赤場帝一は、将来総理大臣を目指すべく、名門海帝高校へと進学し、生徒会長を目指すことに。
まず、ルーム長に選ばれ、相棒の榊原光明を副ルーム長に任命し、活動することにしたのだった。
厄介者の東郷菊馬とその右腕の根津二四三、そして6組の大鷹弾が強力なライバルとなる。
特に大鷹は外部生で、成績は超優秀、人望も厚いということで家は貧しかったが、ルーム長に選ばれたのだった。
今後の出世争いのために、まずは次の生徒会長選で勝ち馬に乗ることが必須。
大本命の氷室ローランドの忠実な犬になるべく、熱い視線を送りアピールする帝一は、同じく氷室につきたい菊馬と争うことに。
そして、氷室から任された「生徒会だより」の印刷、製本では光明に助けられて無事に勝利を収めることができた。
生徒総会で帝一は大役である校旗掲揚を氷室から任命されるが、菊馬の指示によって校旗のロープが切られてしまい、弾にギリギリのところで助けてもらう。
夏休みに、最後の1人になるまで銃で戦う、ルーム長合宿が行われ帝一は氷室を守ろうと自決したが、誰しも忘れ去られていた、2年6組森園億人の手によって氷室が撃たれてしまい、帝一は犬死してしまうのだった。
3巻のあらすじを振り返ってみましょう。
目次
父の叱咤激励
夏休みが終わり、夏合宿の件もあったことから、帝一は筋力強化に努めることにした。
父から「2学期がいかに大切な時期かわかっているな?どうすべきか言ってみろ!」と問われ、帝一は「有力者に忠誠を誓い、票固めをしなければなりません」と答えると、父からビンタが飛ぶ。
「しなければならないではない!“したい”または“させていただきたい”だ!」と指導が入る。
「帝一の國」3巻©集英社/古屋兎丸
「しなければならない、などという気持ちは見透かされるぞ、そんな甘い考えで海帝生徒会長になれない」と激が飛ぶ。
光明の名発明
夏休みの宿題といえば、自由研究。
みんなからどんな研究をしてきたか?という問いに、帝一は大学生並みの研究をしていた。
そして光明の自由研究はウソ発見器、「ウソニャン一号」を寝不足で作ってやってきた。
「帝一の國」3巻©集英社/古屋兎丸
試しに帝一で試してみると、見事にウソが当たっていた。
のちに大きな役割を果たす名発明だ。
帝一の目
放課後は2学期始まってから初の評議会だった。
一番はじめに行って、先輩方の机周りを雑巾がけしておこうと気張って向かう帝一。
しかし、先客がいた。
菊馬と根津だ。
帝一たちの考えを読んで先回りしていたのである。
そして弾が現れる。
帝一は弾が美美子を抱擁したことをまだ根に持っていた。
抱擁では負けたが、帝一はあらゆるところで勝っている!と思うのだった。
「帝一の國」3巻©集英社/古屋兎丸
そして…氷室先輩、その人が現れると、空気が張り詰め、その一瞬で帝一の目は従順な犬の目へと変わるのだった。
忠犬ハチ公ならぬ忠犬無限大公
帝一は誓う。「氷室先輩、僕はあなたの忠犬無限大公になります!」と。
「帝一の國」3巻©集英社/古屋兎丸
評議会が始まり、次期生徒会長の3人を選ぶ堂山の心の中を覗いてみると…
草壁は大物政治家の息子。
勝負事に負けたくない森園が生徒会長になったら学校にも有益なことだろう。
そして氷室。
初対面の時に通学路で靴をなめてきた従順さ、あの衝撃は忘れない。
次期生徒会長を誰にするか、考えを巡らせる堂山。
その様子を見ていた帝一は鬼の形相になり、自分は何としても氷室を勝たさねば!と、森園に足をかけてコケさせる。
「帝一の國」3巻©集英社/古屋兎丸
自分の働きで氷室先輩を圧倒的大差で会長にしてみせると強く心に誓い、そんな帝一の様子を見ていた氷室もまた帝一に期待を寄せるのだった。
美美子との初抱擁
帝一は夏合宿で美美子と気まずい雰囲気になってしまっていたため、高級レストランに招待し、一緒に夕食を共にした。
そして店のピアノで、帝一は美美子の好きなショパンを弾き、美美子に「やはり帝一君のことが好き」と思わせる。
