また演劇のシナリオにも修正が加えられ、荒邦と骨子のキスで幕を閉じた。
決戦の中で弥美姫と真名上も親子の絆を取り戻し、卒業後に一緒に暮らす約束をした。
また正親も破門を解かれ、正式に尽宮組の跡取りに任命される。
しかし文化祭直後、モラルが荒邦を襲って家を爆破すると共に、孤堂一家が動き出す。
荒邦は間一髪のところで死んだはずの雁楽に命を助けられ、仲間と共に孤堂一家を潰すことを誓うのだった。
9巻のあらすじを振り返ってみましょう。
「怪物」の登場
他の組織が立て続けに壊滅させられていることを知った孔蘭は、ついに惣慈が動き出したことを確信する。
おそらく、惣慈は尽宮組の崩壊とタイミングを合わせてほかの有力組織の崩壊も自分たちによるものであることを宣言することで、裏社会を恐怖で掌握しようとしている。
そして、裏社会の目が自分に集まったところで骨子を殺す―。
恐怖に怯えながらそう推測する孔蘭に対し、澄彦は「僕たちボディガードがやることは何も変わらない」と説く。
だがそこに、惣慈の18男・夜薙が孔蘭を迎えに現れ、戦闘が始まった。
澄彦ですらも「僕より強い」と察するほどの強敵であり、惣慈が孤堂一家の番人として作り上げた「フルスコア」の異名を持つ存在。
澄彦は荒邦に指示して骨子を安全な場所に逃がしつつ、海代と2人がかりで立ち向かうのだった。
孔蘭の決意
雁楽のサポートもあって、荒邦は骨子を病院から自宅へ逃がすことに成功。
一方、澄彦と海代のもとには丈夫も駆け付けて夜薙に参戦するが、それでも夜薙を止めることができない。
叫び声をあげながら病院内で孔蘭を探し回る夜薙。
恐怖のなかで孔蘭は自らの身を差し出すことを決意する。
荒邦は孔蘭を止めようとしたが、孔蘭の決意は固く、「孤堂一家の弱みを握って戻ってくる」と言い残して3年4組に別れを告げるのだった。
秘密の作戦
孤堂一家の元へ帰還した孔蘭は、荒邦と事前に作戦を立てていた。
それは惣慈の根城の在処を突き止め、屋敷の見取り図を作り、根城の住所と見取り図を3年4組に郵便の配送車を使って届けること。
孔蘭に「必ず迎えに行く」と約束する荒邦。
対する孔蘭は自分に勇気をもらうため、荒邦の不意を突いて荒邦の唇を奪い、その身を夜薙に差し出すのだった。
非力な孔蘭
孔蘭は屋敷の外に見える電信柱からこのアジトが長野県の白馬村にあることを突き止める。
あとは荒邦たちに渡すメッセージを完成させ、配送車に紛らわせるだけ…。
そして何とか屋敷を抜け出して配送車にメッセージを紛れ込ませることに成功する。
しかし孔蘭の狙いに気づいていた孤堂一家にメッセージは回収され、孔蘭は部屋に監禁されてしまうのだった。
孔蘭の救出
孔蘭が孤堂一家に潜入してから早10日、何も音沙汰がない孔蘭に3年4組は皆、絶望に近いものを感じていた。
そんな時、逆に孤堂一家の次女・夕憐が自ら3年4組にケンカを売りに来た。
すると、「待ってました」と言わんばかりに喜ぶ3年4組。
実は荒邦と孔蘭の作戦には続きがあった。
郵便配送車を使った作戦は失敗することを見越していた荒邦は、雁楽が使った録音機能があるイヤホンを孔蘭に託し、そのイヤホンにメッセージを吹き込むように指示していた。
孔蘭は夕憐を挑発した際にメッセージを録音したイヤホンをこっそり持たせ、夕憐はまんまとイヤホンを持ったまま3年4組のもとに現れたのである。
3年4組は夕憐を捕らえ、孔蘭からのメッセージを解読して孔蘭がいる場所と見取り図を入手。
またメッセージのなかで孔蘭は救出しに来てもらう日を3日後に指定していた。
その日は、惣慈と夜薙が正人を襲撃し、殺害しようとしている日だった。
澄彦はすぐさま3年4組を骨子の警護班、正人の避難誘導班、孔蘭の救出班の3つに分けて行動を開始。
そして作戦決行の日、惣慈が正人を襲撃しに行った隙を突いて、荒邦たちが孔蘭を救出するのだった。
骨子の秘密の告白
荒邦と孔蘭も孤堂一家のターゲットとなることを踏まえて、澄彦はまとめて警護するために荒邦と孔蘭を骨子の家に匿うことに。
荒邦・骨子・孔蘭による奇妙な同居生活が始まった。
