ある日、高校1年生の玄野計は小学生時代の親友だった加藤勝と共に地下鉄のホームで線路に落ちた酔っ払いを助けようとして電車に轢かれ命を落としてしまった。
目を覚ました次の瞬間、2人がいたのはとあるマンションの一室。そこには同じように死んだはずの人々が集められていた。
部屋の中央にある謎の大きな黒い球。
彼らは、その「ガンツ」と呼ばれる球に、理由もわからないまま星人を「やっつける」ように指示され、別の場所へと強制的に転送されていく。
このゲームは誰が、何のために、そしていつ自由は訪れるのか―。
大人気SFアクション漫画はここから始まった。
さっそく、1巻のあらすじを振り返ってみましょう。以下ネタバレ注意です。
目次
地下鉄の人身事故で死んだはずが…
世の中を見下している高校生の玄野 計は、ある日地下鉄のホームで人が転落するところを目の当たりにする。
今は疎遠になっているものの、小学校の頃によく遊んだ加藤 勝もたまたま居合わせ、玄野が動かずにいるなか加藤が勇気を出して真っ先に救助へと線路に降り立った。
誰もが駅員を待つだけで見ているなか、1人では転落した人を抱えきれない加藤は、玄野に協力を呼びかける。
指名された玄野はやむなく線路へ、しかしそこに電車が近づくアナウンスが。
なんとか転落した人をホームに押し上げるが、玄野と加藤は間に合わず、電車に轢かれてしまった。
なにも変わらなかった日常が突然終わる、死の恐怖が脳裏をかすめ、2人が確かに死んだ。
しかし次の瞬間、2人は見知らぬ部屋にワープしているのだった。
死んだはずの人間たちが謎の部屋に集結
その部屋には、同じようにその日死んだはずの人間たちがわけもわからないまま集められていた。
みな自分がまだ生きているどころか、傷や病気なども治っていることに安堵する一方、その部屋からはどうあがいても出られない様子。
ひとまず自己紹介をする玄野たち。
2人のほかには陰気な中学生の西 丈一郎のほか、若者や教師や政治家、犬、ヤクザなど様々な人がいた。
昔はみんなのヒーローで明るかった玄野に憧れていた加藤は玄野と再び協力しようと近づくも、玄野は思春期真っ盛りなのか、バカみたいに真っ直ぐな加藤とは距離を置こうとする。
そんななか、部屋に新たな人が転送されてくる。
風呂で自殺したと思われる若い美少女が裸で現れ、玄野は初めて見る女性の裸に不謹慎ながらも興奮するのだった。
美少女を助ける加藤
わけがわからない展開にどう行動するか迷う面々、するとヤクザが突然美少女の手を取り、部屋の奥へと連れていく。
そのままヤクザは強姦しようとし、悲鳴をあげる少女。
そこにまた、正義感に駆られた加藤が助けに向かっていく。
ヤクザと加藤が喧嘩になるなか、部屋の真ん中に鎮座する黒い球体から突然、朝を告げる歌が流れ出した。
そして球体には少し乱れた日本語で文字が浮かぶのだった。
わけもわからぬままゲーム開始
球体によれば、全員一度死んでおり、今から始まるのは「ねぎ星人」というターゲットをやっつける強制ミッション。
球体の中が開くとそれぞれに割り振られた近未来的な武器と装備が現れ、球体の中心にはケーブルのようなものでつながれた謎の男がいた。
ゲームのコスプレのようなものを物珍しそうに眺める玄野たちだが、西はただ一人黙々と準備を始めていた。
そして全員の準備が整わないまま問答無用で強制転送が始まり、制限時間のカウントダウンと共に1人ずつ市街地へとワープしていく。
玄野は急いで装備を着ようと服を脱ぐが、全裸になったところを少女に見られ動揺。
そのまま玄野の転送が始まってしまい、足元にあった銃と装備を手に、転送してから装備を身につける。