美美子の許しを乞えた帝一は、夜景の綺麗な公園へと行き、抱擁を交わす。
「帝一の國」3巻©集英社/古屋兎丸
美美子は一瞬、弾のことを思い出すが、帝一のことが好きなんだ、と自分に言い聞かせる。
氷室からの特別任務
翌日、氷室に呼び出された帝一、光明、菊馬、根津はある特殊任務を氷室から頼まれる。
それは、堂山生徒会長の次期生徒会長候補の1人である草壁を消して欲しいというものだった。
堂山が草壁を指名しないよう、どんな手を使ってもいいから堂山と草壁に知られないように草壁を消し去って欲しいというものだった。
「帝一の國」3巻©集英社/古屋兎丸
菊馬のハニートラップ
帝一たちは草壁の情報収集をしようとするが、時すでに遅し。
菊馬たちは草壁のあらゆるデータを調べ上げており、先に作戦を仕掛けられてしまう。
それは、草壁が実は女好きである、という推理から立案したハニートラップ作戦だった。
可愛らしい女学生が草壁に声をかけ、喫茶店に誘わせる。
その女学生の正体は、菊馬のクラスメイトである演劇部の美山玉三郎だった。
「帝一の國」3巻©集英社/古屋兎丸
そして、丘の上公園へと誘い、ベンチに座って誘惑。
草壁が強引に抱きしめにきたところで美山は逃げ、菊馬の作戦は成功。
実はその公園は富貴に厳しい唐沢先生の自宅のすぐ近くであり、唐沢先生が自宅の屋上でゴルフの練習をする時間帯を狙っていたのである。
その翌日、草壁の担任が校長に呼ばれ、草壁が女学生に乱暴しているところを見た、という唐沢先生の証言が出てきた。
「帝一の國」3巻©集英社/古屋兎丸
草壁の不純異性交遊について評議会が開かれ、学校の校則に不純異性交遊の禁止が入ったが、草壁のルーム長はく奪は実現しなかった。
堂山は、草壁が女学生から声をかけられたことや、誰かが草壁のことを嵌めようとしているかもしれない、ということも考慮して、今回は不問とする、ということになったのだった。
「帝一の國」3巻©集英社/古屋兎丸
帝一にとっては、美美子との交際に影響する決定になり、窮地に陥ることに。
やむなく帝一は老人に変装して美美子の家へと向かい、事情を話すのだった。
任務を弾に知られてしまう!?
帝一と光明は草壁を失脚させるため、策を練っていた。しかしそれを昼寝していた弾に聞かれてしまう。
弾は「卑怯な手を使ったら告発する、男なら正々堂々闘おうぜ!」と交換条件を出すのだった。
帝一たちは決定的な方法が見つからないまま日にちだけが過ぎていた。
そこで帝一が考えた秘策は、担任の川俣の大好きな「赤毛のアン」の展覧会を父のコネで実現し、原画やキルトを生で見せる代わりに、川俣から草壁をルーム長から外すように便宜を図ってもらう作戦だった。
「帝一の國」3巻©集英社/古屋兎丸
川俣は、草壁のクラス担任の国語教師に「次期国語主任にする」と言い、草壁をルーム長はく奪処分にしてもらいたいと担任に命ずる。
しかし、草壁の担任は自分のクラスから生徒会長を輩出するのが夢だと断られ、作戦は失敗に終わるのだった。
草壁、調子に乗る
一方、菊馬たちもあれこれ手を打つ。
草壁宅に侵入し、成績不振にするために中間試験の勉強中に草壁が飲んでいた飲み物に睡眠薬を混ぜたり、再び美山を使ってハニートラップ作戦を試みる。
しかし、テストの結果は悪いものではなかったし、女学生からの愛の告白も「僕が生徒会長になったら付き合おう」と逆に生徒会長への意欲を掻き立てるものになってしまった。
「帝一の國」3巻©集英社/古屋兎丸
毘沙門天に問う
帝一は父の背中を流すべく、一緒に風呂に入っていた。
幼い頃より父の刺青である毘沙門天に悩みを相談してきたからだ。
毘沙門天は、一番シンプルな方法を己に問うてみなさい、とお告げを帝一にしたのだった。
そして、草壁の光を消す…ということを思いつく帝一。
「帝一の國」3巻©集英社/古屋兎丸
その名は『月蝕作戦』と銘打った!
