そして関東大会が開幕、苦しみながらも初戦を突破した静央シニアは、3回戦でライバル・上本牧シニアと激突する。
強力打線を相手に先発の文吾が見事な立ち上がりを見せる一方、上本牧シニアも下川(弟)が多彩な変化球と球威のあるストレートを武器に翻弄。
野田の調子が上がらないこともあり、試合は投手戦の様相を呈するのだった。
17巻のあらすじを振り返ってみましょう。
一歩も譲らぬ投手戦
諸星は野田が深刻な不調に陥っていること、そして文吾のど真ん中ストレートには球数制限があることをいち早く見抜き、静央シニアにとっては嫌な流れに。
代わりに間瀬が打線を牽引しチャンスを作るも、下位打線があと一歩のところで好守に阻まれて先制点を奪うことができない。
付け入る隙を与えない文吾と、味方の好守に助けられながら無失点を維持する下川(弟)。
4回表、上本牧シニアの攻撃では砂川の第2打席を迎えるが、袴田がフレーミングの技術で際どいコースをストライクにし、見逃し三振に仕留めた。
さらに2番の田無も袴田のリードが冴えて見逃し三振。
3番の井草にはコントロールがわずかに乱れて四球を与え、4番の諸星を迎える。
天性のバットコントロールで長打も打てる強打者に成長した諸星は、文吾のストレートを完全に捉えるが、大飛球は惜しくもファールに。
だが冷静な袴田は文吾がいつも50球を超えたあたりから調子が上向くスロースターターであるのを利用し、切り札を使わずに球威の上がったストレートで見逃し三振に仕留めるのだった。
野田がまさかの交代…？
文吾の投球に触発されるようにして下川(弟)も殻を破りはじめ、ストレートの球威が上がる。
文吾はノーヒットノーランを維持したまま、息詰まるような投手戦は6回に突入。
静央シニアはここで野田のエラーにより、俊足の砂川の出塁を許してしまった。
砂川は立て続けの盗塁で三塁に到達し、2アウトながら先制のチャンスを作る。
打席の田無はバットに当てさえすれば何かが起こりそうな予感。
だが文吾はこの場面でこの日のベストピッチを繰り出し、最後はカーブで見逃し三振。
試合は終盤、6回裏の静央シニアの攻撃に差し掛かり、静央シニアの勝利のカギは野田の復調にかかっているといっても過言ではない状況に。
しかしここで野田監督は野田にまさかの交代を命じるのであった。
【17巻のまとめ】
試合は両チーム一歩も譲らぬ投手戦に。
無得点のまま6回裏、静央シニアの攻撃へ。
勝利のカギは野田の復調にかかる状況、しかし監督はここで野田にまさかの交代を命じるのであった。
【17巻の見どころ】
この巻の見どころは、文吾と下川(弟)による緊迫した投手戦と、チームの命運を左右する野田への交代指示です。
諸星に狙われながらも、文吾は袴田の巧みなリードを受けて要所を締め、ノーヒットノーランを維持。
対する下川(弟)も成長を見せ、静央打線を封じ込みます。
6回、野田のエラーから生まれたピンチを文吾がカーブで凌ぐ場面は手に汗握る展開です。
次巻へ続きます。
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