孔蘭が裏切者だったことを突き止めた荒邦たち。
「猟犬商会」と「救世葬苑」は失敗した孔蘭を用済みと判断し、荒邦たちに対して終業式の夜に襲撃すると予告。
決戦に向けて3年4組は「猟犬商会」と「救世葬苑」の情報を集めようと、潜入捜査を始めた。
無事に相手組織の情報を盗み出すことに成功するが、弥美姫の親が「葬儀屋」の紫炎と真名上であることが発覚。
弥美姫は真名上と壺根が組織のために成した子であり、親から子への愛が全くないことに荒邦は激怒するのだった。
5巻のあらすじを振り返ってみましょう。
弥美姫のトラウマ
弥美姫は両親との再会から恐怖で自分の部屋から出て来られなくなってしまった。
荒邦は孔蘭の入院先を訪れ、弥美姫と両親の過去を聞き出す。
弥美姫は昔はよく話す子だったが、ある日自分の声が大嫌いな母親とそっくりなことに気がついて、それから自分から声を発することをやめてしまったそうだ。
弥美姫はその“トラウマ“を忘れたくて、必死に自分を守ってきたが、両親との再会でそのトラウマが掘り返されてしまった。
荒邦は弥美姫がまた言葉を話せるようになればそのトラウマから決別できると信じ、弥美姫の住んでいる学生寮に向かう。
弥美姫の部屋の前には、休んでいる間に書き留めておいたノートを渡そうとしていた骨子の姿もあった。
部屋のチャイムを押しても応答のない弥美姫に対し、荒邦は、弥美姫が3年4組の皆に向けてこっそり書いた言葉たちが綴られたメモ帳の内容を大声で読み上げ始める。
荒邦はカバンの中から何かを出して、部屋の前で大声で叫び始めた。
弥美は顔色を買えて部屋から出てきたもののメモ帳を受け取ると再び部屋に戻ってしまう。
一方、骨子は、弥美姫の本当の声は弥美姫の母親とは違う「低めでカッコいい」声であることを明かすと、荒邦は骨子と共に弥美姫のトラウマを解決することを提案するのだった。
弥美姫の復活
荒邦と骨子は毎日、2人で弥美姫の部屋へ訪れてあれこれ仕掛けるが、なかなか弥美姫の声を引き出すことができない。
そんななか、骨子は街で着ぐるみが風船を配っているのを見て、風船の中に入っているヘリウムガスによって声が変わることを思いつく。
2人はヘリウムガスによるおかしな声で弥美姫の元を訪れると、弥美姫は思わず吹き出してしまった。
弥美姫もヘリウムガスの力を借りてついに話すようになり、いつの間にかヘリウムガスが切れていることに気づく。
その声は母親と全く違う声であることを気付かされ、弥美姫は涙を流しながら2人と喜びを分かち合うのだった。
運命の決戦日
7月21日、終業式当日。
復活した弥美姫と怪我明けの孔蘭も合流し、赤羽骨子のボディガード23人全員が集まって「猟犬商会」と「救世葬苑」との決戦が始まる。
トラウマを克服した弥美姫は母である「救世葬苑」真名上にも真っ向から対峙し、一騎打ちを制した。
弥美姫はトドメは刺さず、3年4組の医者、杜窪の元へと真名上を連れていく。
糸踏が3年4組の総員に弥美姫が真名上を倒し勝利したことを伝えると、士気が上がった。
そんななか、荒邦は戦いの最中に弥美姫の父・壺根を見かけ、壺根と対峙するのだった。
丈夫との特訓の成果
終始舐めた態度で対峙する壺根に対し、怒った荒邦が殴りかかるが、壺根も拳銃をぶっ放し応戦。
父・丈夫との猛特訓で相手の殺気を感じ取る訓練を積んできた荒邦は見事にその弾を避けるが、壺根は葬苑の仲間を使って荒邦を捕え、仲間ごと撃ってきた。
