働きもせずにしょぼい博打に明け暮れ、負けを重ねるドン底の生活を送っていたカイジは、バイトの元同僚である古畑の借金の連帯保証人として借金地獄に巻き込まれた。
闇金回収の遠藤という男の勧めで借金をチャラにするどころか一攫千金のチャンスがある希望の船「エスポワール」に乗ることとなり、集められた債務者たちとのゲームが始まる。
ゲームの内容は手持ちのカードでじゃんけんをしながら勝敗に応じて星を奪い合う「限定ジャンケン」。
船井という男に騙され手札も星もほとんどを失い早々に窮地に追い込まれたカイジは、再会を果たした古畑と同じく崖っぷちのと安藤の3人で徒党を組む。
貸し付けられた金はあるものの、残りの手札4枚はすべてチョキというどうしようもない状況。
ここでカイジはある逆転の策を思いつくのだった。
2巻のあらすじを振り返ってみましょう。以下ネタバレ注意です。
目次
カモを探す
カイジが探すように指示したのは、「手持ちのカードが9枚、かつその後2回の勝負でグーとチョキを出した男」。
〈カモを探せ [賭博黙示録カイジ 2巻](c)フクモトプロ/福本伸行〉
古畑と安藤が条件に合う男を探して会場を奔走する一方、カイジは他のプレーヤーから余った星を買い取ろうと交渉に向かうが、なかなか星を買うことができない。
別室の向こうからは一瞬だけ悲鳴が漏れ聞こえ、万が一にも負けないために生き残る方法を必死に考えるカイジ。
そのときようやくカイジの条件に合う男が見つかる。
策を悟られないように、カイジがその男に狙いをつけるのだった。
〈ターゲットを発見 [賭博黙示録カイジ 2巻](c)フクモトプロ/福本伸行〉
バランス理論を逆手に取れ
狙いをつけた男の様子を覗うに、星1つで崖っぷちのプレーヤーにトドメを刺すことを考えているようだ。
カイジの読みは、「男はグー、チョキ、パーをバランスよく持とうとしているはず」。
〈ターゲットは次にパーを出すはず [賭博黙示録カイジ 2巻](c)フクモトプロ/福本伸行〉
つまり手札が7枚かつ直前の2回でグー、チョキを出していれば必然的にパーが1枚余っており、それを消化するだろうというもの。
確信はないが、手札4枚が全てチョキのカイジはこの読みにかけて男に勝負を挑むと、男もカイジの星が残り1つなのを見てこれを受ける。
勇気を出して踏み込んだ一戦は、カイジの読みが的中して勝利。
〈カイジの読みが的中 [賭博黙示録カイジ 2巻](c)フクモトプロ/福本伸行〉
古畑と安藤が勝利を喜ぶ一方、カイジは続けざまに2回目の勝負を申し出るのだった。
巧みに相手の思考を操り勝利を重ねる
男の手札は6枚、バランス派なら次は何を出してくるか全くわからないなかでも勝負を挑んだカイジ。
〈2連勝ならず [賭博黙示録カイジ 2巻](c)フクモトプロ/福本伸行〉
運否天賦の勝負にカイジは敗れ、再び星を奪われてしまった。
すると今度は相手からカイジに3回目の勝負を持ち掛けてきた。
〈相手が食いついてきた [賭博黙示録カイジ 2巻](c)フクモトプロ/福本伸行〉
流れを切るために立ち去ろうとする古畑と安藤だが、この相手の行動ももカイジの策略のうち。
相手はカイジが2連続でチョキを出したことを見て、残る手札はグーかパー、すなわちパーを出せばまず負けないという思考に陥っていた。
〈泥沼にはまった相手 [賭博黙示録カイジ 2巻](c)フクモトプロ/福本伸行〉
カイジの手札がもともと4枚ともチョキという可能性は男にとっては考えもしない状況。
「カイジがまたチョキを出すはずがない」という男の思考を逆手に取り、カイジは3戦目と4戦目を連続で勝利し、星2つを獲得するのだった。
〈窮地を脱した [賭博黙示録カイジ 2巻](c)フクモトプロ/福本伸行〉
手札を増やす必要がある
現在、カイジたちは合計で星5つあるものの、手札を使い切ってしまった。
〈手札を使い切ってしまった [賭博黙示録カイジ 2巻](c)フクモトプロ/福本伸行〉
3人とも助かる為には星があと4つ必要だが、手持ちの金で買い取ることは難しい。
しかし星は変えなくても、他のプレーヤーが余らせたカードなら貰い受けることも買い取ることも難しくない。
〈カードの破棄は認められない [賭博黙示録カイジ 2巻](c)フクモトプロ/福本伸行〉
ある男がトイレにカードを破棄したことがバレて失格となり別室へ連行されていくが、グループを組んでいるカイジたちにとっては、もしカードが多すぎてもグループ内であいこを繰り返すことで安全に消費できる。
