三里三中の2年生、上場は友達とグルになってみんなの憧れ女子バレー部の青田の下着姿を盗撮しようとするが、そこを阻んだのが富士山牧央、全長１８１㎝のブラジャーからはみ出そうな胸だった。
その姿が忘れられず上場は富士山さんにコクハクする。富士山さんの答えはYesだった。
それからというもの部活をサボっていた上場は、練習を励むようになり、富士山さんと共に秘密の交際をしながら一緒の時間を過ごすようになる。
「みまもりケータイ」しか持っていない富士山さんとは毎日、神社で落ち合うのが約束。
夏休みの花火大会では友達の目を盗みながら、上場は大勢の人波に紛れて富士山さんの手を握ることに成功する。
部活の夏合宿で上場と富士山さんの距離が近づくが、まだ恥ずかしい気持ちが先に立ち2人の交際はオープンにできないまま。
体育祭が終わり秋になると、富士山さんは成長痛でしばらく部活を休まざるを得ないことに。
上場は部活の皆に迷惑をかけることに落ち込む富士山さんを慰めながら、今までできなかった放課後デートを提案するのだった。
4巻のあらすじを振り返ってみましょう。
目次
富士山さんと初放課後デート
上場は念願の富士山さんとの放課後デートで、遠くのショッピングモールへ。
「富士山さんは思春期」4巻©双葉社/オジロマコト
周りからは「大人と子どもみたい」とからかわれて赤くなる富士山さん。
映画や洋服屋でのショッピングなど、上場は積極的に提案するものの、富士山さんはあまり乗り気ではないご様子。
富士山さんは口にこそ出さないが、映画館では後ろの座席の人の邪魔にならないか気にしてしまうし、洋服屋では自分に合うサイズがあることの方が少ないと知っていたのである。
洋服屋さんでアレコレと試着を薦めた結果、店員からサイズがないことを知らされた上場は「ヘタこいた」と落ち込む。
一方で、雑貨屋さんで大きなベッドを見つけると、喜んで寝ころぶ２人。
ドキドキが止まらない。
そこへ、同じ学校の女子がやってきてしまい、バレそうになるが、上場は富士山さんの後ろに隠れて難を逃れるのだった。
富士山さんのホンネ
同じ学校の女子がショッピングモールに来たせいで、2人は急いで外へ出て、当てもなく歩いていたところで見つけた大きな公園へ。
「店の中だったら映画とか買い物とかボーリングとかなんだってできたのに」と残念がる上場。
それに対し、富士山さんは映画館では後ろの座席の人への配慮が気になってしまい苦手なこと、ボーリングはシューズがなく、買い物も自分に合うサイズが店に無いことがわかっているから欲しいと思わないことなど、本音を打ち明けた。
「富士山さんは思春期」4巻©双葉社/オジロマコト
上場は富士山さんが定番のデートすらも楽しめない不憫な女の子なのかと凹む一方、富士山さんは公園にいた小学生たちと遊んで葉っぱまみれ。
富士山さんに欲しいものはないのかと上場が尋ねると、富士山さんは不意に上場のしていたネクタイを自分のものと交換し、上場の首にネクタイを巻いてあげた。
お返しに上場も富士山さんの首にネクタイを巻こうとする。
「富士山さんは思春期」4巻©双葉社/オジロマコト
髪の毛が引っかかり、うまく巻けず変な巻き方になってしまったりしたが、なんとか成功した上場なのだった。
テスト期間と倉敷先生の引っ越し
テスト期間を乗り越えてもネクタイを交換したのは２人だけの秘密。
上場と富士山さんは階段ですれ違いざまにネクタイをギュッと掴み合図する。
そうこうしているうちに、保健の倉敷先生は富士山さんに部活再開の許可を伝える。
そんな倉敷先生がいる保健室の中はいらないものでいっぱい。どうやら倉敷先生は引っ越しをするようであり、女子バレー部員たちは男子たちも誘って引越しを手伝うこととなる。
こうして引っ越し当日を迎え、生徒6人と倉敷先生で作業開始！
梅木と少しでも距離を縮めたい井出っちだけはジャージではなくかわいいワンピース姿で来たが、早々に部活のTシャツとジャージに着替えさせられることとなった。
男子は荷物運び、女子は荷造りをするなか、思春期の男子の１人である小谷野は「下着」と書かれたダンボールを見つけてしまう。
一方、２人がかりで作業している富士山さんと上場は近所のおばあさんから新婚と間違えられるハプニングがありつつ、時にはじゃれ合いながら新居で荷解きを担当。
「富士山さんは思春期」4巻©双葉社/オジロマコト
そして「食器」と書かれた段ボールを開封すると中から大量の大人の女性の下着が出てきたため、２人は照れてしまう。
逆に「下着」と書かれた段ボールの中身は食器であり、期待に胸を膨らませながら開封した小谷野はがっかりするのであった。
差し入れしたい富士山さん
引越し前の家ではみんながほうきを持ちながら、家にゴキブリがいると騒いでいた。だが倉敷先生は頑なに「コオロギだ」と認めようとしない。
おそらく認めたくないだけで、ゴキブリのせいで引越しを決めたのが実情なのだろう。
みんなで新居に荷物を運び終えたお昼時、富士山さんが動こうとしたタイミングでチャイムがなり、豪華なお寿司の出前が届いた。
お寿司をご馳走になって解散。
上場は富士山さんの大きなリュックの中身が気になって尋ねると、富士山さんは珍しくしどろもどろに。
強引にリュックを奪った上場は、中身が大きなおにぎりだったことを知る。
