超ドSの殺し屋「イチ」が新宿・歌舞伎町を暗躍し、ヤクザを壊滅させていく物語。
イチは過去にイジメられたトラウマを持ち、ときに情緒不安定で泣き虫、ときに暴力を与えることに性的興奮を覚える性癖を持っています。
というか大泣きしながら惨殺し、仕事を終えるとシコるのが通常の状態です。
そんなイチをマインドコントロールして操るジジイとその一味。
ヤクザの垣原は普段は圧倒的な暴力で恐怖による支配を敷きながら、実は痛みに興奮する究極のドM。
頬は裂けて顔はピアスだらけ、拷問が趣味で部下にも容赦なく暴力を振るう割りに、自分に恐怖を与えてくれる相手に興奮してます。
その他の登場人物も基本的にみんな変態です。
グロくて怖いけど創造の上をいく展開に引き込まれる作品です。
登場人物紹介
<はぐれ者グループ>
城石 一(しろいし はじめ)
通称「イチ」。気弱な性格だが、超人的な脚力を持つ。学生時代にいじめを受けていた過去を持ち、そのトラウマを刺激されると殺人マシーンと化す。人が傷つき痛めつけられることに性的興奮を覚えるサディストな内面をもつ。
ジジイ
はぐれ者グループのリーダー的存在。小柄な初老男性の容姿をしているが、これは整形手術によるもので実年齢は30代前半。理知的で策略に長け、流暢な中国語を話すこともできる。ステロイド注射によって小柄な骨格に不相応な筋量を有している。
昇(のぼる)
ジジイの「仲間」の一人。苗字不明。白いタンクトップに坊主頭で両腕の入れ墨が特徴的な巨漢。拳銃使いで密輸ルートなどにも詳しい。武闘派の元ヤクザ者。
龍(りゅう)
ジジイの「仲間」の一人。中国訛りの日本語が特徴の中国人で、ミユキというヘルス嬢に貢がせている「ヒモ」だが、実際は女性を心の底から愛でている。
井上(いのうえ)
ジジイの「仲間」の一人。本名は加納(かのう)。鋭い目つきと禿げ頭が特徴の薬物中毒者で死体性愛者の人物で、盗聴・盗撮をはじめとした機械の扱いに長ける。元は安生組の構成員であったが破門され、整形手術を受けて新宿で生き延びている。
<垣原組>
垣原 雅雄(かきはら まさお)
ヤクザ安生組の若頭。拷問による顔にある大きな傷や裂けた口、顔に嵌められたピアスが特徴的で「ピアスのマー坊」という呼び名を持つヤクザ。痛みを性的な快感に置き換える究極のマゾヒスト。性癖上、拷問をすることも受けることも好む。
金子 修二(かねこ しゅうじ)
安生組(後に垣原組)のヒットマン。組への忠義心が高く、組のために命を投げる覚悟を持つが、かなりの臆病者でもある。息子のタケシと二人暮らしをしている。
高山(たかやま)
垣原組の構成員。垣原の傍に仕えている大男。
二郎・三郎(じろう、さぶろう)
6年前に解散した九州の悪名高き暴力団「阿籐組」の残党の双子。二人とも暴力で女をねじ伏せ、金を巻き上げる、龍とは違うタイプのヒモ。同じく阿籐組組員だった垣原に呼ばれ、対イチ用の助っ人として歌舞伎町に来た。二郎は人体を素手で引き千切るほどの怪力の持ち主で、三郎はドスの名手。本来は三つ子で、一郎という長兄がいたが、過去に些細な喧嘩が原因で二郎・三郎に殺害されている。
藤原(ふじわら)
垣原組の構成員。ヘマをすることが多いらしく、顔中に「オトシマエ」のピアスが付けられている。井上が死亡した際は屍姦を強要されるなど散々な目に遭わされている。
垣原組の関係者
カレン
安生芳雄の愛人だったホステス。夜の世界の人脈を使い、垣原を援護する。
鈴木(すずき)
「船鬼一家」の幹部だったが、ジジイの謀略で垣原から拉致・拷問され、重傷を負わされ入院。その恨みと、中国マフィアに扮したジジイらの一計から、垣原組を壊滅させるための殺し屋(=イチ)を雇う。
中沢 俊至(なかざわ しゅんじ)
安生や船鬼を傘下におさめる本家三光連合の会長。昔頭に銃弾を撃ち込まれた影響で常にフラフラしている。
船鬼(ふなき)
安生組とは同じ傘下にある、インテリ経済ヤクザである「船鬼一家」の組長。
安生 芳雄(あんじょう よしお)
新宿の暴力団の中でも武闘派として一番恐れられている安生興業の組長。垣原が慕うオヤジだったが、イチによって殺されたことで物語が始まる。
その他
林田 洋子(はやしだ ようこ)(源氏名:セーラ)
風俗店に勤務するピンサロ嬢。同棲する男にDVを受け、体中が傷だらけ。イチはそんな傷だらけの彼女との行為に興奮している。
金子 タケシ
金子の一人息子。小学生。父親と共にヤクザマンションで暮らしている。
ミユキ
龍のセフレ。ファッションヘルス嬢。龍からは「ミユミユ」と呼ばれている。
マリア
歌舞伎町のヘロインルートのほとんどを仕切るタイ人の女。飼っている犬にまでヘロインを使っている。