早速カードを余らせたプレーヤーからカードをもらい受けに行こうとするカイジたち、しかしそんな動きを無視するかのように場の状況が変わっていくのだった。
〈カード集めを始めるが… [賭博黙示録カイジ 2巻](c)フクモトプロ/福本伸行〉
星の総数を減らしにかかる運営
プレーヤーたちの勝負と淘汰が進み、フロアには星に余裕があるプレーヤーが多く生まれていた。
余った星を買い取るための額も暴落し始めており、このまま待てば他のプレーヤーでも星を直接買い取り、全員が救われることもできそうな状況。
〈星が余り始めていた [賭博黙示録カイジ 2巻](c)フクモトプロ/福本伸行〉
しかしこの状況を運営が黙って見ているはずがなかった。
運営はカードを使い切ったプレーヤーから余った星を相場価格以上の値段で買い取り、フロアに溢れている星の数を減らしにかかる。
〈運営が星を減らしにかかる [賭博黙示録カイジ 2巻](c)フクモトプロ/福本伸行〉
カイジたちが動き出した頃にはあっという間に星の買取価格は急騰し、結局星は買えずじまいになってしまうのだった。
グーを買い占める作戦
当初の予定通り、カードを集める方針に舵を切ったカイジは、ある必勝法を思いついた。
〈グー買い占め作戦 [賭博黙示録カイジ 2巻](c)フクモトプロ/福本伸行〉
それは星に余裕がありカードを使い切りたいプレーヤーに特定の手(グー)を集めてもらい、買い占める作戦。
カード集めを他のプレーヤーにやらせることでカイジたちは姿を隠しつつ、さらにカードを集めるプレーヤーもカイジたちに売った後はすぐに上がることで、買い占めがバレにくい。
この作戦がハマり、カイジたちは800万円を消費してグー30枚を手に入れることに成功、手札はグー30・チョキ2・パー4に。
〈下準備が整った [賭博黙示録カイジ 2巻](c)フクモトプロ/福本伸行〉
あとはフロアの電光掲示板を見ながら、カードの自然減でチョキが余る状況を待つのみ。
身を潜めながら勝負を仕掛けるタイミングを待つが、カイジが心の中でわずかに感じていた悪い予感が的中してしまうのだった。
〈嫌な予感がする [賭博黙示録カイジ 2巻](c)フクモトプロ/福本伸行〉
他の誰かがパーを買い占めている…!
フロアの電光掲示板から、カードの消費のされ方がおかしいことに気づく。
〈チョキの減りが早すぎる [賭博黙示録カイジ 2巻](c)フクモトプロ/福本伸行〉
パーの残り枚数がなかなか動かない一方、チョキがみるみるうちに数を減らしていく。
このことが示すのは、「誰か他の奴がパーを買い占めており、チョキだけが自然とあいこで消費されている」という状況。
〈パーが買い占めている [賭博黙示録カイジ 2巻](c)フクモトプロ/福本伸行〉
つまり時間が経つにつれカイジたちが買い占めたグーは「勝負すれば必ず負けるカード」になりつつあった。
チョキが刻々と減っていく状況に焦った古畑と安藤がわずかな望みにかけてすぐさま勝負に走る。
しかし、あえなく2人とも惨敗。
〈焦った古畑と安藤が惨敗 [賭博黙示録カイジ 2巻](c)フクモトプロ/福本伸行〉
ただ何もできずに星2つを失い、絶望的な状況に追い込まれてしまう。
そしてそんなカイジたちの前に、余裕しゃくしゃくの男3人が接触してくるのだった。
〈接触してきた3人は一体…? [賭博黙示録カイジ 2巻](c)フクモトプロ/福本伸行〉
【2巻のまとめ】
グー・チョキ・パーの3種をバランスよく残したいという相手の心理を逆手に取った作戦で何とか星を2つ増やすことに成功したカイジたち。
3人とも勝ち抜けるのに必要な星を稼ぐため、手持ちの資金を使ってグーを買い占める作戦をとり、場のカードが消費されていくのを見守りながら勝負を仕掛けるタイミングをうかがう。
しかし作戦は裏目に。他のプレーヤーがパーを買い占めており、場で自然とチョキだけが消費されていってしまう。
待てば待つほど手持ちの大量のグーが必敗の手となる状況に焦った古畑と安藤が勝負に出るがあえなく惨敗。
何もできずに星2つを失い絶望的な状況に追い込まれたカイジたちの前に、余裕しゃくしゃくの3人組が接触してくるのだった。
次巻へ続きます。
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