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旅芸団の正体は皇帝暗殺を企む刺客だった『拳闘暗黒伝セスタス』2巻【ネタバレ注意】

~前巻までのあらすじ~

15歳の少年セスタスはヴァレンス剣闘士養成所に所属する拳奴であり、「100勝すれば自由の身」という条件で過酷な戦いの道を歩み出した。

元拳奴のザファルに師事し、師の仇敵であるデミトリアスやその息子ルスカとの出会い、そして弱い17歳にしてローマ皇帝に即位したネロとその母アグリッピーナと、セスタスの周囲で物語が動き始める。

アグリッピーナの嫌がらせでルスカと決闘させられることとなったセスタスは、ルスカの駆使する総合格闘技の前に何もできずに完敗し、敗北を噛みしめながらもっと強くなることを胸に誓うのだった。

2巻のあらすじを振り返ってみましょう。以下ネタバレ注意です。

赤毛のアスレイとの出会い

闘技場で拳奴として生き延び続けるセスタス。

まだ精神的な未熟さと打たれ弱さが目立つ不安定な状態であり、まだ3勝しか挙げられず自由への道は遠い。

一方のルスカはこの日も圧倒的な勝利を挙げ、いつか父を倒すまで強くなることを目指す。

そしてその日、セスタスは旅芸団メイソン一座の看板芸人である赤毛のアシュレイと出会う。

セスタスと同様、メイソン一座もネロに招待されて宮廷に来ていた。

軽い身のこなしで宙返りしながら見事にナイフを投げるアシュレイ。

しかしその正体には裏があるのであった。

ネロの側近たち

その日、同じく宮廷に招かれ彫刻品のモデルをすることとなったセスタスとルスカ。

ルスカの胸には過去、襲撃を受けて殺されかけた際にできた刺し傷が残っていた。

そのときの黒幕を知っているルスカは皇帝ネロに恨みを抱いていたが、当のネロは何も知らない様子。

そしてその一方、ネロの物見狂いに近衛隊長のブルスネロの教師を務める哲学者のセネカは困っているようだ。

そこにデミトリアスが進言しようとするも、デミトリアスのことをライバル視するブルスは聞く耳を持たないのであった。

ネロの暗殺を企むメイソン一座

メイソン一座の正体、それは先帝クラウディウス一派に協力しネロの暗殺を企む暗殺集団であった。

風呂で偶然アシュレイと再会したセスタスはアシュレイが女であることを知り驚きながらも、これまで女であることを隠し通してきたアシュレイの逆鱗に触れ、言えない秘密を握ってしまう。

アシュレイは幼い頃に母を亡くし孤児の女として売り飛ばされたところから、女であることを隠して必死に這い上がってきた境遇を持ち、母の為にいまローマ皇帝を殺す実行犯という大役を任されていた。

先帝クラウディウスの実子である皇后オクタヴィアとその弟ブリタニクスは、クラウディウスが死後に再婚したアグリッピーナが巧みな計略で連れ子のネロに帝位を継がせたことを快く思っておらず、ブリタニクスはクラウディウスの死もアグリッピーナの描いた謀略ではないかと勘繰るほど。

そんなクラウディウス一派が雇ったのがメイソン一座、そしてその夜暗殺が決行されようとしているのだった。

暗殺失敗、アシュレイは流刑に

夜、アシュレイが庭からロープを渡って宮廷に侵入するところを目撃したセスタスはすぐに後を追う。

アシュレイはそのまま皇帝の寝室にたどり着きナイフを突き立てるが、寝室でネロに扮していたルスカによって制圧されてしまう。

事前に計画を傍受していたデミトリアスが罠を仕掛けていたのである。

アシュレイが女であることを見破ったルスカが躊躇う隙にアシュレイは逃走を試みるが、庭でセスタスや近衛兵たちに囲まれてしまった。

暗殺を防いだデミトリアスが功を挙げ、アグリッピーナはメイソン一座を拷問にかけて宮中にいる反逆者を炙り出しにかかる。

そしてクラウディウス一派の5人が首謀者として判明した後、全員が服毒自殺。

最後に残ったアシュレイも処刑の対象となってしまうが、アシュレイを死なせたくないセスタスとルスカは両名の身体を張った機転で弁明を図り、死罪を免れた。

その後アシュレイは流刑に減刑されるが脱走するのだった。

孤独に恐怖するネロ

クラウディウス一派に命を狙われたと知り、ショックを受けるネロ。

クラウディウスが死んだのが母アグリッピーナの仕業であり、その報復で狙われたのではないかと疑心暗鬼に陥り、信頼できる味方としてセスタスに「どこにも行かないでくれ」とすがる。

しかしセスタスは皇帝直々のお願いにも関わらず、師や共に育った家族同然の仲間たちのために固辞。

そしてまた、仲間たちと自由を得るための闘いの日々に身を投じるのであった。

【2巻のまとめ】

先帝クラウディウス一派に協力する暗殺集団メイソン一座が旅芸団を装ってネロの暗殺を企む。

計画を看破していたデミトリアスが暗殺を阻止し、実行役であった少女アシュレイは同情したセスタスとルスカによって死罪を免れ、流刑となった。

命を狙われたことにショックを受けるネロは、母アグリッピーナが先帝クラウディウスを謀殺したのではないかと疑心暗鬼になり、孤独に恐怖する。

信頼できる味方としてセスタスを自分専属の奴隷にしようとするが、師や共に育った仲間たちのためにセスタスは皇帝のお願いを固辞し、再び闘いの日々に身を投じるのであった。

次巻へ続きます。

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