映画監督を目指す高校生・横山田零は、大ファンであるAV女優・パピコを中傷する貼り紙を見かけ、その貼り紙を剥がしているとパピコ本人が現れた。
思わぬ形での出会いに零が押し切る形でパピコに告白し2人は付き合い始めるが、パピコは謎の老人によって右手首に黒い機械を埋め込まれ、ダイヤルの数字を変えることで身体のサイズを自在に変えられるようになってしまう。
一方、世間では願いを叶える謎のサイト「ETE」が話題になっていた。
「ETE」で提案された案は多数決によって可決されると現実となり、いくつもの超常現象を引き起こしていた。ある日、「ETE」で大虐殺を行う破壊神が可決され、何処からともなく現れた巨大な破壊神が街を蹂躙しはじめる―。
さっそく、1巻のあらすじを振り返ってみましょう。以下ネタバレ注意です。
高校生男子とAV女優の出会い
映画プロデューサーの父を持ち、自身も映画監督を目指す高校1年生の横山田 零。
親友で同じ陰キャの中島と一緒に自主制作映画を作ろうとする零は、学校で憧れの存在である篠崎に主演女優を依頼する。
篠崎はまんざらでもない様子だったが、彼氏から反対されてあえなく撃沈。
意気消沈しながらの帰り道、零は大ファンであるJカップAV女優のパピコがこの町に住んでいる、たのんだらヤらせてくれるというビラが大量に貼られているのを発見。
ドキドキしながら帰宅しすぐにネットで検索すると、パピコの目撃談やチャラい彼氏がいることなどが判った。
チャラい彼氏の存在に気落ちしながらも、その夜思い立ったように零はパピコに関する嫌がらせのビラを剥がしに行く。
パピコへの淡い恋心を胸にただ1人黙々とビラを剥がし続ける零。
そこに偶然パピコ本人が通りがかり、声をかける。
驚きでドギマギしながらもいちファンとしてパピコのためにビラを剥がしていたことを伝えると、パピコは優しく零を抱きしめて「お礼がしたい」と告げた。
下手にかっこつけてお礼を断ろうとする零だが、どうしてもお礼がしたいパピコは強引に居酒屋へと連れていく。
そこでパピコの本名がちほヨハンソンというスウェーデンと日本のハーフであることや、父の死をきっかけにパニック障害を持っていることなどが明かされ、2人は連絡先を交換して別れた。
翌日から零とパピコはメッセージを送り合う仲となる。
そのことにパピコの彼氏でパチンコ中毒の竜二が嫉妬して暴力を振るわれるが、パピコにとっては零とのメッセージのやりとりを止める気にはならないのだった。
黒い謎の装置・ディスク・小さな玉
零とメッセージをやりとりしながら街を歩くパピコは、道端で交通事故に出くわす。
車にはねられたのはランドセルを背負い下着姿という変態的な見た目の中年男性。
救急車を呼ぼうとするパピコだが、中年男性はそれを遮ってパピコの右手首に黒いダイヤルのような装置を埋め込み、「あと…よろしく…お願いします…」とだけ言い残して息絶えてしまう。
中年男性はそのまま身体が縮んで人形になってしまい、付近には持ち物と思われる「超 ULTRA」と書かれた謎のディスクだけが残された。
わけがわからないまま帰宅したパピコがそのディスクを再生すると、そこには中年男性の主観映像が映っていた。
そしてディスクと一緒に入っていたのは2つの小さな球。
考えるのが面倒になったパピコは映像再生を途中でやめ、トイレで一服。
何気なく手首に埋め込まれた装置のダイヤルを回すと、自分の身体が巨大化してしまう。
それを見た竜二は驚きながらも、新たなAVの企画としてパピコを売り込むことにするのだった。
ディスクはオーバーテクノロジーだった
ある夜、パピコにファミレスへ呼び出された零はパピコからそれらの事情を聞き、ディスクの中身を確認することに。
帰り道ではパピコを後ろに乗せて自転車で送るなど、零とパピコの距離が順調に縮まっていく。
帰宅してディスクの中身を確認し、それが中年男性の映像記録を168時間も保存したオーバーテクノロジーのディスクだと知る零。
他方、母が倒れたという急報を受けて実家へ戻り、AVへの偏見を持つ親族たちから金をせびられたパピコ。
ストレスで何もやる気にならないパピコだが、「DVDを見たので中身を伝えるために会いたい」という零からの誘いを受け、自宅に招く。
零はパピコの自宅に招待されたことで浮足だちながらも、はやる胸を抑えて家へ急ぐのであった。
パピコの秘密を知った零
さっそくディスクの中身を一緒に見ながら、持ち主だった中年男性がAIの反乱を止めに来た未来人であり、身体のサイズを自由に変えられる技術を持っていたと荒唐無稽な仮説を告げる零。
するとパピコも自分の手首に付いたダイヤルで実際に巨大化できることを見せ、いよいよ中年男性の正体が未来人であったことに信憑性が出始める。
そこに竜二が帰宅、勝手に家に上がり込んでいた零に嫉妬して零に暴力を振るい始める。
見かねたパピコは自身の身体を大きくして竜二を張り倒した。
癇癪を起こしながらも巨大化したパピコには敵わないことを悟った竜二は、涙ぐみながら家を出ていくのであった。
世紀末っぽいお願いが実現するサイトが出現
そんなある日、関東に人の汚物が降り注ぐ騒動が起きニュースでも報道される。
近頃では「ETE(Enjoy The End)」というウェブサイトが小中学生の間で爆発的に人気を集めており、投稿された世紀末っぽいお願いのなかから最も得票数の多かったものがなぜか実現するようになっていた。
汚物が降り注いだのもその1つであり、「イケメン俳優がマッパで新宿を走る」というお願いが1位になると人気俳優の菅田が全裸で新宿を走り回る姿がネットニュースにもなる。
さらには「関東に震度5の地震」といった、もはや人力では不可能なお願いまでもが実現。
果たしてETEには一体どんなカラクリがあるのか―。
【1巻のまとめ】
映画プロデューサーの父を持ち、自身も映画監督を目指す高校1年生の横山田 零はある日、街で大ファンであるAV女優のパピコと出会う。
徐々に距離を縮めていく2人だが、パピコは道端で交通事故に遭った中年男性からオーバーテクノロジーの黒いダイヤル状の装置を右腕に埋め込まれ、さらに男性の記憶映像を記録したディスクと小さな黒い玉を託された。
その黒いダイヤルを回すとパピコの身体が自在に変わるようになり、零もその秘密を知ることとなる。
一方、どんなお願いでも得票数が多ければ実現する謎の世紀末サイト「ETE」が小中学生の間で人気を集め、不可解な事件が世間を賑わせ始めるのだった。
次巻へ続きます。
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