そして何も合図のないまま、ミッションがスタート。
西はこれが一千万円のかかったテレビの企画であると皆に説明し、ターゲットとなった犯罪者の宇宙人を倒すために協力を呼びかける。
半信半疑で企画に乗る者、企画を無視して帰ろうとする者、反応はそれぞれなのであった。
ミッション序盤
与えられて武器のレーダーで、教師、若者、ヤクザ2人が早速ターゲットを発見する。
気弱なねぎ星人の子供は見るからに弱くて無害そうだが、その特殊メイクは本物としか思えず、また演技も妙にリアルである。
他方、加藤と少女と共に帰る方法を探す玄野。
正直言って玄野は少女に一目惚れしかけていたが、少女は助けてくれた加藤が気になっている様子である。
そして企画にしてはおかしいと感じ始めたヤクザが威圧を始めると、ねぎ星人が逃走。
飛び降りてケガを負いながら、ねぎ星人が玄野たちの前に現れる。
何が起きているかわからない玄野たちを置いてねぎ星人は逃走、ヤクザたちが楽しみながらその後を追うのだった。
エリアの外に出れば死
ミッションを放置して家に帰ろうとする政治家だが、ある程度行ったところで脳内にアラームのような音が鳴り響く。
音を無視して進み続けた結果、脳に仕込まれていた爆弾が爆発。
ミッションにはエリアが定められており、エリアの外に出ると死ぬ仕組みになっていた。
少女を家まで送り届けようとする玄野は、道の途中で頭が吹き飛んだ政治家の遺体を発見。
怖がる少女にいいところを見せようとカッコつけ、遺体の近くに寄っていくのだった。
これは現実なのか…?
襲われているねぎ星人を助けようと加藤が後を追い、少女の送迎を託された玄野。
一方、ねぎ星人を追い詰めたヤクザたちは破壊的な威力を持つ武器に味をしめたのか、命乞いをするねぎ星人を惨殺する。
ヤクザたちはまだテレビの企画と半信半疑である一方、助けられなかったことを悔いる加藤。
ところが、これは企画でもなんでもなく全て現実だった。
たまたま居合わせた一般人を見かけ警察を呼ぶよう声をかけるが、まるで加藤たちのことが認識できていないかのように無視されたのである。
自分たちは本当に死んでいて、今は幽霊のような状態なのか…。
混乱と戸惑いを隠せない加藤たち、そこにねぎ星人の親が現れるのだった。
無慈悲で理不尽な戦いの始まり
子供の死に血の涙を流しながら怒るねぎ星人が近づいてくる。
本能で死を覚悟する加藤たち、ヤクザが頭突きをかますも、びくともしない。
半ばパニック気味に若者が銃を構えて発砲するも、ねぎ星人に盾にされたヤクザに当たってしまう。
銃を受けてヤクザの身体が爆ぜる。
無慈悲で理不尽な戦いがここから始まるのだった。
【1巻のまとめ】
ある日、高校1年生の玄野計は小学生時代の親友だった加藤勝と共に地下鉄のホームで線路に落ちた酔っ払いを助けようとして電車に轢かれ命を落としてしまった。
目を覚ました次の瞬間、2人がいたのはとあるマンションの一室。そこには同じように死んだはずの人々が集められていた。
部屋の中央には「ガンツ」と呼ばれる謎の大きな黒い球。
同じ部屋にいた中学生の西や美少女らとともに、玄野たちは理由もわからないまま星人を「やっつける」ように指示され、別の場所へと強制的に転送されていく。
破壊的な威力を持つ近未来の武器で言われるがままにターゲットの「ねぎ星人」を倒すメンバー達だが、ねぎ星人の親が現れ怒り心頭の様子。
通行人には認知されないなか、目の前で理不尽に人が死んでいく無慈悲な戦いが幕を開けたのだった。
次巻へ続きます。
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