学校にも家庭にも居場所がない高校生の神代ユウは、あるきっかけでボクシングのワンツーを独学で覚え、いつしか不良たちを撃退する実力をつけ始めた。
その噂は「不良狩りのボクサー」として広がっていき、さらに強い者たちに狙われるユウ。
柔道使いの岩戸や街のカリスマ 伊沢マサキに導かれながら、自分の存在を賭けて更なる戦いに身を投じていく。
代沢高の空手使い 緑山ショウゴとの決闘を経て親友となるが、度重なる戦いを通じて急成長していくユウと次第に2人は道を違えるようになっていく。
ショウゴが自分の強さを追求するあまり道を踏み外していく一方、ユウは不良だけでなく表の格闘技者たちからも注目を浴びるように。
そしてキックボクサーの小原ヨシトとのタイマンを経てユウは街の代表格として認知されるようになる。
マサキの妹でクラスメイトのマイとの距離も縮まっていき、街に平和が訪れたかのように見えた。
しかしその裏ではドラッグキング率いるドラッグ密売グループが徐々に勢力を伸ばし、若者たちの間で危険ドラッグが流行していく。
その用心棒にはショウゴの姿も。
街への危機を察知したマサキが警戒する一方、加藤もその利権を狙って密売グループに乗り込むのだった。
15巻のあらすじを振り返ってみましょう。以下ネタバレ注意です。
用心棒たちの実力
手っ取り早くドラッグキングの商売を乗っ取ろうとする加藤。
興奮剤を飲んで暴走を始める加藤に、ドラッグキングの用心棒 竜が対峙する。
総合格闘技をかじっている竜は容易に加藤を抑え込み、制圧。
〈竜が加藤をあっさり制圧[ホーリーランド 15巻](c)白泉社/森恒二〉
また、事態を重く見た世田商のヤンキーも挑みかかるが、同じく用心棒の鉄が難なく返り討ちに。
底知れない2人の実力にショウゴは息を飲むのだった。
無力さを痛感するユウ
メグがトゥルーに手を出してしまったことを知り、マイやシンイチたちはマサキに助けを乞う。
しかし相手はただの不良ではなく組織、さらに薬物依存は本人が抱える問題。
街のカリスマを以てしても状況はどうにもできず、ユウは自らの無力さを痛感する。
〈募る無力感 [ホーリーランド 15巻](c)白泉社/森恒二〉
土屋 vs 密売グループ
ドラッグキングの組織には不良界で有名な猪方兄弟もついているようだ。
ドラッグキングに反発する若者たちを潰して回る兄弟。
〈喧嘩に巻き込まれた土屋 [ホーリーランド 15巻](c)白泉社/森恒二〉
そこに偶然現れた土屋が絡まれ、一派を相手に立ち回ることに。
土屋はうまく逃げながら空き地に誘導し、ここから一気にレスリングの本領を発揮する。
〈土屋が本領発揮 [ホーリーランド 15巻](c)白泉社/森恒二〉
足場が固いことによるダメージを気にしなくていいグラウンドでは、レスリングはほぼ無敵。
土屋は猪方兄弟を合わせて複数人を1人で撃退するのだった。
〈土屋が見事撃退 [ホーリーランド 15巻](c)白泉社/森恒二〉
薬物依存の末路
メグを呼び出し、問い詰めてドラッグを止めさせようとするマイたち。
しかしメグは既に依存症にかかっており、多種多様なドラッグに手を出していた。
〈メグを問い詰める [ホーリーランド 15巻](c)白泉社/森恒二〉
止めようと思っても自分では止めることができない。
涙ながらに助けを求めるメグは、家の人に連れられマイたちのもとを去っていった。
〈メグの末路 [ホーリーランド 15巻](c)白泉社/森恒二〉
このドラッグが自分の大切な人たちを壊してしまったらと思うと、ユウは怒りが沸々と湧き上がってくるのだった。
ユウが街の最後の砦となる
ドラッグキングは着実に勢力を伸ばし、中毒者も後を絶たない。
反発する若者たちはマサキを頼るが、マサキは街を代表して戦おうとはしない。
マサキに断られ、若者たちは街の最後の希望としてユウを頼っていく。
〈ユウに寄せられる期待 [ホーリーランド 15巻](c)白泉社/森恒二〉
一方のドラッグキング側も、マサキとユウが街の砦であることを認識していた。
そこで幹部の八木はマサキの妹でユウにも近い存在であるマイに目をつける。
マイを拉致してドラッグ漬けにしてしまえば―。
〈マイを狙う八木 [ホーリーランド 15巻](c)白泉社/森恒二〉
ユウの思わぬところで大切な人に危険が及ぼうとしていた。
マサキの迷い
知り合いのヤクザの力を借りようとするマサキ。
しかしヤクザはヤクザで自分達のシノギであるドラッグの売り上げも伸びているため、ドラッグキングの成敗に関わろうとしない。
それどころか手を貸す代わりにヤクザの組に入るよう勧誘を受け、マサキは自分の居場所だった街から卒業してどこへ向かうか迷うのだった。
〈ヤクザに誘われるマサキ [ホーリーランド 15巻](c)白泉社/森恒二〉
狙われるマイ、キレたユウとマサキ
そして八木たちの魔の手がマイを襲う。
男女4人グループでいるところを急襲し、マイを拉致しようとする八木。
〈八木がマイを拉致しようとする [ホーリーランド 15巻](c)白泉社/森恒二〉
しかし寸でのところでユウが立ちふさがり、目論見は失敗。
大切な人を狙われたことで完全にキレたユウは、再び黒い怒りで身を染め、八木たちへの闇討ちを始める。
〈キレたユウ [ホーリーランド 15巻](c)白泉社/森恒二〉
そしてマイが狙われたことはマサキの耳にも入り、マサキもようやくドラッグキングの征伐に乗り出す決意を固めるのだった。
【15巻のまとめ】
ドラッグの流行は止まらず、危機感を募らせるユウ。
密売グループに反発する若者たちの期待がユウに集まっていくが、密売グループもユウが街の砦であることを認識し、弱みであるマイに狙いを定める。
そして実行犯の八木がマイを拉致しようとするが失敗、マイを狙われたことでユウとマサキの逆鱗に触れ、本格的な抗争へ発展していくのだった。
次巻へ続きます。
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