兵庫県に住むキー坊は古武術・灘神影流の継承者で地元の不良や暴走族も敵わない高校生。
ある日キー坊は父・静虎に鍛えられながら様々な格闘家たちとの戦いを通じて奥義を会得していく。
灘神影流と過去に因縁のあるアイアン木場に惜しくも敗れたキー坊だが、その木場もキー坊と年齢の近い格闘家ガルシアとの2度にわたる試合に敗れ、命を落とした。
キー坊は決闘を経て戦友となったキックボクサーのギャルアッドもガルシアに壊され、キー坊はガルシアに激しい敵意を燃やすようになるなか、木場の遺言で開催された「地上最強のホモ・サピエンス」を決めるトーナメント・TDKに出場することが決まる。
優勝賞金に200億がかけられ、ガルシアを始め有名格闘家が一堂に会する大会。
息子の命を案じる静虎は心を鬼にして制止するが、耳を貸さず出場したキー坊に「灘神影流の奥義を公の場で使えば殺す」という縛りを与える。
そして著名な格闘家が集う大会が開幕し、初日で敗北した約半数が負傷などで棄権し、残る者たちによる事実上の決勝トーナメントとなる。
惜しくも2回戦で敗北を喫したキー坊だが、アイアン木場の息子・真一との特別試合を制して敗者復活。
ガルシア・朝昇・ゴードンと共に準決勝進出を決めた。
そして圧倒的な強さで勝ち上がるガルシアも目の前で母親代わりの女医を殺されたことで人の心が芽生え、軍事プロジェクトの奴隷扱いからの脱却を宣言。
研究ではなく自分自身のためにTDKを戦い抜くことを決意するのだった。
32巻のあらすじを振り返ってみましょう。以下ネタバレ注意です。
ガルシアの両親
ガルシアの母は体操の金メダリストでありハーバード大学を首席で卒業したシェリ・ベネットという女性(故人)。
そして父親はIQ200を超える知能と人間離れした運動能力をもち「怪物を超えた怪物」と畏怖される謎の格闘家。
〈ガルシアの父は謎に包まれた人物 [高校鉄拳伝タフ 32巻](c)集英社/猿渡哲也〉
ギルモア博士から自分の出自を聞き出したガルシアは、実の父との接見を求めてTDKでの戦いに意気込むのだった。
準決勝第1試合 朝昇vsガルシア
準決勝の会場は海上に設置された足場の不安定な特別リング。
第1試合は朝昇VSガルシア。
ガルシアの強烈なパンチを交わしながらタックルに成功した朝昇がヒールホールドを仕掛けるが、ガルシアは得意のボーン・コントロールで凌ぐ。
〈朝昇vsガルシア [高校鉄拳伝タフ 32巻](c)集英社/猿渡哲也〉
関節と靭帯を自由自在に操作するガルシアと、関節を自在に外す独自の脱骨術を持つ朝昇の高度な寝技勝負。
朝昇のタックルで2人は海中に落下し、水中でも関節技勝負が繰り広げられるが、ガルシアの心肺機能は黒竜寺での特訓を経た朝昇よりもさらに上。
無駄に動かず体力を温存し、息が上がった朝昇よりも優位に立って見せる。
再びリング上に復帰した2人だが、ここからはガルシアが圧倒的な実力を見せる展開に。
〈膝蹴りが顔面を直撃 [高校鉄拳伝タフ 32巻](c)集英社/猿渡哲也〉
タックルを仕掛けた朝昇の顔面にガルシアの膝蹴りが直撃し、鼻が陥没。
そこにガルシアが容赦ないローキックを浴びせ、朝昇は絶体絶命。
アイアン木場のように死ぬまで勝負を続けようとする朝昇に対しガルシアはトドメを刺しに行くが、フィニッシュブローが当たる寸前で朝昇は力尽き、失神。
〈朝昇のKO負け [高校鉄拳伝タフ 32巻](c)集英社/猿渡哲也〉
ガルシアが実力の差を見せつけながら決勝進出を決めるのだった。
ガルシアの父と静虎に関係が…?
試合を終えたガルシアは、「怪物を超えた怪物」と称される実の父が静虎のような人物と推理し、接触を図る。
〈静虎に接触するガルシア [高校鉄拳伝タフ 32巻](c)集英社/猿渡哲也〉
「怪物を超えた怪物」という言葉に反応を見せたのは静虎。
ガルシアからその関係を聞いた静虎はあくまで「自分の息子は熹一のみ」と否定するが、無関係でないのは明白だった。
そして何かを決心したかのように、キー坊の準決勝の試合では自らセコンドにつき、灘神影流の真髄を見せることにするのだった。
〈静虎がキー坊のセコンドに [高校鉄拳伝タフ 32巻](c)集英社/猿渡哲也〉
【32巻のまとめ】
”怪物を超えた怪物”と畏怖される実の父親との接見を願い闘うガルシアは、準決勝で朝昇を撃破。
静虎が自分の父ではないかと推理し接触するが、静虎はあくまで「息子は熹一のみ」と否定。
しかし何らかの関係があるのは確かなようだ。
何かを決心したかのように静虎は準決勝に向かうキー坊のセコンドにつき、灘神影流の真髄を見せることを決めるのだった。
次巻へ続きます。
この漫画をもう一度読みたい方はこちら