裏稼業専門の組織、通称「ファブル」がしばらく休業を決め、プロの殺し屋であるアキラとヨウコは一般人として世間に溶け込むことに。
組織のボスと付き合いのある大阪の地元ヤクザ・真黒組に面倒を見てもらうこととなり、真黒組の若頭・海老原や構成員のクロ、高橋らが佐藤兄妹と接点を持つように。
近所の女性・ミサキと出会い、その伝手でイラスト制作会社オクトパスでアルバイトをすることとなったアキラ。
海老原の弟分・小島や悪徳ビジネスを企む興信所・宇津帆らのトラブルに巻き込まれながらもプロとして対決を制し、いつしかミサキとアキラの距離が近づいていく。
そして街に平穏が戻り、バイト先の社長・田高田はアキラとミサキをくっつけるためにクリスマス会を企画。
ヨウコも田高田との飲み合いを楽しみながら過ごすが、泥酔しながらも気遣いを失わない田高田の姿に幼い頃の父の思い出を重ね、思わず感傷に浸るのだった。
14巻のあらすじを振り返ってみましょう。以下ネタバレ注意です。
砂川のクーデターに期待する山岡
埼玉の某所、表の顔として組織のボスが営む整骨院に、組織のNo.2の山岡という男が弟子を連れて訪れる。
自衛隊に5年間いたという弟子に山岡が修行を施し、新人の殺し屋として見合うかどうかを判断してもらうためである。

〈弟子を連れてきた山岡 [ザ・ファブル 14巻](c)講談社/南勝久〉
ボスは何気ない会話で「誰だろうと油断するな」と伝えたうえでハンドガンを預かったうえで不意に発砲。
意表を突かれた弟子はそのまま頭を撃たれて死亡し、山岡はせっかくの努力が水の泡となったことに不満を漏らしながらも本題を切り出す。
脳の偏桃体がイカれ恐怖を感じない山岡にとって、ボスにお願いしたいのは1つ。
真黒組の砂川が企むクーデターという興味をそそられるイベントを鑑賞させてほしい、というもの。

〈山岡が切り出した本題 [ザ・ファブル 14巻](c)講談社/南勝久〉
ボスは「佐藤(アキラ)を巻き込むな」という条件でそれを了承、山岡は笑みを浮かべるのだった。
砂川からの暗殺依頼
砂川からの殺しの依頼を仲介するマツは、山岡のツテを使ってプロの殺し屋を雇った。
2人のターゲットのうち、どちらか1人だけ好きな方を殺してほしいという依頼。

〈仲介人のマツと殺し屋の二郎 [ザ・ファブル 14巻](c)講談社/南勝久〉
マツはプロとして必要以上の詮索はせず、「二郎」という俗称を名乗る殺し屋に後を任せる。
二郎に依頼されたターゲットは、浜田と海老原。

〈ターゲットは浜田か海老原 [ザ・ファブル 14巻](c)講談社/南勝久〉
どちらかが死ねば自ずと、砂川が若頭に昇格するという算段のようである。
そんなマツの前に、山岡が姿を現す。

〈山岡の出現、怯えるマツ [ザ・ファブル 14巻](c)講談社/南勝久〉
怯えるマツを前に、山岡は砂川のクーデターに好奇心と期待を寄せていることを明かすのだった。
殺し屋・二郎と山岡が街に姿を現す
オクトパスの仕事納めの日、仕事を終えたアキラは帰り道に周辺を調査していた二郎を目にする。
二郎は目立たぬよう変装していたが、アキラは同類だからこそ微かな違和感を覚えるのだった。

〈周辺調査する二郎をアキラが目撃 [ザ・ファブル 14巻](c)講談社/南勝久〉
その頃、ヨウコの家の傍には山岡の姿が。
何気ない日常が壊され始めようとしているのだった。
アキラとヨウコの手合わせ
アキラをサポートしながらも、自分の実力を誇示するため、ヨウコがアキラに手合わせを申し入れる。

〈ヨウコが手合わせを申し入れる [ザ・ファブル 14巻](c)講談社/南勝久〉
たまたまその場にいたクロは殺し屋2人による直接対決の見届け人となり、自宅の屋上でアキラとヨウコが対峙する。
「手加減はできない、たのむから大ケガはしないでくれ」と告げるアキラ。
準備運動もなく、2人の勝負が始まる。
間合いに入ったところですぐさま仕掛けるヨウコ。
しかし攻撃はことごとくいなされ、6秒でアキラがヨウコの背後を取って勝負を制した。

〈アキラの完勝 [ザ・ファブル 14巻](c)講談社/南勝久〉
悔しさが抑えられないヨウコは「右腕・右足なし」というハンデをアキラに負わせ、その場で再戦。
アキラは咄嗟の判断で右腕を使ってヨウコのバランスを崩してしまうが、それでもアキラが圧勝。

〈クロも挑んでみる [ザ・ファブル 14巻](c)講談社/南勝久〉
観戦していたクロもアキラの実力を肌身で感じるべく手合わせを申し入れるが、何をされたかわからないほどに瞬殺され、意識を失った。
クロを介抱するアキラの背後からスキをうかがっていたヨウコが蹴りかかるが、これもアキラにはお見通し。
ヨウコもまた、アキラのカウンターをくらって意識を失うのだった。

〈ヨウコもクロもKO負け [ザ・ファブル 14巻](c)講談社/南勝久〉
二郎と山岡が動き出す
無事に年を越し、新たな1年が始まる。
二郎は浜田と海老原の周辺調査を終え、殺すターゲットを決めたようだ。

〈ターゲットを絞る二郎 [ザ・ファブル 14巻](c)講談社/南勝久〉
一方、アキラたちはミサキが新年早々痴漢に遭ったことを知り、ヨウコは暇つぶしを兼ねて痴漢の撃退に乗り出す。
そして山岡もまた、ミサキの周辺に姿を現し何かを企むのだった―。

〈山岡も街へ繰り出す [ザ・ファブル 14巻](c)講談社/南勝久〉
【14巻のまとめ】
ファブルと接点を持ちたい砂川は浜田組長か若頭の海老原のどちらか1人をターゲットとし、裏稼業人のマツを通じて暗殺を依頼。
組織のNo.2の山岡は真黒組の乗っ取りを企む砂川のクーデターに期待を寄せ、「二郎」というプロの殺し屋を紹介した。
二郎と山岡、2つの影が街に姿を現し、何気ない日常の崩壊が始まろうとしていた―。
次巻へ続きます。
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