県立逢魔高校で学校の怪談として語られる、50年前の強姦・バラバラ殺人の犠牲者である血まみれの少女の幽霊「赤い人」。
怪談によれば、学校で「赤い人」に遭遇してしまった生徒は身体を8つのパーツに分割されて校舎に隠され、皆に自分のカラダを探すように頼むことになるという。
カラダ探しを「頼まれた側」の生徒は頼みを拒否することはできず、8つに分割された「頼んだ側」の生徒のカラダを全て集めるまでは死ぬこともできない。
前作でカラダ探しの最終日となる11月28日、相島美雪の計画が失敗した瞬間に世界は砕け散り、「カラダ探し」が存在しなかった世界が再構築された。
そのときこのままでは逢魔高校に閉じ込めていた「赤い人」が、世界に解き放たれてしまうことを恐れた小野山美紀は、他人の意識の中に構築された別の世界で、小野山家の末裔（まつえい）として転生を果たす。
かりそめの世界で小野山美沙として転生した美紀はルールを再構築して新たなカラダ探しを作り上げ、柊留美子をはじめとするメンバーを集めて「赤い人」に対抗しようとする。
この日をきっかけに「赤い人」の呪いに巻き込まれることとなったのは留美子、相島美雪、杉本健司、池崎龍平、袴田あゆみの5人。
何もわからぬまま新たな「カラダ探し」が始まり、ゲームが進むにつれて元の世界の記憶ともリンクしていく。
元の世界で全ての呪いを解くことができたのは、この仮の世界で留美子たちが奮闘したことが大いに関係していた―。
前作の最終巻で残された謎や伏線を回収するパラレルストーリーです。
さっそく、1巻のあらすじを振り返ってみましょう。以下ネタバレ注意です。
目次
別の世界の留美子・美雪・あゆみ
平和な日常を送る留美子、美雪、袴田あゆみの同級生3人はある日、入れた覚えのない道具（前作で美雪が美子に会いに行く際に仲間たちからお守りとして渡された私物 ※前作16巻）が美雪のカバンの中から出てきたことに気づく。
そこに1学年先輩である武司・結子・明日香・高広が現れ、原因を探る中で結子は「赤い人」の怪談を話す。
それは「赤い人」がどこかに置いた謎の「ぬいぐるみ」を見つけても触ってはいけない、触った者は殺され、その返り血で「赤い人」が着る白い服が真っ赤に染まるという内容だった。
半信半疑な留美子たちだったが、帰り道に、美雪がゴミ捨て場で噂のぬいぐるみを発見し、美雪はそれに吸い込まれるように近づいていってしまう。
さらに別の日の放課後、留美子は校門近くで謎の少女から「あなた達、今日死ぬわね」と死を告げられる。
この日をきっかけに留美子たちは恐怖のゲームに巻き込まれていたことを知るのであった。
「カラダ探し」に巻き込まれることに
同級生の健司と池崎龍平を加えてカラオケを楽しんだ留美子・美雪・あゆみたちだが、その帰りに龍平がぬいぐるみを拾ってしまい、全員がぬいぐるみに触れてしまう。
その晩、そのぬいぐるみはなぜか5人の家にも付いてくるようになり、「赤い人」がぬいぐるみを取り返しに来た。
「赤い人」によって殺された留美子たちは、謎の声によって再び意識を取り戻す。
するとそこは誰もいない夜の学校、そしてそこで死を予言した謎の少女と再会するのであった。
不完全な「カラダ探し」のルール
わけのわからない状況に戸惑う留美子たちに、謎の少女は不完全な「カラダ探し」のルールを告げる。
・ここは”呪い”の力で作られた生と死の狭間の世界
・死ぬはずだった5人の魂を自分がここに連れてきた
・5人は7日間のうちにこの校舎に散らばった自分のカラダを探さなければならない
・7日間のうちに全てのカラダを見つけることができなければ本当に死ぬ
そして玄関ホールのショーケースには5人の頭が飾られており、全てのカラダを見つけたときにショーケースが開くという。
こうして初めてのカラダ探しが始まり手分けして捜索を開始するが、留美子とあゆみは天井を走ってきた「赤い人」によって無惨にも殺されてしまうのだった。
転向してきた謎の少女・小野山美沙
