学校にも家庭にも居場所がない高校生の神代ユウは、あるきっかけでボクシングのワンツーを独学で覚え、いつしか不良たちを撃退する実力をつけ始めた。
その噂は「不良狩りのボクサー」として広がっていき、さらに強い者たちに狙われるユウ。
柔道使いの岩戸や街のカリスマ 伊沢マサキに導かれながら、自分の存在を賭けて更なる戦いに身を投じていく。
代沢高の空手使い 緑山ショウゴとの決闘を経て親友となるが、度重なる戦いを通じて急成長していくユウと次第に2人は道を違えるようになっていく。
ショウゴが自分の強さを追求するあまり道を踏み外していく一方、ユウは不良だけでなく表の格闘技者たちからも注目を浴びるように。
そしてキックボクサーの小原ヨシトとのタイマンを経てユウは街の代表格として認知されるようになる。
マサキの妹でクラスメイトのマイとの距離も縮まっていき、街に平和が訪れたかのように見えた。
しかしその裏ではドラッグキング率いるドラッグ密売グループが徐々に勢力を伸ばし、若者たちの間で危険ドラッグが流行していく。
その用心棒にはショウゴの姿も。
密売グループに反発する若者たちの期待がユウに集まっていくが、密売グループもユウが街の砦であることを認識し、弱みであるマイに狙いを定める。
そして実行犯の八木がマイを拉致しようとするが失敗、マイを狙われたことでユウとマサキの逆鱗に触れ、本格的な抗争へ発展していくのだった。
16巻のあらすじを振り返ってみましょう。以下ネタバレ注意です。
マサキも攻勢へ
見境なくドラッグキングの一派を狩っていくユウ。
マサキもドラッグキングに反発する若者たちを率いてゲリラ戦を展開する。
〈マサキも立ち上がる [ホーリーランド 16巻](c)白泉社/森恒二〉
土屋とコンビを組んで着実に相手の戦力を削っていくマサキ。
対するドラッグキングたちは八木が復讐される恐怖に怯える一方、鉄と竜を率いてユウとマサキを潰しに乗り出すのだった。
〈ドラッグキングも腰を上げた [ホーリーランド 16巻](c)白泉社/森恒二〉
ユウ vs 竜
ユウとの再戦に強い想いを秘めながらドラッグに身を染めてしまったショウゴは蚊帳の外に置かれ、ついに用心棒たちとユウが激突する。
八木に誘い出されたユウは公園で鉄と竜と対峙。
〈ユウvs竜 [ホーリーランド 16巻](c)白泉社/森恒二〉
怒りに燃えるユウは興味津々の竜の誘いを快諾し、タイマンに。
高度な読み合いを制し、ユウはタックルに合わせて強烈な膝をぶち込んだ。
〈ユウの膝が直撃 [ホーリーランド 16巻](c)白泉社/森恒二〉
勝負はユウの勝ちだが、見苦しくもユウが油断した隙を突いて後ろから締め技を繰り出す竜。
そこにタイマンの美学はなく、ユウはそのまま失神。
〈卑劣な手でユウが失神 [ホーリーランド 16巻](c)白泉社/森恒二〉
現場に駆け付けたマサキや警察によってそれ以上のダメージは避けたが、ユウは八木たちを取り逃がす結果となった。
抗争はますます激化
ドラッグキングたちへの怒りと憎しみで押しつぶされそうなユウをマサキや土屋たちが支える。
ユウは自分が街の希望であることを自覚し、孤独感が薄れていく。
〈皆がユウを支える [ホーリーランド 16巻](c)白泉社/森恒二〉
他方、竜はユウから向けられた殺意がトラウマとなり、戦うことが難しい状態に。
竜が使えないと悟った八木は、手段を選ばずユウとマサキを始末する計画を練っていく。
その頃、ユウが竜に負けたと知ったショウゴはユウのことを心配する一方で自分の目標を失い、逃げるように薬に手を出してしまうのだった。
〈薬に逃げるショウゴ [ホーリーランド 16巻](c)白泉社/森恒二〉
八木が離反、別行動で再びマイを狙う
八木は金儲けしか考えていないドラッグキングに造反し、下北沢の街を制圧するために別行動を取ることを決める。
〈八木が離反 [ホーリーランド 16巻](c)白泉社/森恒二〉
その計画にユウへのリベンジを狙う竜も乗り、犯罪をも厭わずマイを狙っていく。
そうとは知らないドラッグキングはマサキたちの攻勢を受けて拠点を別の街へ移すことも考え始めている。
しかしマサキとユウに追い出されるのは気に食わない。
ドラッグキング自身もまたかなりの実力をもつ拳法家。
〈ドラッグキング自身も拳法家 [ホーリーランド 16巻](c)白泉社/森恒二〉
ドラッグキングがマサキとユウを自ら潰すことを計画する一方、八木はあくまでマイを狙う計画。
常に尾行をつけるが、ユウが常に警護してなかなか隙を見せない。
と、ここで千載一遇のチャンスが訪れる。
乱闘の最中、ユウが落とした携帯が八木たちの手に渡ったのである。
八木は手下たちにユウを襲わせて足止めする一方、ユウの携帯を使ってマイを呼び出すのだった。
〈マイを誘き出す [ホーリーランド 16巻](c)白泉社/森恒二〉
【16巻のまとめ】
マサキもゲリラ戦を展開しドラッグキングたちに反撃するなか、ついにユウがドラッグキングたちと一戦を交える。
ユウは竜から不意打ちを受け取り逃がしてしまうが、それでもドラッグキング達に与えた脅威と若者たちへの影響は大きかった。
一方のドラッグキング側では八木と鉄が造反し、独自に再びマイを狙う。
そしてユウが落とした携帯を使いマイを誘い出すのだった。
次巻へ続きます。
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