大きく重い者が絶対的に有利という相撲界の常識を覆すため、小さな力士の潮 火ノ丸が弱小の大太刀高校(ダチ高)相撲部に入部し、日本一と横綱を目指し歩み始めた。
部長の小関と元番長の五條、レスリング国体王者の國崎と、見るからにひ弱な三ツ橋を新たに加え、5人で歩み出した相撲部。
関東新人大会の個人戦では元横綱の息子・久世の前に越えられない体格差の壁を痛感し悔しさをにじませる火ノ丸、その前に親友の辻 桐仁が姿を見せ、ダチ高相撲部の監督として指揮を執ることに。
それぞれの特訓を経てインターハイの県予選が開幕。
力を付けたダチ高が順当に勝ち上がり、団体戦決勝で石神高校と激突する。
接戦の末勝負は大将戦へともつれこみ、火ノ丸と沙田の再戦に運命は委ねられた。
火ノ丸が沙田との死闘を制し、ダチ高が団体戦優勝を決めて全国大会出場への切符を手に入れた。
勝利の余韻に浸る間もなく個人戦が始まり、急成長を見せる國崎が火ノ丸に挑む。
圧倒的な実力で火ノ丸が國崎を退けるが、その戦いを見ていた小関も闘志に火がつくのであった。
9巻のあらすじを振り返ってみましょう。以下ネタバレ注意です。
火ノ丸vs小関
個人戦では荒木が真田に負け、三ツ橋も八艘跳びを読まれて初戦敗退。
そして決勝トーナメント1回戦では火ノ丸と小関が激突する。
互いに手加減無しの真剣勝負、小関は火ノ丸が右腕を痛めているところからパワーで攻めるが、火ノ丸もただではやられない。
自分と同じように過酷な環境でも稽古をやめずに続けてきた同志として尊敬を抱きつつ、ライバルとして全力でぶつかる。
最後は土俵際での力勝負を火ノ丸が制し、寄り切りで勝利するのだった。
火ノ丸が個人戦優勝を飾る
五條は金盛の前に敗れ、個人戦は火ノ丸と金盛の2強による対決となる。
互いに既に個人での全国行きの切符は手に入れているが、それでもプライドにかけて手を抜くことはない。
鬼気迫る戦いを見せた火ノ丸が金盛を投げて優勝を飾り、この大会では二冠となった。
それでも火ノ丸は予選レベルでは満足することはない。
見据えるのはあくまで大相撲の頂点であり、高校相撲の頂点ですらそのための通過点に過ぎないのである。
他の県予選では天王寺擁する鳥取白楼や久世擁する栄華大附属も順当に優勝し、8月の全国大会出場を決めるのであった。
罪悪感が吹っ切れた五條
ダチ高では相撲部に対する注目が高まり、堀 千鶴子という1年の女子マネージャーも入部。
それに対抗するようにレイナもマネージャーをするようになり、祝勝会の食べ放題では稽古を兼ねて出入り禁止になるほど食べまくった火ノ丸たち。
全国大会に向けては2人1組でペアを組み、互いの弱点を克服する練習を開始する。
日ノ丸は國崎と、三ツ橋は桐仁と身体作り、しかし小関と組みことになった五條はモチベーションがなかなか上げられずにいた。
五條は相撲の楽しさを知るうちに小関に対して嫌がらせをしてきたことに対する罪悪感が増しており、小関と立ち合うことをためらうようになっていたのである。
しかし小関はそんな五條に対して全く気にも留めていないことを伝え、五條も吹っ切れるのであった。
プロ力士たちの合同稽古へ
五條は空手の師範のもとへ出向き、自ら頭を下げて全国大会に向けた練習を志願する。
師範への恩義も小関への贖罪も抱えて強くなりたいという五條の真っすぐな想いを師範も受け入れ、相撲で勝つための空手技を研究することに。
しかし現時点で高校相撲の頂点にいる天王寺は火ノ丸が憧れて手本にするほどの存在であり、頂点への道ははるかに遠く険しい。
と、そんなとき柴木山親方からお誘いがあり、ダチ高相撲部全員で他の部屋の力士たちも交えた合同稽古に参加することとなった。
現役大関とも稽古できるというまとないチャンス。
火ノ丸たちは合同稽古場所である名古屋へと遠征するのであった。
現役大関の弟にして国宝の日景と遭遇する
名古屋についてまず名古屋城の観光をすることにしたダチ高。
そこでは戦国武将のコスプレをした役者がPR活動をしており、その一環で前田慶次との野良相撲が開催される。
真っ先に火ノ丸が手を挙げると、同時に別の若者も手を挙げ、前田慶次との対戦権を巡って2人で相撲を取ることに。
石川県から来たというその若者の名は日景典馬。
いま最も横綱に近い現役日本人最強力士である大関・大景勝の弟にして国宝「大典太光世」の称号を持つ高校生力士であり、同じく合同稽古に参加するために名古屋に来ていたようだ。
長身から放たれる強烈な突き押しが武器の日景と、思わぬ初立ち合いとなるのであった。
【9巻のまとめ】
県予選の個人戦では火ノ丸が優勝し、ダチ高は個人と団体で全国大会出場を決めた。
大会後、女子マネージャーとしてレイナと堀が加入し、インターハイに向けた稽古を積む火ノ丸たち。
そんな折、柴木山親方の計らいで力士たちとの合同稽古への参加が決まり、名古屋遠征へ。
そこで現役大関の弟にして国宝の一人である日景と偶然出会い、勝負することとなるのであった。
次巻へ続きます。
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