対する富士山さんは恥ずかしそう。
引っ越し作業中は台所も使えないことから、みんなのためにおにぎりを用意したものの、お寿司の出前が来たために出せず仕舞いになっていたのだという。
すると上場はすぐに大きな口で富士山さんが用意してくれたおにぎりを食べ始めた。
富士山さんは最初こそおにぎりを頬張る上場に照れくさそうな視線を向けていたが、２人で食べるうちに打ち解けていく。
上場にお茶を渡し、「米粒ついてるよ」とジェスチャーで伝え笑いあう２人。
そして次の日から富士山さんは部活再開のため、また忙しい毎日に戻る前に帰り道は手を繋ぐ。
一方その頃、倉敷先生は新居にもゴキブリの気配を感じて悲鳴を上げているのだった。
富士山さんとテストの点数
テストの結果が返却された。
下校時刻の放送がアナウンスされ、窓から富士山さんを呼ぶ上場。
その日は他の放送委員は不在で、上場は放送室の中に富士山さんを連れ込む。
そのままテストの結果について探り合う２人。
お互いに自分の点数を相手の背中に書いて伝えることとなり、先に富士山さんに背中をなぞられてくすぐったさに悶える上場。
今度は上場が背中をなぞる番。
上場は富士山さんの背中になぞり書きを始めるが、ブラジャーのホックのところに引っかかり、くすぐったがる富士山さんを意識してドキドキが止まらない。
「富士山さんは思春期」4巻©双葉社/オジロマコト
耐えられなくなった富士山さんは途中で強制終了し、部活へと向かっていくのだった。
大きな勘違いをする富士山さん
高木の誕生日がやってきた。彼氏からパンツとブラをもらったことを知り、興味津々な三好と富士山さん。
「こういうのって俺に着て見せろ的な…ってあるのかな！？」と三好がつぶやくと、3人して恥ずかしさで悶える。
それから富士山さんは下着についてすっかり意識しまう一方、上場もそんな富士山さんのブラジャー姿を思い出して照れていた。
そしていつもの神社で待ち合わせをするが、名前を呼ばれてもダッシュをして逃げだしてしまう富士山さん。
自転車で追いついた上場は部活復帰祝いとして富士山さんにプレゼントを渡す。
富士山さんは何も欲しがらないから、自分があげたいものを買ってきたのだと言う上場。
「富士山さんは思春期」4巻©双葉社/オジロマコト
それを聞いた富士山さんの頭は、上場が自分に着せたい下着を買ってきたのだと思い込んで顔を真っ赤にする。
「かぶって見せて」と言われた富士山さんはパンツを被れとは何事かと勘違いして紙袋ごと河川敷に思いっきり投げ捨てた。
暗くなってきて必死にプレゼントを探す上場。
冷静になった富士山さんも手伝って紙袋を見つけ、中身を見ると、それは四つ葉のクローバーがあしらわれた帽子だった。
富士山さんは帽子を気に入ったようで、それを見た上場にも笑顔がこぼれる。
「富士山さんは思春期」4巻©双葉社/オジロマコト
改めて「かぶって見せてよ」と言われると、照れくさそうに帽子を被る富士山さん。
だが日がすっかり落ちていたために真っ暗で何も見えず、2人は笑い合うのだった。
ついにキスデビュー！？
帽子を見つけ、帰路に就こうとする富士山さんと上場。
暗すぎて自転車のカギの場所もわからない。
スマホのライトをつけると、見えなかった富士山さんの帽子姿がすぐ近くに浮かび上がった。
少し間をおいて、上場は「キスしていい？」とつぶやく。
徐々に近づく2人の顔。
「富士山さんは思春期」4巻©双葉社/オジロマコト
ついにキスをする！？というところで、富士山さんが被った帽子のつばが上場の顔を直撃し、キスは失敗。
富士山さんは恥ずかしさでいっぱいになって顔を隠しつつ、「ごめん、むり」とつぶやく。
動揺した上場は必死に半分冗談だと取り繕うが、富士山さんは「もうしばし…お待ちください」と続けた。
つまり富士山さんは上場とキスしたくないわけではないということ…。
それから自転車に乗って帰ろうと提案する上場。
男らしく自分が漕ぐから後ろに乗れと言われ、気恥ずかしさを抱える富士山さんだったが、次第に必死に自分のために漕いでいる上場の姿にときめいていく。
下り坂では、大きく前のめりになり急ブレーキをして踏切で止まると、富士山さんが上場に抱きつき、胸を上場の背中に押し付ける格好に。
ドキドキする上場だが、富士山さんは胸が当たったを咎めるわけでもなく、ただときめきを胸に呆けていた。
「富士山さんは思春期」4巻©双葉社/オジロマコト
家まで送ってもらった富士山さんは、上場にお礼を言って家の中に入っていく。
その後ろ姿を見送って、再び自転車を走らせる上場なのだった。
【4巻のまとめ】
部活に出られない代わりに放課後デートが実現。
富士山さんはその後無事に部活に復帰し、上場は富士山さんに帽子をプレゼント。
女友達の入れ知恵で「男は身につけてほしい下着をプレゼントする」と勘違いし警戒していた富士山さんだったが、その帽子を気に入ってくれた。
そのまま2人はいい感じになりキス寸前までいくも、富士山さんは最後の最後で心の準備が間に合わず、キスは未遂に。
それでも帰り道、富士山さんは自分のために自転車を漕いでいる上場につかまりながら、ときめきを胸に積み上げているのであった。
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