空手の大会に颯爽と現れ、あっさりと優勝した範馬刃牙。
その正体は東京ドームの地下に存在する禁じ手なしの裏闘技場のチャンピオンだった。
地下の闘技場では現役横綱やプロレスラーをはじめ、様々な闘技者が禁じ手なしの異種格闘技戦を繰り広げる。
幼少の頃から刃牙は「地上最強の生物」と謳われる父、範馬勇次郎に勝つことを目標にし、大富豪である母、朱沢江珠の管理を離れて家出。
山籠もりの修行で脳内麻薬の制御と死に際の集中力を体得し、過酷な修行の末、夜叉猿や日本一強いヤクザ、花山薫との死闘にも打ち勝つ。
さらに刃牙は勇次郎に匹敵すると称されるガイアをも倒し、ついに勇次郎との決戦を迎えた。
母、江珠の愛を勝ち取るために刃牙は奮起するが、結果は惨敗。
最愛の母も刃牙を守るために戦いに割って入り、勇次郎の腕に抱かれながら息を引き取った。
勇次郎と刃牙の決闘は幕を引き、刃牙は母の仇を討つために武者修行へ出る。
そしてたどり着いた先が後楽園の地下闘技場。
刃牙はご老公に直談判して正ファイターの座を勝ち取り、その後瞬く間にチャンピオンにまで上り詰めることとなるのだった。
その後楽園に再び強者が集い、地上最強を決める最大トーナメントの開催が決定する。
激戦の末、刃牙とジャック・ハンマーの2人が決勝まで上り詰めた。
決勝で激突する刃牙とジャック。2人は兄弟だった。
初めて明かされる真実に融和ムードが流れるが、試合開始と共に本気の殴り合いへ。
ジャックの噛みつきにより刃牙は上腕動脈を負傷、出血が止まらず戦闘不能まであと3分。
闘いの中で進化を遂げる刃牙は鎬昂昇の紐切りや克己のマッハ突きを繰り出して攻める。
対するジャックも反撃するが、度重なるドーピングにより身体がついに限界を迎えた。
マックシングにより身体が崩壊に向かうなか、更なるスピードを手に入れたジャックの猛攻が始まる。
42巻のあらすじを振り返ってみましょう。以下ネタバレ注意です。
決勝 刃牙 vs ジャック・ハンマー 決着
刃牙の身体が吹っ飛び、防御した左腕も負傷。
対するジャックもパンチの衝撃に自分の身体が耐え切れず、右腕を複雑骨折。
それでもジャックは蹴りで刃牙に追い打ちをかけ、刃牙の戦意が折れていく。
と、ここでジャックが胃から大量の吐しゃ物を吐き散らし、身体がどんどん痩せ細っていく。
〈大量の吐しゃ物をまき散らすジャック [グラップラー刃牙 42巻](c)秋田書店/板垣恵介〉
いてもたってもいられず紅葉が駆け寄るが、紅葉が触っただけで指を骨折するほどジャックの身体は硬く研ぎ澄まされた。
ステロイドによる肉体の崩壊を暴挙ともいえるハードワークで奇跡的に乗り越え、ダイヤのように硬く無駄のない身体を手に入れたのである。
〈ジャックに残ったのは全く無駄のない身体 [グラップラー刃牙 42巻](c)秋田書店/板垣恵介〉
ジャックはその身体で刃牙に猛攻を仕掛ける。
が、防御に徹する刃牙に何かを見て驚き、攻撃の手を止めた。
その隙に刃牙は死力を振り絞って最後の技を仕掛ける。
最後に賭けたのはフロントネックロック。
〈刃牙の全てを賭けた締め技 [グラップラー刃牙 42巻](c)秋田書店/板垣恵介〉
力の限り締め上げる刃牙と、耐えるジャック。
全力で締め上げる刃牙の背中には鬼の貌が浮かび、ジャックが耐え切れずにブラックアウト。
死闘の末、刃牙が優勝を飾った。
〈刃牙が優勝 [グラップラー刃牙 42巻](c)秋田書店/板垣恵介〉
王者への祝福
チャンピオンベルトを持てないほど力を使い果たした刃牙。
闘ったライバルたちが刃牙に寄り添い、若き王者を出迎える。
〈祝福に包まれる [グラップラー刃牙 42巻](c)秋田書店/板垣恵介〉
祝福に包まれながら、刃牙はより一層強くなることを誓った。
ジャック、一日に二度目の敗北
決勝が終わり、駐車場では勇次郎にジャックが勝負を挑む。
敗北者に興味を失った勇次郎だが、ジャックが一方的に仕掛ける。
勇次郎はジャックの首に噛みつき、さらにジャックのパンチにカウンターを合わせてKO。
〈勇次郎に敗れるジャック [グラップラー刃牙 42巻](c)秋田書店/板垣恵介〉
ジャックはそのまま駆けつけた救急車で搬送され、そこにはジェーンとも思わしき女性も同乗するのだった。
外伝:アントニオ猪狩とマウント斗羽の夢の一本勝負へ
闘いの終わった後の闘技場で、一人感傷に浸る刃牙。
大会は終わったが、観客のいないこの東京ドームで2人の男が戦うために闘技場へ向かう。
アントニオ猪狩とマウント斗羽。
プロレス界のレジェンド2人による夢の一本勝負が幕を開けようとしていた。
〈物語は外伝へ [グラップラー刃牙 42巻](c)秋田書店/板垣恵介〉
【42巻のまとめ】
ドーピングをも乗り越え、完璧な体となったジャック。
死闘の末、刃牙が死力を尽くしたフロントネックロックでジャックに勝利し、見事優勝を飾った。
刃牙への祝福のなかで大会は幕を閉じるが、誰もいない後楽園にアントニオ猪狩とマウント斗羽の姿が。
プロレス界のレジェンド同士の夢の対決が人知れず行われようとしていた。
外伝へ続きます。
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参考格闘漫画界の巨塔の原点『グラップラー刃牙』全42巻+外伝【ネタバレ注意】
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