中学校ではいじめられっ子だった柄本つくしは、高校入学前に同い年のサッカーの天才・風間陣と偶然知り合い、フットサルの誘いを受ける。
フットサルの試合に出場した柄本は、下手なりに必死に走ってゴールを奪う。
その後風間も柄本と同じ聖蹟高校の生徒だったことが分かり、サッカー初心者の柄本がサッカー名門高校でチームメイトと共に成長していく。
この外伝は聖蹟が全国優勝を果たしたあとのサイドストーリーが収録されています。
以下ネタバレ注意です。
梁山・碇屋の家庭訪問
碇屋の家を訪問した水口は、その家庭環境に驚く。
ピアニストで天才肌の母親とは対照的に、腰が低くて常識的ながらも妻と息子両方の食事やマネジメントを完璧にこなす父。
天才を支えるが故の苦労に水口はすぐに気づくが、碇屋本人も内心では家族への感謝を抱いていた。
ピアノのリサイタルを控えて柄にもなく緊張している母のために運転手役の父のアテンドを譲り、父にも自分のために独学で試合の映像を綺麗に撮るまでになった努力を認めている。
家族への感謝を内に秘め、今日も天才はサッカーの練習に集中するのだった。
京王河原のエピソード
選手権都予選準決勝で聖蹟に敗北を喫した京王河原。
チームを牽引した丸岡と甲斐は学校へ帰り顧問の春月に敗退を報告すると、春月は2人の敗退を笑い飛ばした。
もともと丸岡と甲斐がゼロから立ち上げたサッカー部。
サッカーのことなどまるで知らなかった春月が2人を信じて顧問を引き受け、表では文句を垂れながらもサッカー部を支えてくれたことを2人は知っていた。
来年こそは必ず全国へ、2人は改めて春月との約束を胸に翌年の飛躍を誓うのだった。
聖蹟のサブメンバー・伊藤のエピソード
全国優勝を果たした聖蹟、そのベンチメンバーの一人である伊藤は、自分に一度も出番がなかったものの、聖蹟を選んだことに後悔はしていなかった。
3年間必死に努力して結局出場することは叶わなかったが、それでも上手くなった。
そんな兄の背中を見ていた弟は、兄が楽しそうにサッカーしていた姿を見て自分も聖蹟に入ることを決意。
兄が叶わなかったスタメン獲得の夢は弟に受け継がれるのであった。
青函の火村と平のエピソード
水樹と平が入団した鹿島のプロチームの練習を見学に火村が訪れる。
水樹は相変わらずだったが、平は丸坊主、そして2人とも超高校級であるはずなのにプロの先輩たちにはまるで歯が立っていないことに驚きを隠せない火村。
卒業証書授与のために平を連れて青森へ帰る道中、火村は自分が1年生ながらキャプテンを任されたことへの悩みを相談する。
そんな火村に平は「重要なのは大事なものは変えずにどう新しい自分を構築するかだ。要はそれを楽しめるかどうかだな」とアドバイス。
あの憧れの平らですらも役割を与えられてキャプテンとなり、そして今はプロ1年目として変わり続けていることを悟った火村。
勇気をもって新しい自分を切り開くために前を向くのであった。
高校選抜編
春休みに行われる合宿に、全国の選手権メンバーが選抜された。
碇屋と平が辞退するも加藤、犬童、相庭、成神、マルコ、如月、砂山らのほか、聖蹟からは水樹、臼井、猪原、君下、鈴木、風間、そして中澤監督が帯同することに。
選出されず放心状態の大柴をよそに選抜メンバーは欧州遠征へ。
世界を相手にしたレベルの高い環境でさらに高め合っていく日本選抜の面々、しかし君下だけは何もできなかった挫折と高い壁にぶち当たっていた。
しかしプレー1つ1つに集中力を研ぎ澄ませる成神に触発され、全力で考えプレーする覚悟を持った君下もついに世界のレベルに渡り合うまでに成長するのだった。
つくしと母の団らん
全国優勝後、母をバレエ鑑賞に連れていったつくし。
小百合も交えて久々の家族団らんの1日を過ごす。
つくしがいったん部を休みながらも走り方の癖を治すためにウェイトやストレッチを始めたことを聞き、小百合は「またサッカーやる姿を見れたら嬉しいかな。なんて言ったって元気もらえるから」と言葉を送る。
市中では車椅子の母に手を差し伸べる通行人の優しさにも触れ、「良い人ほど隠れている」「見方を変えれば世界はどうとでも変わる」と改めて気づいたつくし。
雨が止んだ空に美しい日差しが差し、つくしにも笑顔が溢れるのであった。
【1巻(完)のまとめ】
天才・碇屋とその母を支える父、来年に向けリベンジを誓う京王河原、聖蹟のサブメンバー・伊藤、青函の新キャプテンになった火村の決意、高校選抜メンバーによる欧州遠征、そして優勝後に約束通り母をバレエ鑑賞に連れていったつくしのエピソードが収録。
つくしもいったん部を休むものの、サッカーは続けるようでひと安心でした。
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