滋賀県にあるスポーツ強豪校・星徳高校を突如として怪奇現象が襲い、生徒や校舎まるごと戦国時代にタイムスリップした。
わけも分からないまま足軽たちの襲撃を受けて次々と命を落とす生徒たち。
弓道部で日本史オタクの西野蒼は、同じ弓道部の瀬野遥に想いを寄せつつも、親友で遥の彼氏でもある生徒会長の松本考太と共に皆をまとめて生きて現代に帰る方法を誓い合う。
しかし翌日に再び襲撃を受け、蒼たちは教室で生徒を脅迫しながら日本史の教科書の情報について拷問している実在した武将・蜂須賀小六郎とその主君である羽柴秀吉と対峙することとなる。
次々と犠牲者が出るなか生き残った仲間たちと協力して秀吉軍に立ち向かう蒼たち、しかし秀吉は日本の未来を知る者として蒼に一目置き、蒼にとって大切な存在である遥を人質に攫っていってしまった。
「秀吉軍のなかに自殺したはずの木本がいた」という怪情報に気を止めつつ、攫われた遥の救出と秀吉の暗殺のために今浜城を奇襲する蒼たち。
蒼と考太が天守閣で秀吉・竹中半兵衛・蜂須賀と交渉する一方、各所で戦いがヒートアップ。
しかし地下牢の番人である伊賀忍者を倒した戸田(卓球部)と慶子からトランシーバーで「地下牢に遥がいない」という報告が入る。
蒼たちの作戦は失敗に終わってしまうのか―。
4巻のあらすじを振り返ってみましょう。以下ネタバレ注意です。
目次
天守閣でも戦いに、城外では加藤清正を討つことに成功
「遥がいない」との連絡を受けた考太は激昂して斬りかかり、蜂須賀との戦いに。
素手でも蜂須賀はかなりの実力があるが、ここに天守閣までよじ登ってきた夏也が拳銃を手に加勢に入った。
連続して撃つことのできる銃に、驚きを隠せない半兵衛。
劣勢と踏んだ秀吉は太鼓で合図し、兵士たちは一斉に城外から本丸へと雪崩れ込んでいった。
城外では清正と成瀬(フェンシング部)の戦いに黒川(ボクシング部)が加勢し、強烈なパンチで清正の甲冑を砕いて倒すことに成功するのだった。
別室にいた遥、蒼たちは秀吉暗殺を諦め城外脱出へ
その頃、遥は秀吉の側室であるねねに招かれ別室にいた。
そうとは知らない蒼たちは太鼓の合図を受けて天守閣に駆け付けた増援を見て、秀吉を殺すことを諦めて退却を決断。
夏也が括り付けたロープを伝って天守閣から脱出し、遥を捜索しながら城外への脱出を目指すこととなる。
吉元・緒方が加藤嘉明と対峙
一方、城の焔硝蔵を爆破することを狙う吉元と野球部チームらの前には鎖鎌を使う加藤嘉明が立ちはだかった。
緒方は捕手として身を呈しながら鎖鎌の分銅を受け止め、金属バットをフルスイングして鎖鎌を破壊。
対する嘉明は命乞いするフリをして金属バットを奪い、緒方を滅多打ちにする。
ここで見かねた吉元は勇気を振り絞って嘉明に立ち向かう。
倒れた緒方が嘉明の足を絡めとり、その隙を突いて吉元が薬品を嘉明に注射し、辛うじて倒すことに成功。
そして吉元は無事に焔硝蔵にたどり着き、蒼の合図を待つのであった。
迫りくる秀吉たちの追っ手
夏也の拳銃と考太の真剣で兵士たちを倒しながら遥を捜索する蒼たち。
しかし遥は見つからず、城内に進入してきた黒川たちと合流して体勢を立て直すために城外へと逃れる。
そこに秀吉やその客人である銃の名手・中条家忠らの追手が迫る。
迎えうつしかないと覚悟を決めた考太は秀吉に真剣での一騎打ちを挑むが、猿のように華麗な身のこなしを持つ秀吉の方が剣の実力は一枚上手。
ところがこれも蒼たちの作戦の内。
考太が秀吉と戦う間、蒼は近くに身を潜めて弓で秀吉の狙撃を狙っているのだった。
秀吉暗殺作戦は失敗、考太が凶弾に倒れる
秀吉と激しい打ち合いをする考太を見ながら、秀吉を殺す一射に集中する蒼。
一方の考太も迷いを捨てた剣筋で秀吉を追い詰める。
その考太の強さに秀吉が興味を抱き部下への登用を考え始めるなか、作戦通りに考太が秀吉を蒼の射程圏内に誘導し、合図である「本能寺で光秀が信長を殺す」という予言を口にする。
動きが止まった秀吉に狙いをつける蒼だが、その目の端に銃を構える家忠の姿が目に留まり、急いで家忠に狙いを定めた。
蒼が放った運命の一射は家忠の頭を射抜いたが、それよりも早く放たれた家忠の銃弾が考太の胸に命中。
「あと何秒早く射っていたら唯一の友の命を救えたのだろう」と、蒼は後悔を抱えることになるのだった。
秀吉と停戦が成立
蒼の必死の止血も虚しく、「守るべきものがあるならその為に生きろ」と言い残して考太が命を落としてしまった。
友を失った怒りで秀吉に斬りかかる蒼に対し、信長が討たれるという予言に取り乱していた秀吉は停戦を宣言し、逆に信長にまつわることを教えろと迫る。
蒼は史実に乗っ取って本能寺の変が起こる日付などを教え、ここで秀吉は光秀や信長に取り入る抛筌斎(=千宗易)に敵対心を抱くように。
「こんな所で死ぬわけにはいかない」と覚悟を決めた蒼を見て、かつて信長に登用されたときの自分の姿と重ね合わせた秀吉。
信長に忠義を果たしたい秀吉は、正式に停戦を決め、「自分に協力するのであれば全員の命を助け、遥も返す」と条件を提示。
「蒼達がこの時代に来たのも全て運命だとすれば、運命に抗う為に共に戦え」
秀吉の言葉に、蒼たちは時代の大きなうねりに巻き込まれたことを実感するのだった。
【4巻のまとめ】
天守閣でも戦いが勃発。
別室で秀吉の側室・ねねと一緒にいた遥を見つけることはできず、城外へと脱出した蒼たち。
秀吉らの追っ手を迎えうちながら秀吉を蒼が狙撃する作戦を立てるが、一騎打ちで秀吉を足止めした考太が敵軍の銃の名手による凶弾に倒れ、命を落としてしまった。
考太を殺された憎悪に駆られながらも皆を守る為に何としてでも生きるという決意を固めた蒼は、「本能寺の変で信長が明智光秀に討たれる」という予言を秀吉に伝え、秀吉はそれを阻止するために「自分に協力するなら全員の命を助け、遥も返す」と停戦を決めた。
秀吉の言葉に、蒼たちは時代の大きなうねりに巻き込まれたことを実感するのだった。
次巻へ続きます。
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