夢であってほしいと願いながら目覚めると、日付は次の日になっていた。
しかしその日、クラスには転校生としてあの謎の少女が5人のクラスにやってきた。
小野山美沙という名の少女は「赤い人」を見た者は決して振り返ってはならない、振り返れば必ず殺されると5人にアドバイス。
集まって「赤い人」への対策を考える5人は、美紗がどことなく「赤い人」に似ていることに違和感を覚えつつ、ひとまずぬいぐるみを触らないことでカラダ探しを回避することを決めた。
ところがぬいぐるみから逃れることはできず、追ってきた「赤い人」によって殺されることで再び2日目のカラダ探しに巻き込まれてしまうのだった。
留美子と美雪の関係がこじれてしまう
カラダ探しから逃れることはできないことが分かったところで、男女で東棟と西棟に別れ、それぞれ手分けして捜索することにした留美子たち。
留美子は教室のロッカーで男子の腕を見つけたが、留美子に動かすことはできない。
そのまま人間の匂いも感知して追ってくる「赤い人」によって追い詰められてしまうが、寸でのところで誰かが振り返ったのか、「赤い人」が瞬間移動して難を逃れた。
そこに美雪が合流し、2人は全員のカラダがバラバラに隠されているなら25か所以上はあるはずという推測を立てる。
死の恐怖を味わい動きの固い留美子に対し、あと6日でクリアしなければならないと焦る美雪が叱咤すると、余裕のない留美子もヒートアップしてしまう。
美雪はすぐに自分の非を認めて謝るが、怒りの収まらなかった留美子は
「アンタも赤い人に見つかって殺されれば！？そしたら分かるでしょ！！」
と思わず失言し、美雪との関係がこじれてしまった。
反省しながら捜索を続行する留美子は別の教室で自分の胸のカラダを発見。
自分のカラダに触れるとすんなりと戻ってきたことから、バラバラになったカラダは本人以外でないと回収できないことが明らかに。
その後留美子は匂いに気を付けてはいたもののかすかに上げてしまった悲鳴で位置がバレ、「赤い人」に殺されてしまうのだった。
なぜか具合の悪そうな美紗
3日目の朝、留美子は龍平から「美雪の胸のカラダを見つけた」と伝えられる。
お調子者の龍平は好奇心から美雪の胸を堪能したらしく、留美子は龍平を軽蔑。
気分を害したまま投稿した留美子は美紗を見つけ、カラダ探しに巻き込んだことへの怒りをぶつけようとする。
しかし美紗は見るからに体調が悪く、留美子がそのまま保健室に連れていくことに。
そして保健室で美紗が背負った過去やこの世界に関する信じられない話を知ることとなるのであった。
【1巻のまとめ】
明日香たちが卒業してからしばらく経ったある日、柊留美子、相島美雪、杉本健司、池崎龍平、袴田あゆみの5人は謎の少女・小野山美沙から声をかけられ、美紗の目論見と「赤い人」の呪いに巻き込まれることに。
夜になると留美子たちの部屋にはぬいぐるみが現れてそれを追う「赤い人」に殺され、夜の逢魔高校を舞台にバラバラになった自分たちのカラダを探す「偽のカラダ探し」が始まる。
真相を知る美沙は、この場所が呪いの力で作られた死の狭間であること、7日以内にそれぞれの「カラダ」を見つけなければ本当に死んでしまうことを告げる。
何もわからぬままで校内に入った留美子たち。
協力しなければクリアできないが、極限状態で留美子と美雪の関係がこじれてしまった。
2日間が経って思うように進まないなか、朝目覚めた留美子は具合の悪そうな美紗を見かける。
そして保健室で美紗を解放することにした留美子は、美紗が背負った過去やこの世界に関する信じられない話を知ることとなるのであった。
次巻へ続きます。
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参考前作最終巻の謎と伏線を回収するパラレルストーリー『カラダ探し 解』全5巻【ネタバレ注意】
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