中学校ではいじめられっ子だった柄本つくしは、高校入学前に同い年のサッカーの天才・風間陣と偶然知り合い、フットサルの誘いを受ける。
フットサルの試合に出場した柄本は、下手なりに必死に走ってゴールを奪う。
その後風間も柄本と同じ聖蹟高校の生徒だったことが分かり、サッカー初心者の柄本がサッカー名門高校でチームメイトと共に成長していく。
この外伝は聖蹟が選手権で勝ち上がり全国大会出場を決めた辺りの各キャラクターのエピソードを掘り下げるサイドストーリーです。
2巻の速瀬と国母のエピソードの続きからになります。以下ネタバレ注意です。
速瀬の強みは地道で確実な努力
どう転んでも水樹からスタメンの座を奪うことはできないが、サッカーが好きという理由だけで部を辞めなかった速瀬。
レギュラーの国母が120%の力を出して練習する姿を見て自分には100%しか出せないと劣等感をどこか感じていたが、速瀬には「100しか出せなくても毎日必ずコツコツと積み上げる」という別の強さがあった。
水樹を累積警告で欠いた京王河原戦では水樹の代わりに速瀬が出ることとなり、「やることをやるだけ」とこれまでの練習を信じて緊張を跳ね除けた速瀬。
そういった強さもあることを知った新渡戸はまた少し速瀬たちのことを見直すが、早くも次の合コンに向けて動き出す姿に振り回されるのであった。
元妻とヨリを戻したい中澤監督
中澤は離婚した妻の順子とまだ半年に一度面会をしていた。
フラれてもない順子と再婚することを諦めていない中澤。
大好きなサッカーのことになると夢中になって語りだす中澤の姿を順子は昔と変わらず好いていたが、女心に鈍感な中澤はそんな順子の本心が読めず、なかなか距離が縮まらない。
この日もサッカー部絡みの仕事で慌ただしく途中で切り上げることになってしまった中澤。
順子は中澤からの再アプローチを待っているにも関わらず、中澤は鈍感で臆病であるがゆえになかなかプロポーズに踏み切れないのであった。
鈴木と佐藤がチームの支えになるまで
佐藤と鈴木のエピソード
君下と大柴の喧嘩を止めるのはいつも佐藤と鈴木の役目。
といっても、佐藤が大柴を、鈴木が君下の手綱を引く担当である。
地味ながらもこれまでチームのために自分ができる役割を探し続け、2年になってようやく射止めたレギュラーの座。
君下や大柴と言った周りとの格の違いにもめげず、常に自分たちの理想を求めて絶えず努力をする2人はいつしか複数のポジションを難なくこなし戦術の幅を広げる重要な存在になっていたのだった。
来栖、実家に帰省する(前編)
全国大会出場を決めてひと段落したタイミングで、祖父の墓参りに実家に帰省した来栖。
親族の温かい歓迎を受け、甥っ子からはサッカーの師匠として羨望の眼差しを向けられるが、地元とは違って聖蹟の中では風間やつくしに劣等感を抱えていた。
サッカーの上手さでは風間に敵わず、またひたむきな努力ではつくしに及ばない自分。
2人に少なからず嫉妬しているが、2人や仲間たちとやるサッカーは楽しい。
自分も変わらなければならない―。
ゆっくりと頭のなかに整理をつけるうちに、来栖のなかで覚悟が固まっていくのだった。
【3巻のまとめ】
速瀬には地道な努力という意外な強みがあること、元妻とヨリを戻したい中澤監督、今やチームの支えとなった佐藤と鈴木の過去、そして実家に帰省してゆっくりと自分と向き合う来栖のエピソードが描かれました。
来栖については次巻へ続きます。
この漫画をもう一度読みたい方はこちら
全巻まとめに戻る
-
-
参考初心者でダメダメな主人公が仲間と共に成長する青春サッカー漫画『DAYS』全42巻+外伝【ネタバレ注意】
続きを見る