ある日、高校1年生の玄野計は小学生時代の親友だった加藤勝と共に地下鉄のホームで線路に落ちた酔っ払いを助けようとして電車に轢かれ命を落としてしまった。
目を覚ました次の瞬間、2人がいたのはとあるマンションの一室。そこには同じように死んだはずの人々が集められていた。
部屋の中央には「ガンツ」と呼ばれる謎の大きな黒い球。
同じ部屋にいた中学生の西や美少女らとともに、玄野たちは理由もわからないまま星人を「やっつける」ように指示され、別の場所へと強制的に転送されていく。
破壊的な威力を持つ近未来の武器で言われるがままにターゲットの「ねぎ星人」を倒すメンバー達だが、ねぎ星人の親が現れ怒り心頭の様子。
通行人には認知されないなか、目の前で理不尽に人が死んでいく無慈悲な戦いが幕を開けたのだった。
2巻のあらすじを振り返ってみましょう。以下ネタバレ注意です。
ねぎ星人に次々と殺される恐怖
怒ったねぎ星人が暴れ、加藤を残して次々と殺されていく。
泣きながら加藤にも怒りをぶつけに来るねぎ星人。
加藤は死の恐怖と戦いながらも銃を構えるが、どうしても相手を撃つ覚悟が固まらず、ガードレールから急勾配の下へと滑落してしまう。
その場に玄野と少女が出くわし、追ってくるねぎ星人から逃げようと走り出した。
夢中で走っているうちに少女を置いてけぼりにしてしまった玄野。
見殺しにしたかもしれないことを悔いながらも、ねぎ星人に追われるのだった。
窮地に覚悟を固めた玄野
追跡の最中に車にねぎ星人が撥ねられるが、まだピンピンしている。
助けを求めようと話しかけた通行人にも存在を認知してもらえないことから、玄野は自分がもう死んでいることを悟っていた。
路地に追い詰められた玄野は、怖いもの知らずだった子供の頃を思い返し、覚悟を決めてねぎ星人の脇をすり抜けて逃げ切ることを決意する。
全速力で市街地を駆け抜け、土手の階段を一気に駆けおりようとジャンプした際、来ていたスーツによって身体能力が大幅に強化され予期せぬ大ジャンプを繰り出した。
何が何やらわからないままねぎ星人に追いつかれるが、勇気を振り絞った加藤が玄野を助けようと加勢する。
ところが加藤がねぎ星人の攻撃で重傷を負ってしまい、怒った玄野がスーツの力でねぎ星人に肉弾戦を挑むのだった。
ねぎ星人を倒しゲームクリア
意識朦朧の加藤が見守るなか、ねぎ星人の両腕を握りつぶした玄野。
そのまま格闘でねぎ星人を追い詰め、ねぎ星人が命乞いを始める。
すると近くで透明化しながら様子を見ていた西が銃でねぎ星人を捕縛した。
姿を現した西はそのまま玄野に銃の使い方を教えながら、ねぎ星人にトドメを刺させようとする。
銃には少なくとも捕獲用のものと破壊用のものがあるようだ。
玄野に自分と似た冷徹さや破壊衝動、そしてノーヒントでスーツの重要性に気づいた勘の良さを感じたからこその行動だったが、玄野が相手を殺す覚悟が固まらない様子を見てガッカリする。
そのまま西はねぎ星人を銃で撃ち、ねぎ星人は天上へと転送されていった。
西によればこれでゲームクリア、部屋に戻った後は生きて家に帰れるという。
生きている限りは部屋に戻る際に怪我も全て治るはず―。
玄野は瀕死の加藤が生きて戻れるよう、必死に呼びかけるのだった。
黒い球「ガンツ」による採点
部屋に戻ってきたのは西、玄野、犬、そしてあの少女も生きていた。
置いてけぼりにされたことに不快感を示しながらも、加藤のことを心配する少女。
その加藤もギリギリのところで生きており、部屋への帰還を果たした。
間もなくして黒い球「ガンツ」がゲームの採点結果を発表し始める。
犬、少女、加藤、玄野は馬鹿にされたようなコメントと共に0点。
ターゲットを制した西は3点であり、「TOTAL 90点 あと10点でおわり」の文字が。
玄野は明らかにここに詳しい西を問い詰め、情報を引き出そうとするのだった。
経験者である西の言葉
西は1年前から今夜のようなゲームをずっと繰り返している経験者だった。
この部屋には常に何人かずつ死んだはずの人間が補充され、生死をかけたゲームを生き抜いてきたようである。
あくまで自分が生き残るために最初から情報を開示せず、他人を見殺しや囮にしてきた西に苛立つ加藤。
しかしそんな加藤を「偽善者」と表現し、西はスーツに力を込めながら「俺がこの中で一番強いんだぜ」と吐き捨てる。
一触即発の空気のなか西は透明になり、「帰ってもここのことは…誰にも話さない方がいいぜ」と残して去っていった。
玄野たちは生きてはいるが、西はオリジナルは既に死んでおり、自分たちはコピーであると予想している様子。
その意味も分からないまま、玄野たちは部屋から出て帰路につくのだった。
もう1人の自分が生きている?
もう通行人にも存在を認知してもらえるようになった玄野たち3人は、タクシーで少女を家まで送り届ける。
少女の名前は岸本 恵。
恵の自宅はそのとき家族が不在であり、風呂で自殺したときの血はそのままであったが、ちょうどそこに病院から母が電話をかけてきた。
電話に出たのが恵の妹・しおりであると勘違いしたままの母は、「おねえちゃんが風呂で倒れたが、さっき意識が戻った。すぐ退院できる」と告げる。
それはつまり、病院に自分のオリジナルが生きているということ。
西のいうとおり自分がコピーであると悟った恵は、誰にも事情を離せないなか、玄野にもらった服にあった生徒手帳を手に震えながら家を飛び出していく。
他方、玄野も一夜明けても自分の部屋にあるスーツと銃を見て、昨夜の出来事が夢ではなく現実であることを確信するのだった。
【2巻のまとめ】
次々と人が死んでいく窮地、支給されたスーツに秘められた力に気づいた玄野がねぎ星人に立ち向かう。
加藤が重傷を負うなか玄野がねぎ星人を追い詰め、ゲームの経験者で近くに潜んでいた西が仕留めた。
ゲーム終了時点で生き残っていた者は五体満足で部屋に帰還を果たし、「ガンツ」と呼ばれる黒い球から採点を受けて解放される。
元の世界へと戻された玄野たちだが、生き残った少女・岸本 恵は自分のオリジナルが現実世界に既に存在していることを知り、自分がコピーであることを悟ってしまう。
行くアテもないなか、頼れるのは玄野にもらった制服にあった生徒手帳だけ。
一方の玄野も、一夜明けて武器とスーツが自分の部屋にあるのを見て、昨夜の出来事が夢ではなく現実だと確信するのだった。
次巻へ続きます。
この漫画をもう一度読みたい方はこちら
全巻まとめに戻る
-
-
参考転送先に待つのは地獄、SFアクション漫画の金字塔『GANTZ』全37巻【ネタバレ注意】
続きを見る