死刑が廃止された近未来の日本。最も重い「島流し」の刑を受けた凶悪犯罪者たちは監獄の島・天獄島に送られていた。
だがその島では、人間のリサイクルを目指す人体実験が秘かに行われていた。
「不老」の特異体質を持つ少女・いちは島内で研究に利用されていたが、島に潜入した青年・御子柴により助け出される。
研究施設を壊滅し島を脱出した御子柴は、いちと共に中東に潜伏していたが、第二の監獄の島・天極島が選定されたことを知ると、再びいちが狙われることを危惧し日本の特殊捜査官である守野碕とカルロスに護衛を要請。
だが囮となった御子柴が捕らえられ…?
登場人物紹介
守野碕 仁(すのさき じん)
本作の主人公。戦闘を含む様々な技能を持つエリート保安官。カルロスとは相棒であり、数年前に拉致された御子柴の救出をいちに依頼され、天極島に潜入することとなるが、帰国直前に武装勢力の襲撃を受けて記憶喪失に。
カルロス 氷浦(カルロス ひうら)
守野碕の相棒の保安官。天極島には先に看守として潜入している。
一(いち)
天獄島で神と崇められていた奇跡の存在。全身をガンに侵されていたが、御子柴教授が開発した薬の副作用で不老不死になり、幼い少女の姿のまま生きていた。
御子柴によって天獄島から救い出された後は共に中東に身を隠し、身体も成長をはじめたが、今も不老薬開発を企む勢力に狙われている。
御子柴 鋭(みこしば えい)
前作の主人公。元戦場ジャーナリスト。大学教授である父を含め家族を何者かに殺され、容疑者を追って天獄島に乗り込む。そこでいちや不老薬の研究などの陰謀を知り、いちを島から救い出した。その結果として天獄島は閉鎖され、黒幕たちは収監されることとなった。
獅賀 泰造(しが たいぞう)
前厚生労働大臣。天獄島で進められていたプロジェクトの黒幕。現在は収監されている。
船口 修(ふなぐち おさむ)
元官僚。天獄島で進められていたプロジェクトの黒幕であり、獅賀の右腕。現在は収監されている。
水沢
天獄島で研究を進めていた人物。現在は天極島の研究施設の責任者として、秘密裏に研究と非道な人体実験を継続している。
東堂 航太(とうどう こうた)
記憶を失くした守野碕と同じタイミングで天極島に移送された囚人。元医師で安楽死を実行した罪に問われているとされるが、その正体は情報室の保安官であり、守野碕らに協力する立場。水沢の研究に協力することを志願し、天極島の研究施設に潜入する。
三倉 洋数(みくら ひろかず)
記憶を失くした守野碕と同じタイミングで天極島に移送された囚人。元僧侶。全身にガンの転移が見られることから、入島直後に強制的に安楽死させられる。
日比屋 清正(ひびや きよまさ)
記憶を失くした守野碕と同じタイミングで天極島に移送された囚人。過去にギャングによって凌辱されたトラウマから「ユリカ」という女性の別人格を発現し、普段はオネエ言葉を使うように。主人格の清正は持ち前の体格を活かしてかなりの戦闘力を持ち、ユリカを傷つける者にその攻撃性を向ける。
ギュウ
前作で御子柴とも接点のある囚人。天極島では手の付けられない囚人たちが収監される無法地帯のエリアで最も上位の存在であり、施設に穴を掘って生活している。いちのことを崇拝している。
ネズミ
天極島では手の付けられない囚人たちが収監される無法地帯のエリアで50位の囚人。強い者に媚び、弱い者を見下す小物。
アサド
中東における御子柴といちの協力者。いちから日本語を習い、守野碕とカルロスの案内も担う。
アリ
中東における御子柴といちの協力者。アサドの父。過去の実績から多くの味方を持つ。
イリノフ
ロシアの富豪。会社を経営しており、不老薬の完成を企んでいちを狙う黒幕。水沢とは臓器売買のビジネスパートナーでもある。レイミーとは愛人関係。
レイミー
ロシアの美女。イリノフの愛人で、冷徹な女王気質。ペットの狼であるヴォルフに生きたままの餌を食べさせるため、度々天極島を訪れる。
ユーリ杉原
エリアBの主任。