林だが、実際に部を引っ張るのは幼い頃から薙刀を習い、昨年も1人でインターハイに行った真春。
都内で薙刀部がある学校が少ない分、東京都予選は3回勝つだけでインターハイ本選へ進める。
初戦はライバルの聖泉学院。
先鋒の井上は圧されながらも時間ギリギリで完璧なスネ一本で先制。
次鋒の大友も中盤の一本を守り抜くが、中堅の栗田が敗れ2-1に。
副将の部長は引き分けとなり、勝負は大将戦へ。
大将の真春が相手の陰湿なプレーで右足の甲を痛めながらも圧倒的な強さを見せ、二ツ坂が1勝目を挙げたのだった。
インターハイ予選決勝 二ツ坂vs國陵
勢いに乗った二ツ坂は2回戦も勝ち、あれよあれよと決勝までコマを進める。
決勝の相手は昨年まで人数が足りず団体戦に出場できていなかったダークホースの國陵高校。
先鋒が1-2で敗戦、次鋒は引き分け、中堅は2-1で勝ち、平行線のまま副将戦を迎える。
二ツ坂の副将は真春。
痛めた足が影響し多少手こずりながらも一本を守り抜き、大将戦を迎えた。
國陵の大将は見知らぬ1年の一堂寧々。
二ツ坂は始め、1年生が大将=数合わせで最後に入れたものと踏んでいたが、これが完全に想定外だった。
幼いころから薙刀を習い、九州から上京してきたという寧々にあまりに呆気なく二ツ坂の大将が二本取られ、二ツ坂は逆転負け。
その後の個人戦も真春が足の怪我で棄権し、先輩たちも団体戦での敗北を引きずる形で良い成績を残すことができなかった。
団体2位で入賞こそすれど、インターハイの切符は誰も手にすることができず、消化不良で3年にとって最後の大会が終わった。
チームを勝利に導けなかった真春が責任を感じ、先輩たちは悔し涙で泣き崩れる。
そんな先輩方を元気づけようと、旭は「一堂寧々なんか、来年私がブチのめしてやります」と高らかに宣言。
しかしこのときすぐ近くに本人がおり、喧嘩を売られた寧々は「楽しみにしとる」と返すのであった。
縄跳びの猛特訓
野上が新部長となり、6人で薙刀部が再スタートを切る。
地道に基礎練習や身体トレーニングを続けるなか、運動音痴の旭は運動部出身の紺野や八十村との差に少し焦りを感じていた。
当座の目標は気力と体力が問われる縄跳びを失敗せずに3分間飛び続けること。
3人の中で一番長く跳び続けられた者に薙刀の防具一式が譲られるとあり、実家が裕福で新品を買ってもらえる紺野を除く旭と八十村が火花を散らす。
旭はその日から縄跳びの猛特訓を始め、文字通り血のにじむような努力の末に縄跳びテストの当日を迎えた。
練習のし過ぎによる筋肉痛で旭は目標タイムの3分を何とかギリギリでクリアし、一番跳び続けたのは下馬評通り八十村。
しかし旭の努力を間近で見ていた八十村は、剣道で使っていた防具をそのまま使い続けることを決め、賞品の防具一式を旭へと譲り渡した。
代々伝わる防具はボロボロでとてつもない異臭がしたが、これで3人とも防具が揃い、本格的な薙刀の第一歩を歩み始めるのだった。
【1巻のまとめ】
二ツ坂高校1年の東島旭は中学まで美術部だったものの、「薙刀は高校部活界のアメリカンドリーム」という謳い文句に感激し、薙刀部に入部した。
インターハイ予選ではダークホースである國陵に敗れてしまい、3年生が引退してエースの宮路真春、部長の野上えり、2年の大倉文乃、1年で剣道経験者の八十村将子、初心者だが長身の紺野さくらと共に新たな体制でスタートを切る。
初心者で運動音痴の旭は地道な基礎練習や身体トレーニングを続けながら努力と根性でくらいつき、無事に防具もゲット。
これから本格的な薙刀の第一歩が始まるのであった。
次巻へ続きます。
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