順調に攻め込み、紫炎と安久を撃破する一方、これまでで最強の敵・夜薙に苦戦を強いられる澄彦。
だがそこに倒れたはずの紫炎が参戦。
澄彦は自分との戦いに執着する紫炎を利用し、決闘の前に邪魔者である夜薙を倒すべく即興のタッグを組むことにするのだった。
最終巻のあらすじを振り返ってみましょう。
澄彦・紫炎vs夜薙
澄彦と紫炎はお互い挑発し合いながらも連携して夜薙に仕掛ける。
紫炎は隙を見て夜薙に一太刀を浴びせると、澄彦もまた夜薙に強烈なパンチをお見舞いした。
だが夜薙はまだ倒れない。
惣慈のおぞましい「人間蟲毒」、すなわち惣慈が自分の血を引く同年代の子供をたくさん用意して1カ所に隔離し、限られた食料を与えて兄弟同士の殺し合いを扇動、夜薙はそれを生き抜いた最後の1人なのだった。
夜薙は澄彦と紫炎の攻撃に怒り狂い、瓦礫を紫炎めがけて弾丸のように投げつける。
痛覚のない紫炎は既に満身創痍の状態であり、夜薙の攻撃を交わす体力は残っていなかった。
しかしその瞬間、澄彦が紫炎を押し除けて庇い、瓦礫に身体を貫かれて重傷を負ってしまう。
そのまま血まみれで倒れる澄彦と、敬愛する父に褒めてもらえると思い笑う夜薙。
その姿を見た紫炎は、初めて心に痛みを感じる。
息絶えてしまったかに思われた澄彦だが、自ら立ち上がって瓦礫を引き抜いて笑みを浮かべる。
そして死の危機を乗り越えてさらに強くなった澄彦は、デコピン一発で夜薙を倒してみせるのであった。
姿を消す紫炎
夜薙を倒し、いよいよ澄彦と紫炎のタイマンへ移ろうかというとき、屋敷が崩壊を始めた。
2人の足元が崩れたとき、とっさに澄彦を助ける紫炎。
紫炎は落下しながら必ず戻ってくることを誓い、澄彦と再戦を約束する。
そしてそのまま、崩落に巻き込まれて姿を消していった。
澄彦は倒れた夜薙を担いで皆のもとに帰還し、勝利を報告するのだった。
惣慈との戦いにも幕
その頃、骨子を襲いに来た惣慈の前に対峙する孔蘭と正親。
孔蘭が骨子をデパートでの買い物のために避難させ、正親が惣慈に戦いを仕掛ける。
通行人の目もあるなか、正親を撒いて骨子を追おうとする惣慈。
だが正親は予めその展開を読んでエレベーターに細工しており、惣慈をデパートの屋上へと誘導した。
正親は挑発しつつ惣慈を蹴り飛ばすが、惣慈もその隙に正親の持っていた銃を抜き取って反撃。
そして惣慈がステッキの剣で正親を突き刺そうとした瞬間、骨子を先に帰らせた孔蘭が割って入り、正親を守った。
惣慈に対しても気丈に振る舞い、正親と共に戦う姿勢を見せる孔蘭。
惣慈は容赦なく剣を2人に突き刺そうとしたその時、惣慈の背後から骨子がスコップで頭を殴打し、惣慈は意識を失う。
あっけに取られる孔蘭と正親だったが、骨子の手によって惣慈は倒されたのだった。
骨子は惣慈がずっと尾行していたことに気付いて自分のストーカーだと勘違いし、自分のために戦ってくれている孔蘭と正親のもとに加勢しに来たのである。
骨子が惣慈を倒したことは荒邦にもすぐに伝わり、あとは荒邦とモラルとの戦いのみになるのだった。
荒邦vsモラル
荒邦から惣慈が撃破されたことを知らされ、落胆した様子のモラル。
モラルは12歳の頃、惣慈の本当の子どもではないことを告げられ、さらに自分の血を分けた子供たちを手駒としか思っていない惣慈の代わりに、兄として弟妹たちに愛を持って接してきた。
自分が弟妹たちを守るためには父の機嫌を取ることだけだと思っていたが、孔蘭が一家を裏切って荒邦たち3年4組の皆との絆を深めたのを機に、自分の家族も荒邦に救ってほしいと心のどこかで願っていた。
荒邦にきょうだいたちが無事にやっているか尋ねるモラル。
元気でいることを聞くとモラルは吹っ切れ、ただ荒邦との決着をつけるためだけにタイマンに集中する。
そして荒邦はそれを真っ向から受け、ついにモラルを殴り倒した。