月蝕作戦開始!
次期生徒会長候補者3名を発表する、運命の評議会の日。
帝一たちは堂山の通学路で待ち伏せし、堂山にウソ発見器を貸し出すことに。
まんまと興味を持った堂山は、光明の発明したウソ発見器を2年生のルーム長全員に着けさせ質問を開始。
「帝一の國」3巻©集英社/古屋兎丸
氷室と草壁が自分に隠し事をしていることを暴き出し、更に問いつめていく。
やむなく氷室は帝一を切ろうと、自分が草壁をハメようとしていた策略を告白する。
しかし、堂山はそんなことはお見通しであり、氷室は不問に付された。
続いて草壁への尋問が始まると、草壁は1年の文化祭の時、本田章大を陥れたことが発覚。
「帝一の國」3巻©集英社/古屋兎丸
文化祭クライマックスの照明をトラブらせてめちゃくちゃにしたのは、本田とされていたが、本当の犯人は草壁だったのだ。
文化祭の失敗のせいで堂山は前会長に激昂され、1週間飲まず食わずで、雨に打たれて土下座を続けて、許しは貰えたものの、肺炎になり入院してしまった過去があった。
堂山は冤罪で冷遇し続けていた本田に謝り、まだ堂山を尊敬し忠誠心を持ち続けていたことから、本田が次期生徒会長候補に決まった。
候補者3名は氷室ローランド、森園億人、本田章太となったのだった。
「帝一の國」3巻©集英社/古屋兎丸
策士、帝一作戦成功
噓発見器を使って堂山を騙そうとしていた帝一と光明も不問となった。
逆に氷室に対する忠誠心はすごいものだ、と褒めたくらいだ。
帝一はみんなの前で、号泣したふりをした。
みんなは赤場も可愛いところがあるな、と話していたが、帝一は「月蝕作戦成功!!」とその嬉しさでいっぱいなのだった。
「帝一の國」3巻©集英社/古屋兎丸
ピアノ少年が自分の国を目指すまで
文明小4年、赤場帝一。
優れた小学生ピアニストだった帝一は数々のコンクールでの優勝をわが物にしていた。
しかし、学校でその栄誉が称えられることは帝一にとって嬉しいことではなかった。
気弱な帝一は菊馬と根津に大切な楽譜を取られてはイジメられて、美美子に取り返してもらっていたからだ。
それを面白く思わない菊馬と根津。
菊馬以外にも帝一のピアノを面白く思わない人物がいた。
それが父・譲介だ。
「帝一の國」3巻©集英社/古屋兎丸
「ピアノのせいでなよなよした性格になって情けない、海帝の生徒会長になれない、自分の国を作れるのは男にとってこれ以上の大きな夢はなかろう」
と言い放ち、帝一の根性を叩き直そうと滝行に連れて行こうとする。
ピアノを応援したい母・妹と父との間で激しい口論となり、自分がピアノをすることが争いの種になると思った矢先。
「帝一の國」3巻©集英社/古屋兎丸
もみ合いのなかで帝一はピアノに頭を強くぶつけてしまった。
それから帝一は鋭い目つきとなり、「自分の国を作れるなら、誰も自分のピアノを邪魔しないでしょ」と不気味につぶやき、父の言いつけ通り滝行へと向かうことにするのだった。
【3巻のまとめ】
氷室から帝一、菊馬は草壁を生徒会長候補から消すことを任命される。
菊馬はハニートラップを仕掛けるが、失敗に終わる。
帝一は気まずかった美美子と高級レストランで食事をし、抱擁に成功する。
帝一たちの作戦は、光明が夏休みの自由研究で作ったウソ発見器を堂山に貸し、2年生ルーム長全員に着けさせ、過去にあった文化祭での草壁が同級生・安田を陥れた一件をあぶりださせ、うまく草壁を失脚させることができたのだった。
次巻へ続きます。
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