ある日、高校1年生の玄野計は小学生時代の親友だった加藤勝と共に地下鉄のホームで線路に落ちた酔っ払いを助けようとして電車に轢かれ命を落としてしまった。
目を覚ました次の瞬間、2人がいたのはとあるマンションの一室。そこには同じように死んだはずの人々が集められていた。
部屋の中央には「ガンツ」と呼ばれる謎の大きな黒い球。
同じ部屋にいた中学生の西や美少女の岸本らとともに、玄野たちは理由もわからないまま星人を「やっつける」ように指示され、別の場所へと強制的に転送されていく。
破壊的な威力を持つ近未来の武器を手にわけもわからぬまま何度もゲームを繰り返すうちに玄野以外の全員が命を落とし、玄野は孤独になってしまった。
それでも学校生活の罰ゲームで付き合い始めた小島 多恵との交際で心情に変化が訪れ、生きてゲームから解放され多恵と共に生きたいと願うようになっていく玄野。
しかしGANTZの元メンバーである転校生の和泉が再びGANTZのゲームに復帰したいという理由から、新宿で大虐殺を起こして大勢の道連れと共にGANTZのゲームに復帰を果たす。
和泉が記憶を呼び起こしながら単身で行動する一方、和泉の凶行を止めようとした結果スーツを置いてきたうえに「15点以上取らないと死」というハンデを背負わされた玄野は、気弱なオジサンやグラビアアイドルのレイカ、超能力者の坂田・桜井、求道者の風を導きながら必死に立ち向かう。
和泉ですらも苦戦を強いられるほどの相手を何とか倒し、GANTZのメンバー達を束ねるリーダーとしての自覚が芽生えていく玄野。
しかし玄野の弟であるアキラを含むバンパイアたちがGANTZの敵対勢力として現れ、奇襲を仕掛けてきた。
なぜか顔が割れていた和泉がバンパイアたちの襲撃を退けるも、新たな脅威に晒されながら再びGANTZのゲームに臨むこととなった。
そしてその舞台に偶然居合わせた多恵がゲームに巻き込まれた末、GANTZからターゲットとして指定されて狙われるハメに。
多恵を守ろうとする玄野と玄野を支援するレイカ・オジサン・風・坂田・桜井らと、多恵を殺そうとする和泉たち。
GANTZのメンバー同士の内紛が勃発するのであった。
16巻のあらすじを振り返ってみましょう。以下ネタバレ注意です。
多恵を逃がしたい玄野
坂田が和泉に斬られ瀕死、そして桜井もスーツが限界を迎えるピンチ。
他方、オジサンも不良グループによって両足を撃たれる重傷を負ってしまう。
不良たちがそのまま多恵を狙って攻めてくるなか、玄野はスーツで透明化しながら反撃。
1人をその手で殺し、残りも追い払った。
そこに和泉も追いつき、ついに玄野と対峙することとなる。
玄野が和泉を引き付けるなか、合流してきたレイカが多恵を連れてエリアの外まで送り届けるべく逃走開始。
多恵の無事を願う一方、玄野は和泉と不良たち、そして遅れてきた稲葉に囲まれてしまうのだった。
多恵が狙われた理由
多恵と共にタクシーに乗せて逃げるレイカ。
その車内で多恵が狙われる理由に心当たりがあることが判明する。
おそらく直前のゲームで多恵が撮った写真にGANTZのスーツを着たメンバーが映り込んでしまった(=GANTZのことが一般人である多恵に漏れた)のが原因だった。
カメラのフィルムを破壊すればゲームが終わるかもしれないことに気づいたレイカは急いでタクシーを降り、多恵の家へと戻る。
レイカがなんとかフィルムを見つけ出して壊すものの、ゲームは終わらないのであった。
多恵の死と100点獲得後のメニュー
和泉たちの包囲から全力で逃げ回る玄野だったが、徐々に追い詰められスーツも限界を迎える。
それでも抵抗を続ける玄野、しかし窮地の玄野を心配した多恵がタクシーで引き返してきてしまった。
泣きながら駆け寄ってくる多恵を、背後から和泉が切り伏せる。
玄野の目の前で息絶えた多恵が転送され、ゲーム終了。
多恵を失い悲嘆に暮れる玄野が皆が出ていった後にGANTZに100点を取った後のメニューを聞くと、そこには3つの選択肢があった。
1.記憶を消されて解放される
2.より強力な武器を与えられる
3.メモリーの中から人間を再生できる
何度でも100点を取れば、多恵だけでなく加藤や岸本たち、これまで死んでいった人間を蘇らせることができる―。
確固たる決意を胸に刻むのであった。
超能力を人助けに使い始める桜井
超能力を使ってイジメの復讐を果たした桜井は、トンコツにそれを吐露しながら人を殺した不快感と罪悪感に整理をつけようとしていた。
トンコツの提案で桜井はその超能力を人助けに使うことを決意し、未解決の通り魔事件の犯人を突き止めようと動き出す。
ところがそのトンコツが犯人に目をつけられ、刃物うを突きつけられて脅されてしまった。
助けに入った桜井が超能力で犯人を追い払い、背骨の神経を斬って下半身不随になる罰を与える。
こうして桜井の世直しが始まるのであった。
虐待死した幼児が新たに加わる
育児を放棄したシングルマザーとその交際相手である若い男から虐待を受けている幼稚園児のタケシは、ある日男のプリンを勝手に食べたことで怒りを買ってしまう。
TV番組で見たヒーローの「筋肉ライダー」に必死に助けを求めながらも、タケシは男の暴力が原因で命を落としてしまった。
タケシが目覚めると、そこはGANTZの部屋。
玄野たちのほか、筋肉ライダーにそっくりな風の姿もあった。
目を輝かせながら風についていこうとするタケシと、戸惑いを見せる風。
そうこうしているうちに今回のターゲットであるオニ星人が紹介され、転送が始まる。
いつも通り玄野が初心者たちを束ねて準備を整えるが、幼いタケシには今起きていることは何もわからない。
レイカとオジサンがタケシに必死に声をかけるも警戒されてしまう始末。
見かねた風がタケシに声をかけると、タケシは筋肉ライダーには素直に従う構えを見せた。
しかしスーツを着ないうちにタケシの転送が始まってしまう。
果たしてタケシの運命は―。
【16巻のまとめ】
何とか多恵を逃がそうとする玄野だったが、その願いは虚しく多恵は和泉によって殺されてしまった。
悲嘆に暮れる玄野だが、GANTZから100点を獲った後のメニューの1つで人を蘇らせることができることを知り、何度でも100点を取って全員を生き返らせることを誓う。
そして新たな決意を胸に臨んだ次のゲームでは、虐待死してしまった幼児のタケシが加入。
テレビで憧れていたヒーローに似ている風にしか心を開かないタケシを、玄野たちは守り切る事ができるのか―。
次巻へ続きます。
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