空手の大会に颯爽と現れ、あっさりと優勝した範馬刃牙。
その正体は東京ドームの地下に存在する禁じ手なしの裏闘技場のチャンピオンだった。
地下の闘技場では現役横綱やプロレスラーをはじめ、様々な闘技者が禁じ手なしの異種格闘技戦を繰り広げる。
チャンピオンである刃牙は”紐切り”を得意とする鎬昂昇・マウント斗羽・鎬紅葉を倒すが、「地上最強の生物」と謳われる父、勇次郎にはまだまだ到底及ばない。
父との対戦に向けて過去に想いをはせる刃牙。
13歳の頃の刃牙は不良集団を相手に真っ向から喧嘩するも途中でKOされてしまう。
大富豪である母の管理下で英才教育を受けていたが、より強くなるために自立することを宣言し、家出した。
中学校では敵なしの存在だが、そんな刃牙に100万円もの懸賞金をかけてまで対戦相手を探す男が現れる。
この男の真意とは―。
10巻のあらすじを振り返ってみましょう。以下ネタバレ注意です。
日本一強いヤクザ、花山薫
栗谷川は朱沢グループの一員であり、刃牙の母である朱沢江珠の指示でヤクザのもとを訪れてまで刃牙にあてがう相手を探していた。
そこで名前があがったのが花山薫。
15歳にして花山組の組長を務め、素手喧嘩では日本一強いヤクザとも称される男。
遊びで500円玉を曲げるほどの握力を持ち、たった一人で50人を相手に丸腰で勝利し対立する組を潰したこともある。
世界一のボクサー、トミー・カービン
空手の次は柔道でも圧倒した刃牙。
相撲でも負けず、最後はボクシング。
当然中学生チャンプごときが刃牙に勝てるはずもなく、刃牙はより強い相手を求めて世界一のボクサーの名前を聞き出す。
現在日本にいる最強のボクサーはトミー・カービン。
全米ヘヴィ級で全試合KO勝ちを続けるチャンピオンである。
〈より強い相手を求めて [グラップラー刃牙 10巻](c)秋田書店/板垣恵介〉
その名を聞いた刃牙は早速トミーに会いに行くことを決めた。
花山に接触する栗谷川
花山との面会にこぎつけた栗谷川は自らの正体を明かす。
〈花山薫 [グラップラー刃牙 10巻](c)秋田書店/板垣恵介〉
花山の強さを疑う栗谷川は、花山の出入りについていくことに。
向かった先はとある倉庫。
組織同士の抗争に結着をつけるためのタイマンの場であった。
花山の相手はあのトミー・カービン。
相手の組に金で雇われていたのである。
〈花山vsトミー [グラップラー刃牙 10巻](c)秋田書店/板垣恵介〉
花山vsトミー・カービン
トミーを相手にしても花山は全く動じない。
それどころか、正面から殴り合ってケタはずれの破壊力を誇る拳でトミーをKOしてみせた。
〈花山の拳 [グラップラー刃牙 10巻](c)秋田書店/板垣恵介〉
勝負がついてからも花山はトミーの顎、肘関節、耳を壊していく。
人を壊すのに躊躇のない残虐性も持ち合わせていた。
栗谷川から報告を受けた江珠は花山を刃牙と戦わせることを決める。
初めは興味を示さなかった花山も、刃牙の父である勇次郎の名前を聞くと表情が変わった。
刃牙vsユリー・チャコフスキー
トミーに挑むべく、滞在中のジムを訪れた刃牙。
しかしトミーの姿はそこにはなく、代わりにJウェルター級で最強と称されるユリー・チャコフスキーがいた。
ユリーは常人には過酷なトレーニングも易々とこなし、タイのムエタイチャンピオンであるセンサラック・ディーノイとのスパーリングでも圧勝。
ユリーはJウェルター級ながら6階級同時制覇も夢ではなく、ヘヴィ級を相手にしても引けをとらない強さを持っていた。
〈圧勝するユリー [グラップラー刃牙 10巻](c)秋田書店/板垣恵介〉
刃牙はすぐさまユリーとのスパーリングを希望する。
ユリーもヂギール族の戦士として挑まれた闘いに背を向けない。
スパーリングではユリーは手を抜くことなく、刃牙ですら見切れない速さのパンチでボコボコにする。
〈ボコボコにされる刃牙 [グラップラー刃牙 10巻](c)秋田書店/板垣恵介〉
必死に動き回って足掻く刃牙だったが、結局手も足も出ずに失神KOを喫した。
意識が戻ると、刃牙は何もできなかった悔しさで涙を流し、周りのボクサーたちに八つ当たりするのだった。
【10巻のまとめ】
江珠の指示で刃牙にあてがう強敵を探す栗谷川。
そこで名前が挙がったのは日本一強いヤクザ、花山薫。
栗谷川は早速接触を図り、花山も刃牙とその先にいる勇次郎に強い興味を持った。
一方の刃牙はボクシングjウェルター級最強のユリー・チャコフスキーとスパーリングするも、手も足も出ずに惨敗。
何もできなかった悔しさで涙を流すのだった。
次巻へ続きます。
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