裏稼業専門の組織、通称「ファブル」がしばらく休業を決め、プロの殺し屋であるアキラとヨウコは一般人として世間に溶け込むことに。
組織のボスと付き合いのある大阪の地元ヤクザ・真黒組に面倒を見てもらうこととなり、真黒組の若頭・海老原や構成員のクロ、高橋らが佐藤兄妹と接点を持つように。
近所の女性・ミサキと出会い、その伝手でイラスト制作会社オクトパスでアルバイトをすることとなったアキラ。
海老原の弟分・小島や悪徳ビジネスを企む興信所・宇津帆らのトラブルに巻き込まれながらもプロとして対決を制し、いつしかミサキとアキラの距離が近づいていく。
しかし平穏も束の間。
ファブルと接点を持つためクーデターを企てた真黒組の幹部・砂川は組織のNo.2である山岡と共謀し、裏稼業人のマツとフリーの殺し屋・二郎を雇って浜田組長を毒殺。
恐怖を感じない山岡の目的は砂川のクーデターを利用してドラマチックな展開を楽しむことにあり、唯一正体の掴めない「佐藤アキラ」をラスボスに認定し、シナリオを考え始める。
さらに山岡は中国から弟子のアザミとユーカリを呼び寄せ、砂川のクーデターの障害となりそうな真黒組の幹部・水野を脅して傘下に加える。
一方のヨウコは山岡が自分の両親の仇と確信し、身の安全を図るマツと協力して山岡への復讐を試みる。
しかし襲撃は失敗し、シナリオを盛り上げるためにミサキに危険が及ぼうとした際、ついにアキラが正体を現した。
アキラは山岡・アザミ・ユーカリの3人を同時に牽制、アザミは山岡の意を汲んで同門による素手での対決を申し入れ、先方にユーカリが臨む。
アキラはユーカリを正面から圧倒し、「暗殺の最高傑作」と評される実力を見せつけるのだった。
19巻のあらすじを振り返ってみましょう。以下ネタバレ注意です。
アキラとアザミが協力、逃走する山岡
ユーカリが立ち上がり、再びアキラに仕掛ける。
しかしアキラはユーカリを一蹴、次の相手はアザミが乗り出す。
アザミに殺意がないことに気づいたアキラが山岡に悟られないように読唇術で語り掛ける。
アザミはボスから「山岡を拘束する」という密命を受けていることを明かし、2人は戦うふりをしながら山岡の制圧に向け共闘関係となった。
〈アキラがアザミが協力[ザ・ファブル 19巻](c)講談社／南勝久〉
アキラがハンモックを山岡にかけると、山岡も銃を撃ちながら反撃。
アキラ・アザミで牽制し、ヨウコがすかさず山岡に発砲、ダメージを与えることに成功する。
山岡の銃の残弾は1発。
山岡はあえて傷の深さを悟られないようハンモックを被ったまま倉庫から脱出し、車で逃走する。
〈逃走する山岡 [ザ・ファブル 19巻](c)講談社／南勝久〉
アキラとアザミがその後を追うのだった。
野に放たれた山岡から全員を守りぬけ
アキラとアザミが山岡を狙うが、手負いの山岡は車ごと海へダイブし、追跡を逃れる。
〈山岡が海にダイブ [ザ・ファブル 19巻](c)講談社／南勝久〉
山岡に逃げられた2人は仕方なくアジトの倉庫に戻り、アザミが意識を取り戻したユーカリらに事情を語り、全員の持つ情報を合わせて今後の対応を考える。
アザミが中国から戻る前にアキラの顔写真と共に山岡拘束の密命を受けていたこと、そして山岡が暴走し浜田組長暗殺にも関与したこと。
それを聞いたユーカリは自分が覚えさせられた毒のレシピが浜田暗殺に使われたことを確信する。
〈全員が狙われる [ザ・ファブル 19巻](c)講談社／南勝久〉
恐怖心が無くエンターテイメントを求める山岡は、今や楽しみながら全員をターゲットにする脅威となった。
必要なのは、山岡を捕まえる策を練りながらも誰一人犠牲者を出さないこと。
アキラはミサキに自分の正体がプロの殺し屋であることを改めて明かし、巻き込んでしまった責任としてミサキを守りぬく覚悟を口にする。
〈ミサキを守る覚悟 [ザ・ファブル 19巻](c)講談社／南勝久〉
単独行動は避け、アキラがミサキを、アザミが田高田社長を、マツは自分の娘を守り、ユーカリとヨウコがペアを組む。
さっそくアキラは新しいバイトとしてアザミを田高田に紹介、またスズムシはアキラの案で真黒組で面倒を見てもらうこととなるのだった。
砂川を始末、デスゲーム開始
スズムシを預かってもらう代わりに、浜田暗殺の真相を海老原に教えるアザミとマツ。
〈一連の真相を知る海老原 [ザ・ファブル 19巻](c)講談社／南勝久〉
真相を知った海老原は、黒幕である砂川と山岡、実行犯で身を隠した二郎、そして娘を人質に捕らわれていたとはいえ協力したマツに敵意を向ける。
観念したマツが詳細まで全てを説明し、海老原は二郎の捜索を命じる一方、自身は真黒組のメンツをかけて砂川と水野の捜索に出る。
〈二郎を探せ [ザ・ファブル 19巻](c)講談社／南勝久〉
一方、難を逃れた山岡は砂川の息のかかったラブホテルに身を潜め、作戦を練る。
山岡はその場で最後の銃弾一発で砂川を殺し、海老原に電話をかけてゲーム感覚で宣戦布告。
〈砂川を始末しゲーム開始 [ザ・ファブル 19巻](c)講談社／南勝久〉
砂川の銃を奪い、さらに暴走を始めるのだった。
【19巻のまとめ】
ボスから「山岡を拘束する」という密命を受けていたアザミがアキラと協力し、山岡を追い詰める。
しかし山岡は傷を負いながらも追跡を逃れ、取り逃がしたアキラたちは結託して誰も死者を出さないよう山岡からの襲撃に備えることに。
海老原も一連の真相を知り先代の暗殺に関与した二郎・砂川・水野を血眼で探す。
一方、難を逃れた山岡は身をひそめながら砂川を始末し、ゲーム感覚で海老原たちに向け宣戦布告するのだった。
次巻へ続きます。
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