紅白戦は再び息の詰まるような投手戦となるなか、7回に文吾のランニングホームランでB組が同点に追いついた。
試合はそのまま延長へ突入するが、さすがの文吾にも疲れが見え始める。
そして一打サヨナラのピンチで野田を打席に迎えると、文吾は切り札を解禁。
豪快なフォームから浮き上がるような軌道を描く、進化したストレートで野田に挑むのだった。
14巻のあらすじを振り返ってみましょう。
野田をも上回った文吾の切り札
野田を相手に全力のストレートを連発する文吾。
捕手の米村は後逸しないようにするだけで精一杯のなか、野田も何とかファウルで食らいつく。
そしてフルカウントのまま互いに一歩も譲らず、野田が徐々にアジャストし始めた。
対する文吾は全力投球の代償で身体に大きな負担がかかっていく。
日本一のエースと、日本一の打者、互いにライバルとして認め合う2人による至高の対決。
皆の視線が釘付けとなるなか、最後は文吾の球威が上回り、野田は空振り三振に倒れるのだった。
A組の勝利に終わるが…
野田を空振り三振に打ち取り、衝撃の余韻が残るなか、野田監督は疲労困憊の文吾に投手交代を指示。
文吾はランナーを残したまま無念の降板となり、2番手の投手に後を託す。
しかしその表情は清々しく、また三振を喫した野田も同様だった。
静央史上最も白熱した紅白戦は、その直後間瀬のサヨナラタイムリーでA組の勝利に終わるが、文吾の残した衝撃はしばらく尾を引くのであった。
エースの座はどちらに
玉の輿を狙って今のうちに有望株をキープすべきと考えたエリカという女子が瑛太に告白。
特徴的な容姿に極端なぶりっ子にも関わらず、瑛太は快諾して付き合うこととなる。
他方、野田監督は各メンバーに対して進路指導と同時に紅白戦での正直な感想を聞いていた。
文吾の残した衝撃にそれぞれ思うところがあるようで、その影響について測りかねる野田監督。
冷静に考えればエースの座は瑛太で決まりだが、「真のエース像」に近いのは文吾―。
そう考えていた矢先、吉見の代の元主将だった柿谷が姿を見せるのだった。
柿谷の来訪
文吾を可愛がり、文吾を見つけるや否やグラウンドに誘って勝負を持ちかける柿谷。
2年前、関東大会後からチームに復帰した柿谷はブランクを感じさせない驚異的な身体能力を披露。
吉見をライバルとして認める柿谷は、そもそも吉見が滅多打ちにあってトラウマを植え付けられた試合の後、吉見に対するいじめに反発して上級生らを殴ったことが原因で謹慎されていた。
復帰後も吉見に付きまとって一緒にトレーニングするなか、吉見に師事する文吾にも次第に一目置くようになっていき、文吾も素直に柿谷に敬意を抱いている。
そして今、柿谷と勝負をすることとなった文吾。
果たして2年前とは違う、成長した姿を見せることはできるのか―。
【14巻のまとめ】
紅白戦ではA組が勝ったものの、文吾が見せた衝撃の投球の余韻が尾を引く。
関東大会が近づき、いよいよエースの座は瑛太と文吾のどちらにするのか。
そのとき、吉見の代で主将を務めていた柿谷が来訪し、目にかけている文吾に勝負をけしかけるのだった。
【14巻の見どころ】
この巻の見どころは、文吾と野田による意地と意地のぶつかり合い、そして新たな展開への布石です。
全力のストレートを連発し、互いに一歩も譲らない死闘の末、文吾が野田を空振り三振に打ち取る場面は、胸が熱くなる瞬間です。
その後、紅白戦はA組が勝利するも、文吾の存在感は試合の余韻に色濃く残ります。

次巻へ続きます。
この漫画をもう一度読みたい方はこちら
全巻まとめに戻る
-
-
参考野球素人の少年が愚直に日本一の投手を目指す!「真っすぐ」に惹かれる王道野球漫画『BUNGO』全41巻【ネタバレ注意】
続きを見る

