宮本青果店の店長の息子である宮本明は、謎の女青山冷との出会いで数年前に婚約者と共に行方不明になった兄が冷の故郷である彼岸島で生きていることを知る。
その島は吸血鬼たちに侵された島であり、冷も母と妹を吸血鬼たちに人質にとられている。
明の兄と冷を助けるため、明は幼馴染のケン・ユキ・西山・加藤・ポンたちや知人たちを集めて彼岸島へ乗り込んだ。
吸血鬼たちの奇襲を受けながらも何とか兄の篤と再会を果たすが、血が不足したことで狂暴化した邪鬼とその邪鬼をもサイコジャックで手懐けるボス・雅が立ちはだかる。
2年前に雅を解放したことで全ての悪夢が始まった経緯をもつ篤が死闘の末に雅の首を切り落とすことに成功し、灯台に隠していた舟で脱出を図る一行。
しかし雅はまだ死んではいなかった。
島を囲むように潜んでいた邪鬼たちを操り明たちの脱出を阻止し、明たちは命からがら再び島に戻ることとなる。
散り散りになってしまった明は篤に連れられ、レジスタンスのリーダーである師匠のもとで力をつけることに。
拠点である山寺で、明はレジスタンスたちと出会うことになるのだった。
7巻のあらすじを振り返ってみましょう。以下ネタバレ注意です。
邪鬼になりそこねた亡者
師匠に弟子入りを志願する明。
師匠は明に素養がないと言って突き放すが、明は自分を認めさせる決意を固める。
ちょうどその夜、彷徨うようにして山寺に吸血鬼がたどり着いた。
血が不足している様子、そのまま邪鬼に変態するかと思われたが、吸血鬼はひどい悪臭を放つ醜悪な化け物に変態した。
自分を認めさせるため、1人で無数の泣き顔をもつ化け物を相手に挑む明。
しかし刀で切ってもすぐに再生し、むしろ分裂して増殖していく。
その化け物は邪鬼になり損ねた「亡者」といい、人間にも吸血鬼にも忌み嫌われる存在。
倒す方法は再生しないように叩き潰すしかなく、駆けつけた篤と師匠が亡者の頭を丸太で潰し始める。
この寺の住職である師匠にとって、亡者もかつて人間だった頃は仲間だった相手。
師匠は涙を流し謝りながら丸太を振り回すのだった。
悲しき再会
亡者を倒したが、亡者はその習性から仲間を呼び寄せていた。
山から次々と亡者たちが押し寄せ、明は丸太を持って師匠たちに加勢することに。
戦いの最中、明は亡者の顔のなかには生前の顔を維持しているものもあることに気づく。
その泣き顔に迷いが生じ始める明、そして追い討ちをかけるように明は亡者のなかに見知った顔を見つけてしまった。
逃げる際に単独行動をとったポンが、泣きながら亡者として明の前に立ちはだかるのだった。
明に訪れた試練
変わり果てた姿での再会に絶望する明。
ポンがまだ生きていることを信じ、篤たちの攻撃から幼なじみを庇う姿勢を見せる。
そしてポンも朦朧としながら明に呼び掛ける。
しかしポンからかけられた言葉は明たちに見捨てられたときの恨み。
動揺を隠せない明、この島で生き残るにはこの試練を1人で乗り越える非情さが求められているのだった。
ポンの本音
せめて明を同じ吸血鬼にして道連れにしようと襲ってくるポン。
ようやく覚悟が固まった明は、丸太を武器にポンと対峙する。
お互いに全力でぶつかり合ううちに、2人は本音を吐露しあう。
最後の最後でわだかまりが解け、ポンは明に感謝しながら「自分を人間のまま死なせてほしい」と告げるのだった。
【7巻のまとめ】
師匠に弟子入りを志願する明だが、さっそく意図せぬ試練が訪れる。
邪鬼のなりそこないである醜悪な亡者たちが群れとなって襲来し、その中にまだ意識を保っていたポンの姿があったのである。
明たちへの恨みを吐きつつも、「人間のまま死なせてほしい」と告げるポン。
この島で生き残る為には幼馴染をその手で殺す非情さが求められているのだった。
次巻へ続きます。
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