するとそのとき、屋敷が再び崩壊をはじめ、壁がモラルめがけて倒れてくる。
荒邦は退避しようとモラルを促すが、満身創痍のモラルはもう動けず、荒邦が助けようと飛び込んだ。
死を覚悟し、弟妹たちのことを思うモラル。
だが、これまでに惣慈の子を産んで命を落としていった母親たちの墓のおかげで壁の下敷きになるのを免れ、2人とも助かったのだった。
孤堂一家の壊滅
行方不明の紫炎を除く惣慈の子供たちは全員捕らえられ、3年4組の完全勝利。
孔蘭は夜薙に自分たちが犯した罪を償っていかなければならいことを伝え、家族みんなで一緒にその方法を考えようと伝える。
惣慈は逮捕され、孤堂一家は壊滅したのだった。
屈辱を味わう惣慈
荒邦と正親は拘置所に収監されている惣慈の元を訪れた。
惣慈には誰も弁護士がつかず、このままだと死刑は確実。
そんな惣慈に対し、荒邦はあえて弁護士を務める骨子の両親を弁護士として紹介し、死刑を受け入れるか、弁護を依頼して無期懲役になるかの選択肢を突き付ける。
それだけを伝え、さっさと引き上げていく荒邦。
相手を挑発したり煽ったりしてきた惣慈は、最後は荒邦と正親に全く相手にされず、深い失意の底へと沈むのだった。
卒業式の日
3月12日、錚々児高校卒業式当日。
荒邦がボディガードを卒業し、骨子に告白すると決めていた日だ。
しかし、尾噛と呑頭の組員たちが登校中の荒邦の行く手を塞ぎ、荒邦は卒業式の開始に間に合わず、卒業証書も受け取れなかった。
そのまま卒業式は進み、卒業生代表として壇上に上がった骨子が答辞を読み上げようとするが、骨子は突然言葉を変える。
用意していた答辞ではなく、自分の好きな人(荒邦)への想いを話し始めたのだ。
その頃、荒邦の元には尽宮組、猟犬商会、孤堂一家を始めとする面々が駆け付け、荒邦は学校へと急ぐ。
こうして荒邦は卒業式終了にギリギリ間に合い、壇上にいる骨子の元へと駆け出していった。
公開プロポーズ
会場に姿を現した荒邦はわき目も振らずに壇上の骨子のもとへ。
そして「好きだ赤羽。俺と――結婚してくれ」とまっすぐな言葉でプロポーズ。
告白を通り越したプロポーズだったが、骨子は涙を浮かべながら満面の笑顔で了承する。
それを見ていた卒業生や他の参列者たちが公開プロポーズ成立にざわめくと、ようやく観衆の多さに気付く荒邦。
骨子といつもの口論を始めそうになるが、3年4組を筆頭に生徒全員が2人を盛大に祝ったのだった。
骨子は荒邦に思いっきり抱きつき、喜びを爆発させる。
勢いのあまり壇上から転がり落ちそうになった骨子を、荒邦が身を挺して守ったのだった。
【12巻(完)のまとめ】
紫炎との共闘でも夜薙には敵わず、一時は死に瀕した澄彦だが、死の淵から蘇ってさらに強くなり、最終的には夜薙を一撃で倒してしまった。
屋敷の崩壊が始まり、紫炎は崩落に巻き込まれて行方不明に。
またモラルは荒邦に、惣慈も骨子の手によって倒されて孤堂一家は壊滅。
そして卒業式を迎え、ボディガードとしての任務も最後の日。
荒邦は骨子に図らずも全員の前で公開プロポーズをし、2人は見事結ばれるのだった。
【12巻(完)の見どころ】
この巻の見どころは、圧巻のバトルと感動のクライマックスです。
澄彦と紫炎の連携で夜薙に立ち向かうシーンは、息をのむ戦闘の連続。
死を覚悟した澄彦が立ち上がり、一撃で夜薙を倒す場面は、まさに熱狂の頂点です。
そして、孤堂一家の壊滅と惣慈の失墜により、因縁の決着がつく一方で、卒業式では骨子の告白と荒邦のプロポーズが重なり、物語は最高のエンディングを迎えました。
さらに、崩落に巻き込まれて姿を消したままの紫炎は、ひょっとしたら続編への伏線という可能性も?丹月先生の次回作に期待しましょう!

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