味方の犠牲を何とも思わない壺根に憤慨した荒邦は、壺根に立ち向かっていく。
その展開を読んでいた壺根は荒邦の額に銃を突きつけ、引き金を引くが、荒邦は至近距離でその弾すらも躱し、壺根を殴り倒してみせた。
無敵の澄彦
その頃、一騎当千の戦いぶりを見せる澄彦は、自分も因縁の相手である紫炎の元へと向かう。
「猟犬商会」のトップキラー“四天王”が澄彦の前に立ちはだかる。
さすがに誰かが澄彦を援護する必要があるかと思われたが、澄彦は3年4組の「罠師」愛満と「狙撃手」天貫に指示を出して地面を崩落させ、落下しながら1人で四天王を一蹴した。
狙われる孔蘭
劣勢におかれた「猟犬商会」の雁楽はモラルと共に反撃策を考え、3年4組のうち1人を殺すことを決め、ターゲットとして孔蘭に狙いを定めた。
3年4組は猛烈な勢いで勝利を目前にしていた。
孔蘭は何のために戦っているのかわからなくなり、油断した隙に追い詰められてしまうが、そこに荒邦が助けに入った。
荒邦は3年4組の一員として孔蘭を叱咤激励し、涙と共に「3年4組のみんなに謝りたい」という本心に気づいた孔蘭が再び荒邦と共に戦い始める。
しかしそのとき、孔蘭はある「歌」を耳にし、恐怖に怯え始めた。
その歌の正体は、「猟犬商会」モラルのものなのだった。
孔蘭を取り返せ!
荒邦は殺意を全く見せないモラルにあっさりと孔蘭を奪われてしまう。
そのままモラルに手榴弾を投げられ、万事休すと思われた矢先、正親が荒邦を助けに現れた。
モラルは正親の登場に驚きつつも、孔蘭と骨子の身柄の交換を提案。
全く耳を貸さない正親は銃で電撃の弾を、荒邦も渾身のハイキックを食らわせるが、モラルにはまったく効いていない様子。
そしてモラルは再び閃光手榴弾で目くらましし、孔蘭を連れ去って消えた。
誰一人死なせないため、孔蘭の救出へ急ごうとするを助け出そうと駆け出す3年4組の面々。
「救世葬苑」の比護勇道、幹部を始め響谷麗、語来坊ヰらが立ちふさがるが、そこに殺し屋を卒業したはずの「猟犬商会」豹香と貂礼が援護に駆け付け、相手を引き受けるのだった。
【5巻のまとめ】
弥美姫は母・真名上と父・壺根との再会でトラウマが蘇り再起不能になりかけるが、荒邦と骨子の努力によりトラウマを克服し、パワーアップして復帰した。
「猟犬商会」と「救世葬苑」との決戦では弥美姫が真名上を、荒邦が壺根を打ち倒す。
一方、澄彦は「猟犬商会」の“四天王”を一蹴し、因縁の相手である「救世葬苑」紫炎のもとへ。
しかし反撃を狙う敵勢力も孔蘭に狙いを定め、モラルが孔蘭を拉致。
孔蘭救出に向かいたい3年4組の前に「救世葬苑」の幹部らが立ちふさがるが、そこに殺し屋を引退した「猟犬商会」の貂礼と豹香が援護に駆け付けるのだった。
【5巻の見どころ】
弥美姫が過去のトラウマを克服するシーンは本作の最大の見どころです。
彼女が母親に似た声を嫌悪し、言葉を発することを拒んだ過去を知る荒邦は、彼女の心を解きほぐすために懸命に努力します。
特に、ヘリウムガスを使って弥美姫を笑わせ、ついに彼女が母親とは異なる自分の声を取り戻す瞬間は感動的です。
涙ながらに喜びを分かち合う三人のシーンは、トラウマから解放され、再び立ち上がった弥美姫の強さを象徴しています。
また、終業式当日の戦闘では、弥美姫が母親である真名上と対峙し、一騎打ちで勝利するシーンが見逃せません。

次巻へ続きます。
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