将也は転入生の硝子の耳が聞こえないことをからかい、クラスメイトと共に嫌がらせをエスカレートさせていった。
しかし硝子へのいじめが大人に知られた途端友人にも裏切られ、孤立してしまう。
6年経ち自殺を決意した将也は、最後に硝子に会いに行くことにする。
硝子と再会できた将也は、結果的に自殺を思いとどまって硝子と友達になりたいと考え、クラスメイトの永束や硝子の妹である結弦の力を借りながら硝子と少しずつ距離を縮めていく。
しかし将也は硝子に会いたい気持ちと、自分には会う資格が無いのではという、過去の行いへの後悔との狭間で思い悩んでいた。
将也は硝子のために小学校時代の同級生に会わせることを決意。
硝子は小学校時代に硝子と親しくしようとしていじめられ転校していった佐原と再会し、改めて友達になることが出来た。
一方、小学校時代から硝子のいじめに加担していた植野は将也に好意があるため、硝子を敵視している。
小学校時代の友人たちとの再会を通して、将也と硝子はお互いに距離が縮まっていることを再確認するのだった。
4巻のあらすじを振り返ってみましょう。
グループ8人で遊園地へ
映画作成の話を進める永束。
クラスメイトの真柴 智が参加して将也と仲良くなりたいと声をかけ、真柴に好意がある川井も、小学校からの知人である将也を利用して真柴と仲良くなろうと近づいてきた。
映画作成のため、結弦にカメラを借りに行く永束。
結弦はどこかへ遊びに連れて行くことを条件に承諾する。
佐原と真柴も付いて来ると言い、将也は硝子も誘った。
しかし当日集合場所に突然植野が現れ、以前の行いを硝子に軽く謝罪した後、今日はみんなで遊園地へ行くと言い出す。
そこへ真柴から話を聞いた川井も合流。
結局、将也、硝子、結弦、永束、佐原、真柴、植野、川井の8人で遊園地へ。
異色のメンバーであるが、アトラクションに乗っているうちに将也はまるで仲の良い友達と遊びに来たような感覚に陥る。
そんななか、遊園地でアルバイト中の島田と遭遇し、思いがけぬ再会に動揺する将也。
すぐに植野が仕組んだと気が付いた。
植野は自分が佐原と仲直り出来た経験から、将也と島田もまた仲良くなれるのではないかと考えていたのである。
だが将也は植野と硝子が不仲なように、自分と島田が仲直りすることは難しいと伝える。
それを聞いた植野は、硝子と仲直りしてくると言って2人で観覧車に乗り込んでいった。
降りて来た2人を見ると、仲直りは失敗に終わったのは明らかだった。 硝子の頬に叩かれた跡があったのだ。
将也は植野を責めるが、植野は硝子を庇う将也が許せない。
険悪な雰囲気でその日は解散。
後日、結弦に植野と硝子が観覧車に乗っている様子が映ったビデオを見せてもらうと、硝子は「自分のことが嫌いだ」と言っていた。
一方の植野はいつも偽善者ぶっているようで、本音を言わない硝子が嫌いだった。
そんな硝子は、植野へ伝えきれなかったことを手紙に書いて渡すことを決意するのであった。
硝子の母と祖母
硝子と結弦の母はいつも厳しく、カメラばかりやっていて学校へ行かない結弦にも冷たく当たった。
対照的に祖母はいつも優しく、硝子と結弦をいつも心配し、応援してくれた。
結弦はそんな祖母が大好きだったが、その祖母が亡くなってしまう。
将也は偶然泣いている結弦を見かけ、声をかける。
送っていった通夜会場では、硝子と結弦の母が隠れて泣いている姿があった。
そこで結弦は祖母からの最後の手紙を発見。
そこには母が厳しい理由が書かれていた。
母は硝子と結弦を大事に想っていたからこそ、厳しくしていたのだと。
結弦はその内容を受け入れることができず、走り出す。
一方、将也を見かけた硝子の母は、結弦と親しくしてくれていることへ感謝を述べる。
硝子の母は、硝子の障害が原因で離婚され、シングルマザーとして祖母と一緒に子供2人を育ててきた。
亡くなった祖母の代わりに夕食を作った硝子の母は、今までの母とは少し違う、優しい顔をしていたのだった。
【4巻のまとめ】
硝子やクラスメイトと遊園地へ来た将也。
普通の友達になれたような感覚に陥るが、植野と硝子はまたしても喧嘩別れになってしまう。
一方、硝子と結弦の祖母が亡くなった。
硝子の家庭でぎくしゃくしていた親子関係も、様々なことを乗り越え、少しずつ変わり始めていた。
次巻へ続きます。
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