荒邦と孔蘭の関係性について気にする骨子や骨子の母に対し、孔蘭は自分がもう荒邦のことを狙っていないことを証明するため、骨子と荒邦に一緒に寝るように提案。
荒邦は骨子と一緒の布団で寝ることに動揺する。
すると、荒邦と孔蘭のやりとりで空気が和らいだところで、骨子は2人に心を許して自分の秘密を明かし始めた。
それは「卒業したらアメリカに留学する予定」というもの。
卒業したら告白しようと思っていた荒邦は一瞬ショックを受けるが「俺は将来建築家になってお前は弁護士になる、たどり着く先が同じなら何の問題もない」と笑顔で骨子を応援するのだった。
骨子を狙う生徒会員
正人を惣慈から襲われないよう、あえて自首して刑務所に入って安全を確保し、惣慈と夜薙による襲撃を免れた。
3年4組は夕憐を捕らえ、孤堂一家の1人を無力化したと喜んでいたが、孔蘭は夕憐が既に3年4組に罠を仕掛けている可能性を警戒する。
その読み通り、孤堂の屋敷では、悦が夕憐が洗脳した錚々児の生徒に拳銃を渡し、骨子を殺すことを指示していた。
その生徒とは…生徒会の人間の誰かなのだった。
心を操られる生徒会メンバー
生徒会のメンバーは骨子を除き、4人。
1年会計・黄戸雷太。
2年書記・白舟聖。
2年副会長・青波唯。
2年事務・桃浜琢朗。
この中から次の生徒会長が決まる。
「夕憐は他人の心を操る」と孔蘭から聞かされていた荒邦は、生徒会の中の4人のうち誰かが骨子に殺意を向けているのを感じ、警戒を強める。
そして3年4組の”鑑識官”小樽が生徒会室から硝煙反応が出たと報告し、荒邦たちは4人のなかの誰が犯人なのかを突き止めることに。
荒邦は考えた結果、探偵となった正親に助けを求めることにしたのだった。
正親、高校生デビュー
正親は、錚々児の生徒に渡された銃の入手先は孤堂一家だと推理し、人目を避けるために受渡場所に使われた可能性の高いスポットとして荒邦と共にラブホテルを片っ端から巡る。
シャワーを浴びるためにここぞとばかりに裸になるなど、正親からの猛アプローチも挟みつつ、正親は風呂場で赤い髪の毛を発見。
それをDNA鑑定にかけて孔蘭と血縁関係、つまり孤堂一家の誰かのものであることが判明すれば、このラブホが銃の受渡に使われたに違いない―。
そしてDNA鑑定と防犯カメラの映像分析の結果、孤堂一家の長女・悦の痕跡が確認され、悦と夕憐の仕業であることが確定。
しかし銃を受け取った生徒の姿は確認することができず。
その正体を突き止めるため、いよいよ正親は転校生として錚々児高校へと乗り込み、潜入調査を開始するのだった。
【9巻のまとめ】
孤堂一家の番人として澄彦すらも凌ぐ戦闘力を持つ18男・夜薙の襲撃を受け、孔蘭は皆を守るためにその身を差し出し孤堂一家に復帰する。
しかしそれは荒邦と立てた作戦であり、孔蘭が上手く動いたことで3年4組は孤堂一家の次女・夕憐を捕らえたうえに孤堂一家のアジトの場所を特定。
孤堂一家が狙う正人を自首させて刑務所のなかに安全な状況を確保し、さらに孔蘭の救出に成功した。
だが孤堂一家も夕憐が生徒会の生徒を洗脳し、さらに長女・悦がその生徒を利用して骨子の暗殺を狙っていることが発覚。
洗脳された生徒を突き止めるため、荒邦は探偵となった正親を頼り、正親が転校生として錚々児高校の3年4組に潜入するのだった。
【9巻の見どころ】
孔蘭が孤堂一家に復帰する決意を固めるシーンは、物語の緊張感を引き立てる見どころです。
特に、夜薙との壮絶な戦闘では、その圧倒的な戦闘力に対抗し、孔蘭が命を懸けて仲間を守ろうとする姿が描かれています。
この時の孔蘭の覚悟と澄彦の冷静な指示が、物語をさらに盛り上げています。
さらに、孔蘭が孤堂一家に潜入した後、荒邦との巧妙な作戦で夕憐を捕らえ、孤堂一家のアジトの場所を特定する場面も見逃せません。
孔蘭の身を犠牲にした行動と、その後の救出劇が繋がることで、物語の展開が一層スリリングになり、読者を引き込んでいきます。

次巻へ続きます。
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